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2024.12.20

「酒は百薬の長」とは? 語源やよくある使い方、類語を解説|「酒は百毒の長」ということわざも!?

「酒は百薬の長」とは、「酒はほどよく飲めば、どんな薬よりも健康のためによい」という意味。本記事では、言葉の意味や語源、使い方、酒にまつわる類語を解説します。

宴会などで酒飲みの人が、「酒は百薬の長だから!」などと口にしているのを聞いたことはありませんか? 酒飲みの常套句のように使われることが多いことわざですが、本来どのような意味を持つのでしょうか。本記事では、「酒は百薬の長」の意味や使い方、類語・対義語を解説します。

「酒は百薬の長」の意味

「酒は百薬の長」の読み方は、「さけはひゃくやくのちょう」です。どんな意味なのか辞書で確認してみましょう。

酒(さけ)は百薬(ひゃくやく)の長(ちょう)
《「漢書」食貨志から》酒はほどよく飲めば、どんな薬よりも健康のためによい。

『デジタル大辞泉』(小学館)より引用

お酒は適度に飲めば、心身の健康に良いものである、という意味を表したことわざです。あくまで、適量を飲めば、ということなのでたくさん飲めば飲むほどいいという意味ではありません。

また、「百薬」とありますが、ここでいう「百」とは、「多くの、たくさんの」という意味で、「100種類の」という意味ではないことも押さえておきたいですね。

語源

「酒は百薬の長」の語源は、古代中国・前漢時代の歴史が描かれた書『漢書』食貨志。この中に、「夫塩食肴之将、酒百薬之長、嘉会之好」という一文があり、それが「酒は百薬の長」といわれる由来になったとされています。酒は、古くから祭祀や療養と密接に関係するもので、現代のように日常的にたくさん飲むものではなかったとか。

そのため、現代のことわざの意味としても、「適量であれば」や「楽しく飲めば」という意味合いが含まれているようです。

参考:『故事俗信ことわざ大辞典』(小学館)

(c) Adobe Stock

使い方を例文でチェック!

「酒は百薬の長」は、お酒にちなんだことわざなので、飲みの席で口にすることが多いでしょう。使い方をよくあるエピソードとともに紹介します。

1:祖父は「酒は百薬の長だから」と言って、週に一度の晩酌を愉しんでいる。

少しのお酒は体にいいもの、と考えて、あらかじめ飲む日数を決めて飲む人もいますね。高齢者などは、自分の健康状態に合わせたペースで飲むことで、体や肝臓への負担を和らげることができるでしょう。普段は摂生して、たまに飲むお酒ほど美味しく感じられるものかもしれませんね。

2:父は「酒は百薬の長だから問題ない!」と言い訳をして、暴飲暴食している。

例文のように「酒は百薬の長」は、酒飲みの決まり文句として用いられることもあります。もうすでに酔っ払っていたり、医者から飲酒を止められているにも関わらず、「酒は薬だ」と言い張って飲み続ける人もいるでしょう。ことわざを都合のいいように解釈するのは考えものですね。

3:「酒は百薬の長」というけれど、飲み過ぎはよくないよ。

「酒は百薬の長」は、あくまで適度に飲む分には健康にいいというのが本来の意味。ストレス発散のために暴飲暴食をしている人を諌める時に、このように言うこともありますね。飲みすぎで記憶を失ったり、人に暴言を吐くなどの傾向がある人は、特に気をつけたいものです。

(c) Adobe Stock

類語や言い換え表現は?

「酒は百薬の長」のように、お酒の効用を褒めることわざが3つあります。ひとつずつ意味をチェックしていきましょう。

酒は憂いの玉箒

「酒は憂いの玉箒」は、「さけはうれいのたまははき」と読みます。一体どんな意味でしょうか?

《蘇軾「洞庭春色詩」から》酒は心の憂いを取り除いてくれるすばらしい箒(ほうき)のようなものである。

『デジタル大辞泉』(小学館)より引用

酒は心の憂いを掃き去る道具である、という意味ですね。「憂い」とは、悲しみや苦しみなどで心が晴れない感情のこと。嫌なことがあった時、酔っ払って辛さを紛らわした、という経験がある人もいるのでは? 昔からそのようにお酒を飲んでいた人がいたのですね。

(例文)
・「酒は憂いの玉箒だから」と言って、先輩は失恋のショックを酒で紛らわそうとしていた。
・酒は憂いの玉箒とはいうけれど、暴飲暴食はよくないよ。

酒は天の美祿

「酒は天の美祿」は、「さけはてんのびろく」と読みます。酒は天からの素晴らしい賜物である、という意味で、酒の旨さを褒める時の言葉として使います。この言葉から、「美祿」は酒の異称となったとか。

(例文)
・こんな美味しいお酒は飲んだことがない! まさに酒は天の美祿だよ。
・やっぱり仕事終わりに飲むお酒は美味しいね。酒は天の美祿とはこのことだ。

酒はほろ酔い

「酒はほろ酔い」とは、文字通り「酒はほろ酔い程度に飲むのが一番いい」という意味。泥酔するまで飲んで、周りに迷惑をかけるのではなく、お互いほろ酔い程度で気持ちよくお酒をたしなみたいものですね。

(例文)
・酒はほろ酔い、気持ちよく酔える程度が一番いいよ。
・彼女は、酒はほろ酔いという言葉をよく心得ているようだ。

(c) Adobe Stock

「酒は百毒の長」ということわざも?!

実は、「酒は百薬の長」とよく似た言葉に、「酒は百毒の長」があります。たった一文字違いですが、意味は正反対! 「体に害毒となるあらゆるものの中で、酒はその最たるものである」という意味です。詳しい語源や真偽は定かではありませんが、正反対の意味を持つ言葉もあることを覚えておきましょう。

最後に

「酒は百薬の長」とは、「酒はほどよく飲めば、どんな薬よりも健康のためによい」という意味。あくまでも、「ほどよく・適量」飲むことが前提であることがポイントです。お酒は適度に飲むことで、気分がリラックスしたり、人との距離感が近くなったりするメリットがある一方で、飲みすぎて体を壊したり暴言を吐いてしまうなどのデメリットも。自分にとっての適量を理解して、上手にお酒と付き合いたいですね。

TOP画像/(c) Adobe Stock

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