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この記事のサマリー
・「待てば海路の日和あり」は、焦らず待てば好機が巡ると説くことわざで、困難なときの支えになります。
・語源は「待てば甘露の日和あり」と並行して広まり、意味は同じと丁寧に説明されます。
・似た意味を持つことわざには、「果報は寝て待て」「急いては事を仕損ずる」「石の上にも三年」があります。
うまくいかないとき、誰かの一言に救われることがあります。「待てば海路の日和あり」もその一つ。けれど、声を掛ける場面を誤ると、励ましのつもりが薄情に聞こえることも…。
そこでこの記事では、「待てば海路の日和あり」の意味、由来から似た言い回しまで、確認していきましょう。
「待てば海路の日和あり」ってどんな意味?
まずは、「待てば海路の日和あり」の意味から確認していきましょう。

意味
「待てば海路の日和あり」は、「まてばかいろのひよりあり」と読み、「辛抱強く待っていれば、そのうち好機が訪れる」という意味です。「海路」は「海上を船が通っていく道筋」、「日和」は「空模様、天気」を指します。
つまり、「待っていれば、航路に適した穏やかな天気がやってくる」という意味。もともとは、航海に適したタイミングを表す意味の言葉ですが、転じて「焦らずに待っていれば、そのうちチャンスが訪れる」という意味で用いられるようになりました。
辞書では次のように説明されています。
待(ま)てば海路(かいろ)の日和(ひより)あり
待っていれば、海の静かないい日和がやってくる。「待てば甘露の日和あり」の言い方を変えたもので、意味は同じ。
引用:『デジタル大辞泉』(小学館)
由来
「待てば海路の日和あり」は、「待てば甘露の日和あり」ということわざが変化してできたものです。中国では正しい政治を行えば、どんなに日照りが続いて苦しい状況でも恵みの雨(甘露)が降って大地を潤すという言い伝えがありました。
このように辛抱強く正しいことを行うことで恵まれる、という意味のことわざが、やがて言い換えられて「待てば海路の日和あり」ということわざが生まれたと考えられています。
参考:『デジタル大辞泉』、『故事俗信ことわざ大辞典』(ともに小学館)
使い方を例文でチェック!
「待てば海路の日和あり」は、日常生活や仕事など幅広いシチュエーションで使うことができます。この機会に正しい使い方を押さえておきましょう。

待てば海路の日和ありという言葉を信じて、諦めずに挑戦したら司法試験に合格できた。
辛抱強く努力していたら見事報われたという意味の例文です。どんなに厳しいことでも、諦めずにチャレンジすることで道が開けることもあるでしょう。夢や目標がある人は座右の銘にしてみるのもいいかもしれませんね。
待てば海路の日和ありというし、そのうち素敵な人が見つかるよ。
たとえ失恋したり、辛い経験をしたとしても、いつかは素敵な人が見つかるよ、と励ますときにこのように使えます。
辛いときは、待てば海路の日和ありという言葉を思い出して乗り切りました。
「待てば海路の日和あり」は、自分自身を励ましたり、鼓舞するときにも使えることわざです。何かを辛抱強く努力して乗り越えた経験がある人はこのように使ってみてはいかがでしょうか。
似た意味を持つことわざとは?
「待てば海路の日和あり」と似た意味を持つことわざには、「果報は寝て待て」「急いては事を仕損ずる」「石の上にも三年」などが挙げられます。こちらのことわざの方がなじみがあるという人もいるのではないでしょうか。早速意味を見ていきましょう。

果報は寝て待て
「果報は寝て待て」は、「幸福がやってくることを気長に待ちなさい」という意味のことわざです。「果報(かほう)」とは「幸福や幸せなこと」で、仏語では前世でいい行いをして現世で訪れる幸福なことという意味があります。
もし、自分自身がベストを尽くしたのなら、結果がどうなるかは天に任せなさいというようなニュアンスで使われますね。
(例文)明日の試験の合格発表が気になって仕方ない。けれども果報は寝て待てというように、あとは気長に待っていよう。
急いては事を仕損ずる
「急いては事を仕損ずる」とは、「せいてはことをしそんずる」と読みます。「急いては」は「急いだら」という意味で、「物事に慌てて取り組むと失敗してしまう。
急いでいるときほど冷静な行動をとるべきだ」という戒めの意味が込められています。大抵は、目の前で焦っている相手に対して注意するときに使われることが多いですね。
(例文)何事も焦ってはいけないよ。急いては事を仕損ずると言うからね。
石の上にも三年
「石の上にも三年」も、「待てば海路の日和あり」とよく似ています。冷たい石でも長い間座っていれば温まるように、忍耐強く続けていれば物事を成し遂げられるという意味です。
「仕事を辞めたい」と先輩に相談したときに「石の上にも三年っていうし、もう少し頑張ってみたら?」とアドバイスされた、というのがひとつの例。辛抱強く我慢するというニュアンスが強いことわざですね。
(例文)石の上にも三年という言葉を胸に、彼は仕事に取り組んだ。
英語表現は?
ここでは「待てば海路の日和あり」と同じような意味を持つ英語表現を紹介します。

Everything comes to him who waits.
“Everything comes to him who waits.” は、直訳すると「あらゆる物事は待っている者のところにやってくる」という意味。願いや信念を持って待っていれば、いい結果が必ずやってくるというニュアンスを含んだ英語のことわざです。ここでの「him」は「彼」ではなく「人」のことを指すので注意しましょう。
参考:『プログレッシブ和英中辞典』、『ランダムハウス英和大辞典』(ともに小学館)
「待てば海路の日和あり」に関するFAQ
ここでは、「待てば海路の日和あり」に関するよくある疑問と回答をまとめました。参考にしてください。
Q1. 「待てば海路の日和あり」の意味は?
A. 焦らずに待っていれば、やがて良い機会が巡ってくる、という趣旨のことわざです。
Q2. 読み方は?
A. 「まてばかいろのひよりあり」です。
Q3. 似たことわざは?
A. 「果報は寝て待て」「急いては事を仕損じる」「石の上にも三年」などが近いです。
最後に
「待てば海路の日和あり」は、「辛抱強く待っていれば、そのうち好機が訪れる」という意味のことわざです。物事に失敗したり、壁にぶつかったときにこの言葉を思い出すことで、「もう一回頑張ってみよう」と思えるかもしれませんね。
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