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2022.06.27

「いただけますでしょうか」は正しい? 敬語の意味や言い換え表現を解説

相手に依頼をする時に使われる「いただけますでしょうか」という言葉。丁寧な表現なため二重敬語だと思われていることも多いですが、果たしてどうなのでしょうか? 今回は、「いただけますでしょうか」の言葉の成り立ちや使い方、「いただけますか」などの言い換え表現についてみていきましょう。

「いただけますでしょうか」は敬語として正しい?

ビジネスシーンで馴染みのある「いただけますでしょうか」という言葉。「ご確認いただけますでしょうか」「ご連絡いただけますでしょうか」など、相手に依頼をする時の敬語表現として使われますね。

しかし、丁寧な表現がかえって「二重敬語なのでは?」と疑問に思っている方も多いのではないでしょうか。そこで今回は、「いただけますでしょうか」の意味や正しい使い方、覚えておくと便利な言い換え表現などを解説します。

(c)Shutterstock.com

そもそも二重敬語とは?

まずは、二重敬語の定義について、辞書で確認しておきましょう。

二重敬語とは、同じ種類の敬語を重ねて使うことです。例えば、尊敬語を重ねた「おっしゃられる」や、謙譲語を重ねた「ご参上する」など。一般的に誤った使い方とされています。

二重敬語のポイントは、同じ種類の敬語であることです。そのため、例えば謙譲語+丁寧語は二重敬語にはなりません。あくまでも、同じ種類の敬語を重ねて使うことが、二重敬語と言われています。基本的に二重敬語は文法として誤りとされていますが、なかには「お伺いする」「お召し上がりになる」など日常会話で定着しているものは、誤りではないとされています。

「いただけますでしょうか」の意味

結論から話すと、「いただけますでしょうか」は間違った敬語表現ではない、です。

「いただけましょうでしょうか」は、「いただく」「ます」「でしょうか」という3つの言葉で構成されています。それぞれの意味を詳しくみていきましょう。

「いただく」は、「もらう」の謙譲語で、「〜してもらう」を丁寧に表現した言葉です。続いて、「ます」は丁寧語。「でしょうか」は、「だろうか」の丁寧な表現で、丁寧語である「だろう」に、疑問の終助詞「か」をつけた言葉となります。

ここで疑問に思うのは、「ます」と「でしょうか」が丁寧語の二重敬語ではないかという点ではないでしょうか。

確かに、「ます」と「でしょうか」は丁寧語ではありますが、よくみてみると、一つの言葉に対して敬語を二重に使っているのではなく、「ます」に「でしょうか」を添えた表現となっています。よって、「いただけますでしょうか」は間違った敬語表現ではないということができるのです。

使い方を例文でチェック!

「いただけますでしょうか」が二重敬語ではないことがわかったところで、正しい使い方をみていきましょう。「〜いただけますでしょうか」は、主にビジネスシーンで目上の人に依頼をする場合に使います。

(c)Shutterstock.com

・メールをお送りいただけますでしょうか?
・プレゼンの資料をいただけますでしょうか?
・契約内容をご確認いただけますでしょうか?

先述したように、「〜いただけますでしょうか」は、間違った敬語表現ではありません。しかし、相手の印象や受け取り方次第では、不適切に思われることもあるでしょう。その場合は、よりシンプルな「〜していただけますか」を使うことも可能です。

・お手数おかけしますが、部長にこの資料を渡していただけますか?
・大変申し訳ありませんが、念のため身分証を見せていただけますか?

「いただけますか」は、「もらう」の謙譲語「いただく」に、丁寧語の「ます」と疑問の終助詞「か」がついた言葉。「〜してもらえますか」を丁寧にした言葉で、目上の人にも問題なく使うことができます。もし、やや丁寧さが欠けているように感じた場合には、枕詞に「お手数おかけしますが」などをつけると、より丁寧な印象になりますよ。

類語や言い換え表現とは?

ビジネスシーンでは、上司に書類を確認してもらう時やメールを送ってもらう場合など、相手に何かをお願いする機会が多いもの。「いただけますでしょうか」に代わる表現を、いくつか覚えておくといざというときに役立ちますよ。さっそくチェックしてみましょう。

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1:いただけませんか

「いただけませんか」は、「〜してもらえませんか」の敬語表現。丁寧の助動詞「ます」の未然形に、打ち消しの助動詞「ん」がついた言葉です。「いただけますか」とほぼ意味は同じですが、こちらの方がより丁寧で腰の低いニュアンスが感じ取れるでしょう。

・申し訳ありませんが、席を移動していただけませんか?
・そちらの資料をとっていただけませんか。

2:くださいますか

「ください」は、「くれ」の尊敬語で、「くださる」の命令形です。相手にものや何かを要求するときに使う、「〜してくれますか」の敬語表現になります。「〜してください」と言うこともできますが、場合によってはキツい口調に感じられるなど、断定的なニュアンスが強い表現でもあります。目上の人に依頼をする場合には、「〜してくださいますか」と柔らかい口調で伝えてみると印象が良くなりますよ。

・住所が分かり次第、お知らせくださいますか?
・ただいま○○に連絡を取りますので、少々お待ちくださいますか?

英語表現とは?

海外のビジネスパーソンとのやり取りでも、何かを依頼する機会は多いですよね。英語で相手に何かをお願いする場合、「Could you〜?」と「Would you〜?」が定番の表現ですが、いまいち違いがわからないという方も多いのはないでしょうか? ここでは、例文と使い分けのポイントを紹介します。

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1:Could you〜?

「Could you〜?」は、「Can you〜?」より改まった表現です。「Can」には、「〜できる」という可能の意味があるため、「〜できますか」「〜することは可能ですか」というニュアンスがあります。相手に対応が可能かどうか聞く時に用いられることが多い表現です。

・Could you come to my office tomorrow morning?(明日の朝、私のオフィスまで来ていただけますか?)
・Could you please give us the estimate by Friday?(金曜日までに見積もりをいただけますでしょうか?)
・I just sent you a file. Could you please check?(先ほど資料をお送りしました。ご確認いただけますでしょうか?)

2:Would you〜?

「Would you〜?」は「Will you〜?」をより丁寧にした表現です。「Will」には、「目的のための強い意志や、願望」を指します。そのため、ビジネスシーンでは相手の意志を確認する時に使うことが多いでしょう。

・Would you please tell us some of your strengths?(あなたの強みを教えていただけますか?)
・Would you please suggest another layout?(別のレイアウトもご提案いただけますか?)
・Would you please send me an email?(メールを送っていただけますでしょうか?)

最後に

「いただけますでしょうか」の意味や使い方、英語表現などは理解できましたか? 丁寧な表現であることから、かえって疑問を持たれることが多い言葉ですが、文法的には特に問題はありません。しかし、人によって言葉の捉え方や使い方は異なるので、いくつか依頼の表現を覚えておくと役立つはずです。相手との関係やその場の状況に合わせて、適切な言葉を使い分けられるようになりましょう。

TOP画像/(c)Shutterstock.com

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