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2025.07.13

「金のなる木」って本当にあるの?|植物、それともたとえ話? 意味や由来を解説

「金のなる木」とは、「次々に金銭を生み出す財源」を意味する言葉です。この記事では、「金のなる木」の意味や歴史、使い方、類語、英語表現を紹介します。

お金にまつわる言葉って、ちょっと気になりますよね。「金のなる木」と聞いて、「楽して儲かる夢のような話」を思い浮かべる人もいれば、「そんなうまい話あるわけない」と捉える人もいるでしょう。あるいは、「丸くてかわいらしい葉を持つ観葉植物」を思い出す人もいるかもしれません。

この記事では、「金のなる木」の本来の意味や使い方、英語表現について整理します。

「金のなる木」ってどんな意味?

「金のなる木」という、お金が生えてくる木が本当にあるとしたら、知りたいところですよね。辞書で意味を確認していきましょう。

「金のなる木」の読み方と意味

「金のなる木」は「かねのなるき」と読みます。次のように辞書で定義されています。

金(かね)の生(な)る木(き)
1 次々に金銭を生み出す財源。
2 フチベニベンケイのこと。葉が円形で硬貨に似ることからともいう。

引用:『デジタル大辞泉』(小学館)

「金のなる木」は「次々に金銭を生み出す財源」を意味する言葉です。例えば、地代や家賃、金利など、何もしなくても継続的にお金が入ってくる仕組みや対象を指すときに使います。

また、もうひとつの意味として、観葉植物の「フチベニベンケイ(縁紅弁慶)」の別名としても知られています。葉が丸く、硬貨のような見た目をしていることから「金のなる木」と呼ばれるようになったと考えられています。

フチベニベンケイ
(c) Adobe Stock

「金のなる木」の歴史をたどる

「金のなる木」という言葉は、江戸時代にはすでに登場していました。歴史の中でどのような使い方をしてきたのか、のぞいてみましょう。

江戸時代の例に見る「金のなる木」

江戸時代の浮世草子『日本永代蔵』(1688年)には、「銀(かね)のなる木は門口の柊(ひいらぎ)」という言葉が登場します。特別な才能や手段がなくても、日々の工夫と、誠実な暮らしが、やがて財産を生む、という意味で「金のなる木」を用いています。

『日本永代蔵』は、知恵と才覚によって長者になるまでの町人の生活を描いた、井原西鶴による浮世草子です。

参考:『故事俗信ことわざ大辞典』(小学館)

「吉原の桜」を指す異名としても

江戸の吉原遊郭では、夜桜のことを「金のなる木」と呼ぶこともあったようです。華やかな桜の下に人々が集まり、そのにぎわいが経済を動かす様子は、今でも目にする光景ですね。

参考:『日本国語大辞典』(小学館)

例文でわかる「金のなる木」の使い方

現代の私たちの日常で、「金のなる木」という言葉がしっくりくる場面とは、どんなときでしょうか? 意外にも、「金のなる木」は、日常会話でも使います。

「あのアパートは、まさに金のなる木だね」

アパートなどの不動産を所有している大家にとって、毎月入ってくる家賃は、何か特別な労働をしなくても定期的に得ることができる収入です。その仕組みが、まるでお金の果実が実るようだ、というイメージから「金のなる木」を使います。

一室
(c) Adobe Stock

「そんな、金のなる木みたいな話、うまくいくわけがないよ」

簡単にお金が手に入るような、都合のいい仕組みに対して、「そんなうまい話があるわけない」と暗に否定する意味で「金のなる木」を用いた例です。

他にも、「そんな話、金のなる木でもあるまいし」といえば、それは非現実的な提案に対しての拒否表現になります。

「金のなる木」と似ている表現|類語と言い換え表現

「金のなる木」を言い換えるときに使う言葉を紹介します。近い意味を持つ言葉との微妙な違いを見ておくと、より理解が深まりますよ。それぞれの意味の違いや、使い方を確認しておくと安心です。

「金づる」

「金づる」は、金銭を得る手がかりや、資金を提供してくれる相手を意味します。

「宝の山」

「宝の山」は、幸運から大きな利益を得るチャンスや機会を指します。

参考:『デジタル大辞泉』(小学館)

宝の山
(c) Adobe Stock

“money tree” の意味|「お金のなる木」英語表現

英語でも「金のなる木」に近い表現はあります。英語で伝えるにはどう伝えればよいか、実用的なフレーズとともに確認してみましょう。

“money tree”

英語の“money tree” は、日本語の「金のなる木」と同じように、努力しなくてもお金が手に入る財源を表現する言葉です。

また、“shake the money tree” という表現は、「大きな利益を生む」「大もうけする」という意味で会話の中で使います。

例文
“It’s like having a money tree.”
「金のなる木があるようなものだね」

“cash cow”

ビジネスの世界では、“cash cow” という表現をよく使います。これは、継続的に安定した利益を生む商品や事業を指し、日本語の「金のなる木」と近い意味合いを持ちます。

発売から何年経っても、安定して売れ続けているロングセラー商品や、固定ファンがいる定額制サービスなどが“cash cow” の例です。企業にとって頼りになる収益源を表すときに使う表現です。

例文
“This product has been a cash cow for the company for over a decade.”
(この商品は、10年以上も会社にとっての金のなる木となっています。)

参考:『ランダムハウス英和大辞典』(小学館)

最後に

「金のなる木」は、継続してお金を生み出す財源を表す言葉として使います。一方で植物の名前としても親しまれていますね。どちらの意味で使っているかを意識することで、誤解なくやりとりができるようになります。

人によって「金のなる木」と聞いて思い浮かべるものは異なりますが、言葉の背景や成り立ちを知っておくと、使い方の幅が広がります。

TOP画像/(c) Adobe Stock

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