「不文律」の意味とは? 使い方や類語、英語表現などを解説 | Oggi.jp
Oggi.jp

おしゃれもキャリアも。働く女性のWebメディア

line instagram TikTok X facebook search

フリーワードで検索

人気のキーワード

  1. トップ
  2. 働く
  3. 言葉
  4. 「不文律」の意味とは? 使い方や類語、英語表現などを解説

WORK

2022.03.24

「不文律」の意味とは? 使い方や類語、英語表現などを解説

「不文律(ふぶんりつ)」とは、「文章で記されていないが、慣習的に守られている決まり」のこと。会社や家庭でみんなが守らなくてはいけないと思っている暗黙のルールです。今回は、「不文律」の意味や注意点、使い方、類語、英語表現などを解説します。正しい使い方をマスターしてみましょう!

「不文律」の意味や読み方とは?

(c)Shutterstock.com

「不文律」とは、「ふぶんりつ」と読みます。意味は「文章で記されていないが、慣習的に守られている決まり」。契約書で決められていないビジネス上の慣習や業界内の決まり事など、みんなが「守らなくてはいけない」と思っている暗黙のルールのことです。

「不文」には、「文章・文字に書き表していないこと」、「律」には、「行動を秩序づけるための掟」という意味があります。ちなみに「不文律」を、「ふもんりつ」と読むのは誤りなので気を付けましょう。

「不文律」を使うときの注意点

「不文律」を使う時に気をつけたいポイントを押さえておきましょう。

1:就業規則やマニュアルに書かれているものは「不文律」ではない

「不文律」は、非公式なルールや組織で当たり前になっている慣習のこと。すでに明文化されている規則は、「不文律」ではありません。

2:禁止事項と同義ではない

「不文律」は、暗黙の了解という意味はありますが、禁止事項やタブーと同義語ではありません。やってはいけないことという意味では使えないため注意しましょう。

使い方を例文でチェック!

「不文律」は、会社や学校などの組織や、スポーツ界などで使われる言葉です。具体的な例文をチェックしていきましょう。

(c)Shutterstock.com

1:新社長の就任によって我が社の不文律が破られた。

「不文律」は、決まりごとやルールを意味する言葉なので、「守る」「破る」という言葉がよく用いられます。奇抜なアイデアや行動力を持つ人が、古い慣習に縛られていた組織を一新することを「不文律を破る」と表現しますよ。

2:上司よりも先に帰ってはいけないというのが我が社の不文律となっている。

会社などの組織の中にも「不文律」はたくさんあります。例えば、終業の時刻になって、自分の仕事が終わっているけれども、上司が忙しくしていると「お先に失礼します」とはいいづらいですよね。「部下が上司よりも先に帰ってはいけない」という空気感が漂っている企業も多いのではないでしょうか。このように組織の慣習が従業員を悩ませることもあるため、「不文律」は必ずしも良いものとは限りません。

3:相撲界では張り手をしてはいけないという不文律がある。

「不文律」は、サッカーや野球、相撲などのスポーツ界にも存在します。「サッカーは手を使ってはいけない」などの基本的なルールではないものの、スポーツマンシップや礼節を重んじるために行われている慣習のことです。例えば、サッカーでの試合後の選手のユニフォーム交換や、野球の始球式で空振りをするなどはスポーツ界の「不文律」にあたるでしょう。

類語や言い換え表現とは?

「不文律」の類語には、聞き馴染みのある「暗黙の了解」や「掟」「慣習」などがあります。日常生活ではこちらの表現の方が使う機会が多いので、意味をおさらいしておきましょう。

(c)Shutterstock.com

1:暗黙の了解

「不文律」によく似た言葉に「暗黙の了解」「暗黙のルール」があります。日常生活では、「不文律」よりポピュラーな表現ですね。皆さんの職場や家庭にも「わざわざ言葉に出さなくても、みんなが了解している決まりごと」がいくつかあるのではないでしょうか?

・父より先にお風呂に入ってはいけないという暗黙の了解がある。
・我が校には同じ部活内の恋愛は禁止という暗黙のルールがある。

2:掟

「掟(おきて)」とは、「守るべきものとしてすでに定められている事柄」のこと。古い地域の慣習や家庭の決まり事などの、守らなければいけない厳しいルールのようなものです。個人がどう思うかは関係なく、従うことが前提となっていることが多いため、息苦しさを感じる人もいるかもしれません。また、掟に従わないことを「掟に背く(そむく)」と表現します。

・村の掟を守ることが祖母の生きがいだった。
・女性はむやみに男性と口をきかないことが当時の世の掟であった。

3:慣例

「慣例(かんれい)」とは、「繰り返し行われて習慣のようになった事柄」のこと。「しきたり」や「ならわし」ともいいます。会社や家庭の中でも、絶対にやらなければならないわけでもないのに、することが当たり前になっていることは意外と多いはず。古い歴史はないけれど、日常生活のなかで習慣化されていることを「慣例」といいます。

・開会セレモニーでは慣例通り市長の挨拶が行われた。
・日本でもクリスマスやハロウィンは慣例行事になっている。

(c)Shutterstock.com

4:不文法

「不文律」と同じ意味の言葉が「不文法」。「不文法」とは、「文章という形では書かれていない法」のことで、内容が文章として明記されていないものの、法として人を拘束するができます。「法」という漢字が使われていることから、「不文律」よりも法律を強調した言葉です。

・法的安定を重視して、不文法から成文法への移行傾向が指摘されている。

英語表現とは?

「不文律」の英語表現は、「unwritten law」「unspoken rule」などが一般的です。「unwritten law」は直訳すると、「書かれていない法律」。「unspoken rule」は、「暗黙のルール」になります。

・In this company, there is an unspoken rule that we need to get back to clients within 24 hours.(この会社には、24時間以内にクライアントに返事をしなければならない暗黙のルールがある)
・It’s an unspoken rule(暗黙のルールだよ)

最後に

(c)Shutterstock.com

普段あまり耳にすることがない「不文律」という言葉ですが、日常生活に置き換えて考えてみると、共感することも多いのではないでしょうか。会社で有給休暇を取りたいのに、取らないことが当たり前になっていて取りづらい、という状況や、家庭では父親が一番先に入浴するということなどは、身近な「不文律」といえるかもしれません。

集団生活の中で当たり前になった決まり事には、メリットもあればデメリットも。働きやすさよりも、規則を「守る」こと自体が重視されているのは本末転倒といえるでしょう。本当の意味で自分や組織のためになっているのかどうか、見つめ直してみてはいかがでしょうか?

TOP画像/(c)Shutterstock.com

Today’s Access Ranking

ランキング

2024.11.22

編集部のおすすめ Recommended

Follow Us!

Oggiの公式SNSで最新情報をゲット!

メールマガジン登録はこちら

最新記事のお知らせ、イベント、読者企画、豪華プレゼントなどへの応募情報をお届けします。

Oggi12月号で商品のブランド名に間違いがありました。114ページに掲載している赤のタートルニットのブランド名は、正しくは、エンリカになります。お詫びして訂正致します。
【消費税の価格表記について】 記事内の価格は基本的に総額(税込)表記です。2021年4月以前の記事に関しては税抜表記の場合もあります。

Feature

スマートフォンプレビュー

LINE公式アカウント 友だち募集中

働くすべての女性に向けて、
今すぐ役立つ「ファッション」「ビューティ」「ライフスタイル」
情報をお届けします。