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中秋の名月とはどんな日? 2025年はいつなのかも知ろう

一年の中でも、月が最も美しく見える季節といえば秋。中でも「中秋の名月(ちゅうしゅうのめいげつ)」は特別でしょう。澄み切った空に浮かぶ丸い月を見ると、なんだかパワーが湧いてくる… そんな人も多いかもしれませんね。
とはいえ、一年中見ることのできるお月様。どうして日本では、毎年決まって「中秋の名月」にお月見をする風習があるのでしょうか。毎年のことながら、意外と知られていない「中秋の名月」の由来や時期。今回の記事では、そんな「中秋の名月」について紹介します。
◆中秋の名月とは
「中秋の名月」とは、旧暦の8月15日に出る月のことを指します。もしかすると「十五夜」という言葉の方が馴染みがあるかもしれませんね。そう、「中秋の名月」も「十五夜」も同じことを意味しています。
月の満ち欠けは、おおよそ15日周期で新月から満月へ、そして新月へというサイクルで繰り返されています。旧暦では、新月(月が完全に欠けているとき)を毎月1日としており、周期的に15日が満月になると言われています。
この15日の夜を十五夜と呼ぶのですが、15日に必ずしも満月になるとは限りません。満月になる周期にも14日から16日と振れ幅があるためです。旧暦の1月から12月まで毎月十五夜はありますが、一般的には旧暦の8月15日の「中秋の名月」のことを「十五夜」と呼びます。
◆中秋の名月の由来
なぜ8月15日に出る月のことを「中秋の名月」と呼ぶのかというと、旧暦の秋は現在とは異なり、7月から9月のことを指します。よって、7月、8月、9月の中間にあたる8月のことを「中秋」と呼んでいたことから「旧暦の8月15日に見られる月」のことを「中秋の名月」と呼ぶようになったようです。
そもそも日本で月を愛でる風習が盛んになったのは、貴族の間で「観月の宴」が催されるようになった平安時代だとか。貴族たちは、月を見ながらお酒を酌み交わし、船の上で和歌を詠むなどして、観月の宴を楽しんでいたようです。
そして、庶民も月を楽しみ愛でるようになったのは江戸時代のよう。旧暦の中秋のころは稲が育ち、間もなく収穫が始まる時期でした。庶民たちにとっての中秋の名月は、無事に稲を収穫できる喜びを分かち合い、感謝する日でもあったといわれています。
そのことから中秋の名月は、秋の収穫を喜び感謝する祭りとして、世間一般に広く知られるように。月の満ち欠けの様子から、農作物の収穫、先祖とのつながりを連想し、それぞれに感謝を祈るようになったようです。
◆中秋の名月・2025年はいつ?
2025年の中秋の名月は、10月6日(月)。毎年、9月中旬から10月上旬頃になります。ちなみに、2026年の中秋の名月は、9月25日(金)です。旧暦では8月15日のため、太陽暦の現在と比べると、かなり振れ幅があります。
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中秋の名月と満月の違い

中秋の名月というと、決まって満月のように思われがちですが、満月になる周期にも多少のズレがあるため、中秋の名月は必ずしも満月とはいえません。2025年の中秋の名月も、残念ながら満月ではないようです。満月は、中秋の名月の翌日の10月7日(火)。なんと1日違いです。
では、なぜ満月の日を中秋の名月としないのでしょうか。そもそも、満月かどうかは月と太陽の位置関係によって決まります。そのため、満月のその瞬間が日本から見て満月でない場合があるのです。とはいえ天候によれば、満月に近いきれいな月を見ることに期待できます。年に一度の中秋の名月を楽しみましょう。
中秋の名月にいただく食べ物と意味とは? 月見団子以外も

中秋の名月と聞いて、お月見をイメージする人は多いはず。お月見には、「美しい月を愛でる」だけでなく、収穫に感謝する意味合いも込められているといわれています。そのため、月や収穫物にちなんだものを食べたり、お供えしたりするのです。
お月見の定番といえば、月見団子ですよね。月見団子は、そもそも月餅という中国のお菓子を真似て作られたといわれています。丸い形をした団子が満月を連想させることから、中秋の名月には団子をお供えする風習が定着したとか。
そのほか、里芋やサツマイモなどの芋類、枝豆や栗、果物などの秋の収穫物、水や酒なども、お月見のお供え物として飾られることがあります。お供え物は、お供えが終わったら食べても構いません。お供え物を食べることによって、月や神様の力や恩恵を心身に宿すともされています。
また、お月見に忘れてはならないのがススキ。お月見にススキを供えると、災いや邪気を遠ざけて、翌年も豊作になると信じられてきました。地域によっては、お月見でお供えしたススキを軒先に吊るしておくと、魔除けになるという言い伝えもあるようです。
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中秋の名月は美しい月と秋の収穫に思いを馳せてみて

「中秋の名月」とは、どんな日なのか伝わったでしょうか。また、2025年の「中秋の名月」はいつなのか、昔から伝わる行事食についても紹介しました。
今では、月見団子やススキをお供えする家庭も少なくなっているかもしれません。しかし、昔の人々にとって「中秋の名月」は収穫祭として、非常に大切にされていました。ほぼ毎晩変わらず見ることのできるお月様ですが、年に一度の「中秋の名月」、今年は少し特別な夜にしてみませんか? 団子やススキを用意して、お供えするだけでもよいでしょう。
また、秋の旬の食材を使った料理を楽しむのも素敵。私たちの先祖が大切にしてきた風習を少しでも感じてみてください。
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