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「分からない漢字」の調べ方
読み方が「分からない漢字」を調べる方法には、次のようなものがあります。
1:IMEパッド
IMEパッドとは、マイクロソフト社による日本語の入力や変換をサポートするアプリです。IMEパッドの文字コード表の中から探している漢字を選ぶか、マウスやペンタブレットなどで直接入力して漢字を探すことができます。
IMEパッドを使用するには、Windows10の場合、PC画面の右下にある「A」や「あ」のアイコンを右クリックしましょう。メニューが表示されたら、そのなかからIMEパッドを選択します。
IMEパッドが表示されたら「手書き」「総画数」「部首」など、使いやすい項目から探している漢字を探してみましょう。
2:iPhone(iPad)では、アプリは不要
インターネットなどで読み方が「分からない漢字」があった場合、iPhoneやiPadでは、すぐに調べることができます。
まず、読み方が「分からない漢字」を選択します。すると、漢字の上あたりにメニューが表示されます。「コピー」「調べる」「ユーザ辞書」などが並ぶので、そのなかから「調べる」をタップすれば辞書が表示され、意味と読み方を調べることができます。
紛らわしい部首を紹介!
漢字を調べる場合には、部首がわかるといいですね。部首とは、漢字を分類するときに用いられる漢字の一部分で、すべての漢字には部首が定められています。
部首としては「きへん」「にんべん」「さんずい」などが一般的ですが、なかには似たようなものもあります。
1:「しめすへん」と「ころもへん」
「しめすへん」とは、カタカナの「ネ」の形です。一方、「ころもへん」はそれより点一つ多いもの。「祝福」の「祝」の部首は「しめすへん」、「被服」の「被」の部首は「ころもへん」です。
このふたつは、一見するとよく似ていますが、もともとの字を見るとその違いがよく分かります。「しめすへん」のもとは「示」です。T字型の祭卓に供え物が供えられている様子を表しています。一方、「ころもへん」のもとは「衣」です。5画目の点が部首になったときにも残っているのが分かりますね。
2:「おおざと」と「こざと」
「おおざと」と「こざと」は、いずれも部首のみでみたときには同じ「阝」です。この部分が漢字の右側にあれば「おおざと」、左側にあれば「こざと」ということになります。部首には、漢字の読みを表すものと、意味を表すものがありますが、「おおざと」も「こざと」も音は表しません。
「おおざと」のつく漢字の例としては「郊」「部」「郡」「郵」「郎」などがあります。
「こざとへん」の漢字には「階」「降」「陶」「隣」「陽」などがありますね。
3:「さんずい」と「にすい」
水の流れを表した「水」という漢字が変化したもので、水に関する文字につくことが多い「さんずい」。一方、「にすい」は水が凍った様子を表しているといわれています。
「さんずい」のつく漢字としては「泳」「江」「汐」「涙」「汁」などがあります。
「にすい」のつく漢字には「凍」「冷」「冴」「涼」「凛」などが挙げられますね。
「漢字」力を鍛える方法とは?
漢字は、社会人として困らない程度には知っておきたいものですね。特に、近年は手書きの機会が減っているので、「読めるけれど、書けない…」という人も多いと思います。そこで、漢字を身につけるためには何をすればいいのでしょうか。
1:熟語をたくさんあげてみる
小学校の宿題などによくあるやり方ですが、ひとつの漢字に対して、できるだけたくさんの熟語を作ってみると、語彙力とともに漢字の持つ意味を覚えることができます。たとえば、「木」という字で考えてみましょう。
・木立(こだち)
・木石(ぼくせき)
・木型(きがた)
・木質(もくしつ)
・流木(流木)
・木刀(ぼくとう)
・木魚(もくぎょ)
・木犀(もくせい)
・木材(もくざい)
どうですか? もっといろいろありそうですね。こうして考えていくと、ひとつの漢字をきっかけにたくさんの言葉と漢字を覚えていくことができます。
2:音読みと訓読みの両方を覚える
漢字を覚えようとするとき、音読みばかりで覚えていませんか? 音読みよりも訓読みのほうが意味をとらえやすいので覚えやすくなります。たとえば「青」。「セイ」という音読みより、「あおい」という訓読みの方がイメージしやすくなりますね。
3:声に出して書く
漢字には書き順があり、書き順のとおりに書くのがもっとも自然できれいに書けるといわれています。漢字を書きながら、この書き順を意識してみましょう。
トメ、ハネ、ハライなどを意識して書くとリズミカルに書けるのでぜひ試してみてください。一画ごとにリズムに乗って書くようにすると、視覚や聴覚、触覚などたくさんの感覚に訴えかけるようになり、より記憶に残りやすくなります。
「漢検」に挑戦してみよう
「漢検」「漢字検定」という呼び名で親しまれている「日本漢字能力検定」を知っていますか? 公益財団法人日本漢字能力検定協会が開催している検定試験で、全10級12段階に分かれています。
個人で受験する場合、全国47都道府県の主要都市約180ヶ所に設けられた公開会場で受験することが可能です。公式サイトに級の目安が記載されていますので、ご自身の現状に合わせて、受験する級を決めて勉強してみましょう。合格するという目標があると、モチベーションに繋がるのではないでしょうか。
漢字は文章力にも影響する
ビジネスシーンにおいて、文章力の有無を気にしている人は多いと思いますが、漢字をたくさん知っているかどうかが文章力に関わっていることを知っている人はあまり多くはないと思います。
漢字はひらがなやカタカナと違って、単体で使うことはまずありません。熟語として用いられていることが多く、ゆえにたくさんの漢字を知っているということは、たくさんの熟語を知っていることということになり、結果として豊富な語彙力へと繋がります。
文章力をアップするには語彙力が大切。さらに、漢字は一目見て意味を示すことができるので、ひらがなの多い文章に比べて読みやすくもなります。
「漢字は読めればいい」と思っている人も多いかもしれませんが、職場で一目置かれる存在になるためにも、コツコツと努力してみましょう。
最後に
本記事では、読み方の漢字の調べ方から、漢字の覚え方について説明しました。漢字は生涯にわたって取り組める勉強です。頭の体操にぜひ、取り組んでみてはいかがでしょうか。
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