「あけすけ」とはどういう意味?
皆さんは、人と会話をするとき、気になったことはストレートに言葉にするタイプですか? それとも、オブラートに包んで表現するタイプでしょうか。そもそも言葉に出さないという人もいらっしゃるかもしれませんね。この、気になったことはストレートに言葉にする人のことを「あけすけな人」と表現する場合があります。
本記事では、「あけすけ」の意味や類語表現、あけすけな人の特徴や関わり方などを詳しく紹介しましょう。
「あけすけ」の意味
「あけすけ」とは、「言動に包み隠しがないこと」「露骨な言葉を使ったり、態度を取ったりすること」「隙間から向こう側が見えるようになること」という意味の言葉です。「明け透け」と漢字で表記する場合もあります。漢字から意味を推測すると、ニュアンスが分かりやすいかもしれませんね。しかし、一般的には「あけすけ」とひらがなで表記されることが多いようです。
「彼女のあけすけな物言いに、思わず顔をしかめてしまった」などと使われます。状態を形容する表現なので、会話で使われることは少ないかもしれません。
「あけすけ」の類語表現を紹介
続いて、「あけすけ」の類語表現について紹介しましょう。皆さんは、いくつ思いつくでしょうか? ぜひ、使い方も考えながら思い出してみてください。また、「あけすけ」というニュアンスをビジネスシーンで伝えたいときは、どのように表現したら良いのでしょうか。一緒に見ていきましょう。
開けっぴろげ
「開けっぴろげ」とは、「窓や戸などを思いきり開けて広げること」という動作をさすほかに「思っていることや物事を隠さずに明らかにすること」という人の様子をさす際に使われる言葉。
「開けっぴろげ」のほかにも、「開けっ広げ」「明けっ広げ」など、漢字の表現にはバリエーションがあるようです。
「開けっぴろげな性格の彼女は、周りから好かれている」などと使うことができます。「あけすけ」は、ストレートに表現することで、周りを嫌な気持ちにさせてしまうという、ややネガティブなニュアンスで使われることが多いです。「開けっぴろげ」にも同様のニュアンスが含まれますが、例文のように「隠し事をしない、堂々とした性格」として、ポジティブに捉えることもできます。
ざっくばらん
「遠慮がないさま」「気持ちをさらけ出して繕わないさま」というニュアンスをもつ言葉として、「ざっくばらん」という表現があります。例えば、「ざっくばらんな意見をお聞かせください」などと使うことができるでしょう。ビジネスシーンにおいて、ストレートな意見を聞きたい場合などに用いられます。
ちなみに、「ざっくばらん」は「大雑把」というニュアンスで誤用されることが多いため、注意が必要な言葉です。
忌憚のない
「ざっくばらん」をもう少し丁寧な印象にしたいときは、「ざっくばらん」を「忌憚のない」に言い換えると良いでしょう。「忌憚」は、「きたん」と読みます。意味は、「いみはばかること」「遠慮すること」です。
「忌憚のない意見をお聞かせください」「忌憚なく言えば、この案は問題点があると思います」などと使うことができます。
あけすけな人の特徴とは?
「あけすけ」の意味や類語表現はおさえられましたか? 続いては、あけすけな人の特徴について紹介します。あけすけな物言いをする人は、周囲から敬遠されたりする一方で、はっきり意思表示をするため信頼できる人と評価されることも。長所と短所の両方があることを念頭に入れておきましょう。
自分の気持ちに素直である
あけすけな人は、思ったことを何気なく言葉にしてしまう人が多いです。「これを言ったら相手はどう思うかな」などと、あまり斟酌せずに発言してしまうことも。そのため、思いやりがないと思われたり、空気が読めないと言われたりする場合があります。当人としては、「そんなつもりじゃなかった…」なんてことも多いようです。
良くないことは「良くない」と意思表示できる
人間関係において、トラブルになることも多いあけすけな人。しかし、包み隠さないその性格は、時にポジティブに働くことも。例えば、仕事で同僚がミスを誤魔化そうとしたときなどは、「間違ってるよ」と指摘することができます。また、周囲の人が声にしづらい思いも、代わりに発言することだってできてしまうのです。
隠しごとや嘘が嫌い
先に紹介した特徴と関わってきますが、あけすけな人は隠しごとや嘘が嫌いな人が多いです。誤魔化そうとしたり、相手を慮って取り繕ったりすることに、まどろこっしさやストレスを感じてしまう傾向にあります。
あけすけな人との関わり方とは?
あけすけな人の性格や特徴はなんとなく掴めたでしょうか。包み隠さない言い方をするため、「私のこと嫌いなの?」と思ってしまうことがあるかもしれませんが、悪意があるわけではない場合が多いです。では、どのように関わっていったら良いのでしょうか。最後に、あけすけな人との関わり方について、紹介します。
変に気を遣わない
あけすけな人は、ストレートに表現するぶん、自分自身に対する意見や評価もさっぱりと受け入れられる人が多いようです。むしろ、委縮して相手に気を遣いすぎてしまうと「結局何が言いたいの?」といら立たせてしまうかも。深く考えすぎずに、会話を楽しむのがポイントです。
深刻に受け取りすぎない
考え方は多種多様。あけすけな人は、堂々としているので説得力があるように聞こえますが、あくまでもその人の価値観です。もし、自分のコンプレックスを指摘されたとしても「世の中にはこう思う人もいるんだな~」くらい軽く受け取るように心がけると、気持ちのモヤモヤが晴れるのではないでしょうか。
自分の正直な気持ちを伝える
あけすけな人は、相手を傷つけた言い方をしていることに気付いていない人も多いです。そんな相手には、正直にショックを受けたことを伝えてみるのも一つの手。その際のポイントは、喧嘩腰にならないこと。自分の気持ちを打ち明けることで、さらにお互いを知ることができ、親しくなれるかもしれません。
最後に
本記事では、「あけすけ」の意味や類語表現、あけすけな人の特徴や関わり方を詳しく紹介しました。堂々と発言したり、NOをきちんと言えたりするあけすけな人は、魅力的な一方で場合によっては他者を傷つけてしまうこともあります。
しかし、それはあけすけな人に限らず、誰にでも起こりうることです。相手の気持ちに立って考えることを忘れずにいたいですね。
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