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この記事のサマリー
・「働かざる者食うべからず」の意味は「怠けて働こうとしない人」を戒める言葉です。
・由来は『新約聖書』の書簡にある言葉だといわれています。
・英語表現は、“No work, no dinner.”が挙げられます。
「働かざる者食うべからず」は、怠けて働こうとしない姿勢を戒める言葉です。由来はなんと『新約聖書』だとか!
一方で、事情を知らずに言葉を投げかけると誤解を招きやすいのも事実。正しい意味と由来、使いどころ、英語表現まで要点をまとめて紹介します。
「働かざる者食うべからず」の意味
まずは、意味から見ていきましょう。
正しい意味は?
「働かざる者食うべからず」とは、「怠けて働こうとしない人は、食べてはならない」という意味があり、徒食(働かないで遊びほうけること)を、戒める言葉です。
辞書では次のように説明されています。
働(はたら)かざる者(もの)食(く)うべからず
怠けて働こうとしない人は、食べてはならない。徒食をいましめる言葉。
引用:『デジタル大辞泉』(小学館)
働いていない人を非難するような言葉にも取れますよね。現代では、相手の事情が見えにくい場面もあるため、口にすると強い印象になりやすい言葉です。
由来は?
この言葉の由来は、『新約聖書-テサロニケの信徒への手紙二』にあります。この中に、「働こうとしない者は、食べることもしてはならない」とあり、まじめに働くことを奨励する言葉として知られるようになりました。
参考:『故事俗信ことわざ大辞典』(小学館)
「働かざる者食うべからず」の例文は?
それでは、実際に使うとしたら、どのような場面で使えるでしょうか? 具体的な例文とともに、確認していきましょう。
もし、宝くじが当たったら、仕事を辞めて、旅行三昧をしたいと話をしたら、「働かざる者食うべからず。宝くじが当たることを当てにしないで、汗水流して働いて、お金を貯めて旅行しなさい」と、忠告された。
「お金は苦労して、稼せいだほうが、価値がある」という考え方に沿って、相手を戒める意図で使われるケースですね。

イソップ寓話の『アリとキリギリス』を読んで、「働かざる者食うべからず」という言葉を思い出した。
「夏にバイオリンを弾き、歌を歌って過ごしていたキリギリス。一方、アリは、夏が過ぎて訪れる冬のために、食料を一生懸命運んでいます。冬になると、キリギリスは食べ物に困り果ててしまい…」という、あまりにも有名な寓話『アリとキリギリス』。
この話を通して、「怠けて働こうとしない」ことへの戒めとして、この言葉を思い出す人もいるでしょう。
「働かざる者食うべからず」の類語や言い換え表現は?
「働かざる者食うべからず」は、いわゆる、他者への戒めの言葉として使われるケースが多くあります。そのため、使い方次第では、誤解を生じたり、非難されたと受け取られることもあるでしょう。ここでは、関連する言葉を1つ紹介いたします。

無為徒食(むいとしょく)
「無為徒食」とは、なすべきことをしないで、ただ遊び暮らすことを指します。日々をどう生きるかを考えるときに、この言葉が注意喚起として用いられることがあるでしょう。
参考:『デジタル大辞泉』(小学館)
「働かざる者食うべからず」の英語表現は?
「働かざる者食うべからず」を英語で表すなら、“No work, no dinner.” や “No work, no grub.” が挙げられます。“grub” には食べ物という意味がありますよ。
参考:『ランダムハウス英和大辞典』(小学館)
「働かざる者食うべからず」に関するFAQ
ここでは、「働かざる者食うべからず」に関するよくある疑問と回答をまとめました。参考にしてください。
Q1. 「働かざる者食うべからず」の正しい意味は?
A. 怠けて働こうとしない人を戒める言葉です。
Q2. 由来はどこにあるの?
A. 『新約聖書』の書簡に見える言葉だといわれています。
Q3. 英語ではどう言う?
A. “No work, no dinner.”(働かなければ食事なし)などが当てはまります。
最後に
近年、社会の変化に伴い、私たちの働き方も見直される場面が増えています。AIやロボットの進化など、産業構造が変化していく中で、「働く」という言葉が指す範囲も変化しているといえるでしょう。
その一方で、「働かざる者食うべからず」が戒める中心は、「怠けて働こうとしない」状態にあります。言葉の意味の軸を押さえた上で、使う場面や伝わり方にも目を向けたいですね。
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