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2025.12.06

丁寧すぎる敬語にイラっ! マイナスすぎる印象を与える人たちの心理

社会人として「丁寧な言葉づかい」は大切。でもあまりに丁寧すぎる敬語は、かえって距離を感じさせたり相手をイラつかせたりする場合も…。また、周囲に対して“壁をつくる人”という印象を与える原因にもなりかねません。「丁寧すぎる敬語」を使う人の心理的背景や周囲に与えるマイナス印象を踏まえながら、自然で感じのよい敬語を使うコツを解説します。

並木まき

「丁寧すぎる敬語」って? よくある事例は

ビジネスシーンでは時折り、社会人マナーとしての“正しさ”を意識するあまりに、逆に不自然な敬語になっている場合が見受けられます。まだ社会人としての経験が浅い20〜30代前半だと「しごできに見られたい!」という強い思いから、かえっておかしな敬語の使い方になっているパターンも散見されます。

二重敬語や過剰な言葉の重ね方、不自然な言い回しや冗長すぎる言い方が目立つと、相手に距離を感じさせるだけでなく、無教養な印象すら与えかねないので気を付けるべき。
また、文法的に正しい敬語でもTPOに合っていないと、滑稽な印象を与えがちです。

丁寧すぎる敬語を使う人の心理とは?

仕事でミスをした女性
(c)Adobe Stock

丁寧すぎる敬語を使って不自然なコミュニケーションをとっている人の多くは、実は自分では「よかれ」と思っていて、周囲に違和感を覚えさせているとは感じていないもの。
まずは丁寧すぎる敬語を使う人の心理を、ひも解いてみましょう。

♦︎「失礼になりたくない」という過剰な防衛心がある

社会人として失礼や誤解を必要以上に恐れてしまうと、不自然なほどかしこまった表現を選びがちに。
特に目上の人との会話では“正解探し”のように慎重になってしまい、メールをひとつ書くにもAIを使って何度も書き直し、100%正しい敬語を使っていなければ気が済まない! といった状態になってしまう場合も。
しかし敬語はTPOに応じて使い分けるのが正解で、“正しい敬語”はひとつではありません。
数式に当てはめるようなやり方で正しい敬語を使おうとすると、仮に防衛心からの行動であっても逆に不自然になりがちでしょう。

♦︎自信のなさを隠すため

自分の発言や意見に自信がないと「せめて言葉だけでも丁寧にしなくちゃ」と、無意識に防御的な心理になることがあります。
その結果として文面や会話が極めて堅苦しくなり、相手との距離が広がる場合も…。
また、文書のボリュームはそれなりにあるのに冗長な敬語ばかりズラズラと並んでいると、自分の意見が書かれていなくて中身がスカスカ! なんていうケースもあります。

♦︎フォーマル癖がついている

ビジネスメールでは、丁寧な表現が基本。
ですが、その調子のまま雑談や社内チャットでも過剰な敬語を使ってしまうのは好ましくない習慣です。
書き言葉と話し言葉の切り替えができないのも、丁寧すぎると感じさせ相手を苛立たせる原因のひとつ。
「オフィシャルな場では、常に丁寧な敬語を使わないといけない」などと不必要な“フォーマル癖”がついてしまっていると、相手がAIと話しているような気分にさせられる無機質な敬語文ばかり使ってしまいがちに…。

丁寧すぎる敬語が生む3つのマイナス印象

仕事をする男女
(c)Adobe Stock

丁寧な言葉づかいは本来、相手への思いやりの表れです。
だからこそ、度が過ぎると逆効果にも。おかしな敬語のせいで、知らないうちに“仕事をやりにくい人”と思われている場合もあります。
丁寧すぎる敬語が招く、代表的なマイナス印象を解説します。

♦︎無条件に相手に距離を感じさせる

過剰な敬語を使ってばかりでは、相手は「この人はよそよそしい」「打ち解けにくい相手」と判断してしまいます。
特に同年代や後輩が相手だと、必要以上に距離を作る結果も招きがち。
また、普段から敬語を使うべき相手である上司や取引先であっても「いつも過剰すぎる敬語の人だな」と思われてしまえば“うわべ”だけのやり取りに感じさせ、心を通わせるコミュニケーションはできない相手だと判断されかねません。

