「笑い上戸」の意味や語源とは?
「笑い上戸」というと、皆さんはどんなイメージがありますか? 明るくてなんとなく楽しそうな人が思い浮かびますが、実は意外な心理が隠されていることも。自分や身の回りの人が、「笑い上戸」かどうか診断してみましょう!
意味
「笑い上戸」は「わらいじょうご」と読みます。意味は2つあり、「酒に酔うとやたらに笑う癖がある人」と「何かにつけてよく笑う人」。一般的には、飲み会や宴会の席で、お酒を飲むとよく笑う人のことを指しますが、日常的によく笑う癖のある人のことも指すようです。
お酒の席でゲラゲラと笑う人は、一緒にいると元気になれる、場の雰囲気が明るくなるとポジティブに捉える人も多いですね。しかし、その一方で、高級レストランなどで大声で笑われると恥ずかしい、空気が読めないなどマイナスな印象を抱く人もいるようです。
語源
よく笑う癖のある人を、どうして「笑い上戸」と呼ぶのか疑問に思ったことはありませんか? 「上戸」の語源は諸説ありますが、昔の身分階級が元になったという説があります。奈良時代に施行された律令制では、働き手となる成人男性が多い世帯順に、大戸・上戸・中戸・下戸と分けられていました。「上戸」は、大体6〜7人の成人男性がいる世帯だそう。
江戸時代には、階級によって婚礼の際に出す酒の量の上限が決められており、「上戸」の場合は8瓶、「下戸」の場合は2瓶でした。このことから、酒がたくさん飲める人のことを「上戸」、酒があまり飲めない人のことを「下戸」と呼ばれるようになったそうです。
「笑い上戸」になる心理や原因とは?
普段は物静かな人が、お酒を飲むとよく笑い出すのを見て驚いた経験はありませんか? ここでは、「笑い上戸」の人にどのような心理や原因があるのか深掘りしていきます。
内気な性格
「笑い上戸」の人には、普段からよく笑う明るい性格の人と、そうでない性格の人がいます。内気で物静かなタイプの人の場合、普段から真面目に仕事などに取り組み、愚痴を吐かない傾向があるので、鬱憤を心の中に溜めてしまいがち。そのため、お酒を飲んで開放的な気分になることで、ストレスを発散したいという心理があるのかもしれません。
普段とのギャップに驚くかもしれませんが、いつもは聞けない本音が聞けるチャンスと前向きに受け取ってあげましょう。
場を盛り上げたい
よく笑う人は明るそうな性格に見えて、実は人一倍気遣い屋でもあります。一緒に食事をしていて、相手がつまらなそうにしている、話が長く続かないなどと感じると、場を盛り上げたいという気持ちから「笑い上戸」になってしまうのです。周囲からは楽しそうに見えても、内心気を使い過ぎてげっそりしている… なんてことも珍しくありません。
楽観的な性格
「笑い上戸」の人の中には、普段から楽観的なタイプもいます。物事を前向きに考えていて、何か困ったことが起きても「なんとかなるでしょ」と気楽に考えられる性格です。元から笑顔が多く、笑いのツボが浅い傾向がありますね。お酒を飲むことでリミッターが外れ、ますます「笑い上戸」になることもあるようです。
「笑い上戸」のメリット・デメリット
お酒の席でよく笑う人は、なんだかモテそうなイメージがありませんか? ここでは、「笑い上戸」のメリット・デメリットを紹介します。
メリット
仕事のストレスから解放されて、お酒の席では気楽に楽しく飲みたいと誰でも思うはず。そんな時に、人の話を聞いて笑ってくれる「笑い上戸」の人は周りを明るくしてくれます。ニコニコ笑いながら、相手の話に耳を傾けてくれる女性は、男性からの好感度も高いでしょう。目の前で可愛い笑顔を見せてくれる姿に癒やされる男性陣もきっと多いはずです。
デメリット
笑ってくれる女性は可愛いと感じる一方で、あまりに笑い声が大き過ぎたり、品のない笑い方には引いてしまったりするという意見も。特に、ちょっといいレストランや大人なムードが漂うバーなどで、ゲラゲラ笑う女性は一緒にいて恥ずかしいと感じてしまうこともあるようです。お酒を飲んで楽しく過ごすのはいいことですが、周囲への配慮なども忘れずにいたいですね。
泣き上戸と怒り上戸
お酒を飲んだ時の性格を表す言葉には、「笑い上戸」の他に、「泣き上戸」「怒り上戸」があります。それぞれどんな特徴があるのでしょうか? 一緒にチェックしていきましょう。
1:泣き上戸
酒に酔うと泣く癖のある人のことを「泣き上戸」と言います。それまでは普通だったのに、酒を飲み出すと急に涙もろくなり、おいおいと泣き出す人はまさに「泣き上戸」。人情話や苦労話を聞くと、感情移入しすぎてついつい泣いてしまうのです。若い人で「泣き上戸」の人はあまり見られないため、歳を重ねて涙もろくなった上司などに多いでしょう。
2:怒り上戸
「笑い上戸」「泣き上戸」に続き、「怒り上戸」という言葉もあります。文字の通り、酒を飲むと怒りっぽくなる癖がある人のことです。居酒屋などで酒を飲みながら、部下に向かってくどくど説教をしたり、愚痴を言うのはその典型。その上、暴れて喧嘩までしだしたら、酒癖が悪い人とも言われてしまうでしょう。お酒を楽しく飲みたいという人にとって、「怒り上戸」は少し困った存在かもしれません。
英語表現とは?
「笑い上戸」を英語で表現すると、「merry drinker」や「big laugher」と言うことができます。また、あははと声をあげて笑う様子を表す「laugh」を使って文章を組み立ててみると、より詳しい内容を伝えることができるでしょう。
・You are a merry drinker.(君は笑い上戸だ)
・I am a big laugher.(私は笑い上戸です)
・She often laughs when she drinks.(彼女はお酒を飲むとよく笑う)
・I’m usually quiet, but when I drink alcohol, I often laugh.(私は普段大人しいけど、お酒を飲むとよく笑う)
最後に
「笑い上戸」は、よく笑う癖がある人のこと。「泣き上戸」や「怒り上戸」などもあわせて紹介しましたが、あなたはどのタイプに当てはまりましたか? お酒を飲むと、相手の知らない一面が見られたり、距離が縮まるなどのメリットもありますね。気になる異性とお酒を飲む時は可愛い「笑い上戸」を意識してみてはいかがでしょうか?
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