「誠にありがとうございます」の意味とは?
社会人になれば、日常生活やビジネスシーンなどで「誠にありがとうございます」とお礼をいう機会も多いのではないでしょうか? 「誠にありがとうございます」とは、感謝の気持ちを表す表現「ありがとうございます」を、より強調し、丁寧にした言葉です。お世話になった人や取引先の人などに「本当にありがとうございます」という気持ちを込めて使います。
ビジネスでのお礼や、フォーマルな式典での挨拶などかしこまった場面で使用することの多い表現ですね。「誠に」という言葉には、「じつに」「本当に」という意味があるため、心から深く感謝しているという気持ちを伝えることができますよ。
使い方を例文でチェック!
「誠にありがとうございます」は、社内・社外の人間に使えるほか、メールでの挨拶文としても覚えておくと便利な言葉です。さっそく使い方をチェックしてみましょう。
1:ご教示いただき誠にありがとうございます。
目上の人や上司に対して「誠にありがとうございます」は度々使われますね。例えば、仕事のやり方を丁寧に教えてもらった時などにこの言葉を使えば、相手に対して誠意や尊敬の念を伝えることができるでしょう。メールでも「先日はご教示いただき誠にありがとうございました」とお礼を伝えられますよ。
2:お忙しい中お越しいただき、誠にありがとうございます。
お客様やクライアントに対するお礼の言葉としても、ぜひ覚えておきたいところです。「お忙しい中」や「お足元の悪い中」など一言付け加えることで、より気持ちのこもった言葉をかけられますよ。社外の相手にも安心して使える表現です。
3:ファイルを添付していただき誠にありがとうございます。
「誠にありがとうございます」は、かしこまった表現でもあるため、ビジネスメールでも用いられます。些細なことには「ありがとうございます」を、より大切な場面では「誠に」を付け加えることで、気持ちの強弱を表現することができるでしょう。
類語や言い換え表現とは?
「誠にありがとうございます」は、かしこまった表現なので、場合によっては仰々しすぎると感じられることもあるでしょう。カジュアルな表現からフォーマルな表現までいくつか感謝の気持ちを表す言葉を覚えておくと、いざというときに役立ちますよ。
1:本当にありがとうございます
「本当に」は、「程度がはなはだしいこと」「心からそう思ったり感じていること」を指します。相手に「本当にありがとうございます」ということによって、心から感謝していることを伝えることができますね。
ただし、日常生活でも「本当にありがとう」などとカジュアルに使われる表現なので、目上の人やビジネスシーンで使うにはやや砕けた言い方となってしまいます。より丁寧な言い方で感謝を伝えたい場合は、以下で紹介する言葉を参考にしてみましょう。
2:心より感謝申し上げます
ビジネスシーンでは定番の、感謝を伝える表現です。「心より」には、「心の底から」という意味があるため、「心の底から感謝しています」という意味になりますね。目上の人や取引先の人に対して使うことができますが、口語としてはやや硬い響きを持つため、どちらかというとメールでの挨拶文などで使われることが多いでしょう。
・開業時は何かとお世話になり、心より感謝申し上げます。
3:厚く御礼申し上げます
「申し上げる」は、「言う」の謙譲語なので、目上の人に使用する言葉です。主に、年賀状やお礼の手紙などで感謝の気持ちを伝える際に用いられる表現。結婚式の挨拶やビジネスのスピーチでは「この度はお忙しい中お集まりいただき、厚く御礼申し上げます」と伝えたり、手紙の結びの文として「末筆ながら今までお世話になった皆様に厚く御礼申し上げます」と書いたりします。
・平素は格別のご高配を賜りまして、厚く御礼申し上げます。
・日頃から当社をご利用頂き、ご厚情のほど厚く御礼申し上げます。
4:感謝の念
「感謝の念」とは、「ありがたく、感謝したいと思う気持ち」のこと。「感謝」に思いや気持ちを表す「念」をつけることで、相手へ一層の感謝を伝えることができます。「感謝の念」は、やや硬い表現なので会話よりビジネスメールや手紙で用いられることが多いですね。
・部長には長年お世話になり、感謝の念が尽きません。
・闘病中も付き添ってくれた妻に感謝の念を抱いた。
英語表現とは?
英語で「誠にありがとうございます」と深い感謝の気持ちを伝えたい時には、「Thank you very much(本当にありがとう)」「Thank you so much(本当にどうもありがとう)」を使いましょう。「very」や「so」を使うことでより感謝を強調することができます。
また、何に対して感謝しているのかを具体的に伝えることも大切です。例えば、アドバイスをくれたことにお礼をいいたいときには「Thank you for giving me good advice(アドバイスをしてくれてありがとう)」「Thank you for your email(メールをしてくれてありがとう)」「Thank you for your thoughtfulness(心配してくれてありがとう)」などということができます。
また、目上の人に丁寧にお礼を言いたい場合は、「I really appreciate it(本当に感謝しています)」「I am grateful for your support(あなたのサポートに感謝いたします)」「I appreciate your kind response(ご返信ありがとうございます)」などを参考にしてみてはいかがでしょうか?
最後に
「誠にありがとうございます」は、「ありがとうございます」に「本当に」「じつに」という意味を持つ「誠に」を付け加えることで、感謝を強調した言葉です。やや硬い表現なので、親しい家族や友人ではなく、仕事関係の人や目上の相手に対して使用します。
ビジネスシーンでは様々な立場の人にお礼をいう機会も多いもの。「心より感謝申し上げます」や「厚く御礼申し上げます」など他の言い換え表現も覚えておくと役立ちますよ。日頃からお世話になっている目上の人や取引先の人に、心を込めて使ってみてはいかがでしょうか?
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