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「お疲れ様です」の意味や注意点とは?
「お疲れ様です」は、ビジネスシーンでは定番の言葉。廊下ですれ違ったときの挨拶や、退社の言葉として欠かせない表現ではないでしょうか? 「お疲れ様です」は、便利な言葉ですが、社外の人には失礼にあたることも…。今回は、「お疲れ様です」の意味やビジネスでの注意点、覚えておくと便利な言い換え表現などを解説します。
「お疲れ様です」の意味
「お疲れ様です」は、相手に対するねぎらいの言葉。仕事中の人や仕事終わりの人に対して労をねぎらう意味で「お疲れ様です」と声をかけるのが一般的です。部下や後輩には「お疲れ様」と省略することもありますね。
また、近年では仕事の労をねぎらう時以外にも、挨拶表現として「お疲れ様です」ということも。オフィスで同僚とすれ違う時に「お疲れ様です」と声をかけあったり、電話をかける時に「お疲れ様です。○○の件ですが…」と枕詞のように使う人も多いですね。
ビジネス等で使う時の注意点
このように「お疲れ様です」は、様々なシチュエーションで使えるため、便利な表現ではありますが、目上の人に使うと失礼にならないか心配になったことはありませんか? 結論からいうと「お疲れ様です」は、目上の人に対しても失礼には当たりません。秘書検定でも、上司に「お疲れ様です」というのは可としています。さらに丁寧に伝えたい場合は「お疲れ様でございます」を使うといいでしょう。
ただし、「お疲れ様です」を使っていいのは、社内の人間の場合。取引先など社外の人に「お疲れ様です」を使うのはNGです。社外の人に対して労いの言葉をかけるのは失礼にあたると判断する人もいます。メールの冒頭文や電話では、「お疲れ様です」の代わりに「いつもお世話になっております」などと言い換えてみましょう。なるべく当たり障りのない言葉を選んだほうが無難です。
「お疲れ様です」の使い方を例文でチェック!
「お疲れ様です」は、相手へのねぎらいの言葉、挨拶、メールの冒頭文など幅広く使われます。それぞれのシチュエーション別に例文をみていきましょう。
1:○○課長、お疲れ様です。
社内では、「こんにちは」の代わりに「お疲れ様です」というのが定番の挨拶です。廊下で上司とすれ違う時は、自分からハキハキとした口調で声をかけると、好印象を与えられますよ。後輩に対してはシンプルに「お疲れ様」と伝えましょう。
2:お疲れ様です。営業部の○○です。今お時間よろしいでしょうか?
社内での、メールや電話の定型句としても「お疲れ様です」は使用します。挨拶の後は、自分の所属する部署や名前を名乗るのがマナーです。ただし、先述したように「お疲れ様です」を使えるのは社内の人間のみ。社外の人へのメールや電話では「いつもお世話になっております」と言い換えましょう。
3:本日もお疲れ様でした。おかげさまで作業が捗りました。
「お疲れ様です」は、相手をねぎらうときの定番フレーズですね。ただ、「お疲れ様でした」と伝えるだけではなく、一言感謝の気持ちをを添えることで印象も良くなりますよ。
「お疲れ様です」の代わりに使える言い換え表現とは?
「お疲れ様です」は様々な場面で使うことができる便利な表現ですが、あまりに毎回「お疲れ様です」と伝えるのも芸がないように感じますよね。「お疲れ様です」に代わるフレーズを覚えて、表現の幅を広げましょう。
1:ご苦労様でした。
「お疲れ様です」に似た表現に「ご苦労様です」があります。「ご苦労様です」は、基本的に上司が部下をねぎらう時に使われる言葉。そのため、上司に向かって「ご苦労様です」ということはできません。挨拶表現として使うこともないため、部下の仕事の苦労などをねぎらう時にのみ使える表現といえるでしょう。
2:本日はありがとうございました。
会議や打ち合わせが終わった後には「お疲れ様」の代わりに、「本日はありがとうございました」と感謝の気持ちを伝えてみてはいかがでしょうか。社外の人に対しても使うことのできる表現です。
3:お疲れ様です。お先に失礼します
上司や同僚が社内に残っていて、自分が先に退勤することもありますよね。退社時の挨拶としてはお疲れ様です」だけでなく、「お先に失礼します」と一言添えることで良い印象を残せますよ。
4:先日はありがとうございました。
社外の人への挨拶には、「お疲れ様です」の代わりに感謝の言葉を伝えましょう。日頃お世話になっている取引先の相手やクライアントへのメールや手紙の挨拶文としても使えます。
「お疲れ様です」の英語表現とは?
相手をねぎらうときや挨拶などマルチに使える言葉ですが、英語ではどのような言葉を使って伝えればいいのでしょうか? 相手の仕事が大変そうな時に使える表現としては「You must be tired(お疲れ様です)」が挙げられます。ただし、「疲れたでしょう、お疲れ様」というニュアンスがあるため親しい人に対して使います。
また、英語圏での挨拶は、「How are you doing?(調子はどう?)」「Hi, How’s it going?(やぁ、調子はどう?)」などの一言から始まります。エレベーターや廊下などで同僚と鉢合わせた時に、日本では「お疲れ様」といいますが、英語では代わりに「調子はどう?」と聞きます。その後に「Is the work moving along OK?(仕事は順調に進んでる?)」と一言添えるとコミュニケーションが円滑になるはず。
また、退社する際には、「See you tomorrow, bye(また明日)」「Have a good evening!(素敵な夜をお過ごしください)」と伝えるといいでしょう。
最後に
「お疲れ様です」は、ビジネスでは欠かせない定番フレーズ。相手へのねぎらいや挨拶、メールや電話の冒頭文として幅広く活躍する便利な表現です。目上の人に対しても使えますが、あくまで社内の人の場合に限ります。社外の取引先やクライアントには失礼にあたるため、「お世話になっております」や「本日はありがとうございました」など、代わりとなる表現を身につけておきましょう。
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