♦︎本音が見えないと思われる

いつも完璧に言葉を整えたがる人は、感情が伝わりにくく温度感を感じさせません。まるでロボットと話しているような感覚に陥るパターンもあります。
本人は誠実だと思われたくて敬語を使っていたとしても、相手からは逆に「何を考えているのかわからない」「冷たい人」などと誤解されることもしばしば。
過剰な敬語は人柄が見えにくく、自然と心の距離が生まれます。

♦︎自分にも気を使わせる人だと認識される

日頃の会話で過剰な敬語を連発されれば、相手も「同じくらい丁寧にしなきゃ」と気を張ってしまいがち。
結果として会話が不自然になり、関係も深まりづらくなってしまうでしょう。
「あの人と話すときには、気合いを入れて敬語を話さなくちゃ」と認識されてしまえば、雑談をするのも難しい仲になってしまいます。

自然で「感じのいい敬語」にするためのポイント

(c)Adobe Stock

言葉にもTPOがありますので、“ちょうどいい敬語”は場面や相手によっても変化します。
ビジネスの場では、相手から“感じのいい敬語”だと感じてもらえるコミュニケーションが何よりも大切。敬語を使うときに意識したいポイントを解説しましょう。

♦︎相手との関係性で“温度”を変える

上司や取引先には丁寧な印象を重視し、同僚との会話や社内チャットでは少し柔らかめにといった具合で、相手との距離感に応じて言葉の温度を調整しましょう。
たとえば上司には「ご確認いただけますでしょうか?」と尋ねるところ、同僚には「確認お願いできますか?」くらいの温度感が適切なケースも少なくありません。自然な会話が続くよう、言葉を選ぶと◎。

♦︎クッション言葉は“一回まで”に

「恐れ入りますが」や「お手数ですが」などのクッション言葉は便利な一方で、何度も重ねるとくどい印象を与えます。
自分がへりくだるべき相手であったとしても、クッション言葉は一文に一つを目安にしましょう。
また、一文に一つであったとしても一度の連絡でクッション言葉のある文章ばかり使われていると、冗長に感じさせやすいだけでなく、読んでいる人がイラっとする可能性も低くありません。

♦︎“伝える”を最優先に言葉を選ぶ

過剰すぎる敬語の問題点は、心がこもっていないように感じさせやすいこと。そのため仮に文法的には完璧な敬語でも、相手は「何を言いたいのかわからない」と感じやすい面も否めません。
コミュニケーションで大切なのは、“伝わりやすさ”です。
必要以上に飾らずシンプルな表現を意識したほうが、相手に自分の真意をしっかりと伝えられます。

丁寧すぎる敬語はコミュニケーションの正解ではない

丁寧すぎる敬語は、マナーへの意識が高い人ほど陥りがちな落とし穴でもあります。
本来、コミュニケーションの目的は「相手に気持ちよく伝わること」であるはず。つまり、正しさを追うよりも相手が心地よく受け取れる言葉を選ぶことが、上質なコミュニケーションにおける基本です。
昨今は、AIを使ってビジネスメールや文書を作成する人も増えています。しかし、AIがつくる敬語にはまだまだ誤った解釈も多く、全てを鵜呑みにして使うのは危険です。
心の通ったコミュニケーションを目指すなら、“正しい”よりも“感じよく届くか”に焦点を当ててみて。言葉選び一つでも、相手との距離感は変わります。

TOP画像/(c)Adobe Stock

並木まき

ライター、時短美容家、メンタル心理カウンセラー。企業研修や新人研修に講師として数多く携わっている。シドニー育ちの東京都出身。28歳から市川市議会議員を2期務め政治家を引退。数多くの人生相談に携わった経験や20代から見てきた魑魅魍魎(ちみもうりょう)な人間模様を活かし、Webメディアなどに執筆。

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