“くじけやすい人”は“くじけないコツ”を知らないだけかも……
勉強や仕事、恋愛、友人関係などにおいて、うまくいかずにくじけそうになった経験は誰にでもあるかと思います。
特に昨今は、SNSを見ては、他人と自分を比較して落ち込んでしまっているという人もいるのではないでしょうか。
でも、くじけてもすぐ立ち直ることができる人もいれば、落ち込んでしまいなかなか立ち直れない人もいますよね。
「『くじけやすい』人は、必ずしも、不真面目な人ではありません。『心が弱い』人でもありません。
むしろ、まじめな、がんばり屋さんがほとんどです。ただ、『くじけないコツ』を知らないだけなのです。
ちょっとしたコツをつかめば、『くじけない人』に生まれ変わることができます」
ー-そう語るのは、心理カウンセラーの植西 聰さん。
そこで、植西さんの著書『くじけない心のつくりかた』より、「くじけない心のつくりかた」のコツをご紹介。計4回のプチ連載でお届けします!
前回の記事はこちら>>「どうせダメ」を「どうせなら」に言い換えてみる! くじけない心のつくりかた
一日わずかな時間でもいいから、体を動かす習慣を持つ
「くじけない心」をつくる方法の一つに、「適度な運動習慣を持つ」ということが挙げられます。
適度な運動は、体の健康にいいばかりではなく、精神面にもいい影響を与えます。
適度な運動をすると、脳内で「エンドルフィン」というホルモンの分泌量が増えることが知られています。
このエンドルフィンは別名、「快感ホルモン」とも呼ばれているのですが、脳の中でこのエンドルフィンというホルモンの分泌が盛んになると、気持ちが明るくなり、何事にも積極的に取り組もうという意欲が増すのです。
また、適度な運動をすると、体内で、ストレスホルモンであるコルチゾールやアドレナリンの量が減ることが知られています。
つまり、運動は、ストレス解消に役立つというわけです。
ストレスが解消されれば、やはり、気持ちが落ち着き、前向きな考え方ができるようになります。
したがって、日頃から適度な運動をする習慣を持っておくことで、ちょっとした困難に直面したとしても、それに対して落ち着いて対処できるようになります。
また、困難を前向きな気持ちで乗り越えていけるようになります。
「運動をしたいと思うが、時間がない」という人もいるかもしれません。
しかし、日常生活の中でウォーキングしたり、あるいは、エスカレーターを使わないで階段を上ったりする習慣を持つだけでも、いい効果が得られます。
意識して体を動かしていくことが大切です。
時には、バスや電車に乗らずに歩いていく
「急がば回れ」ということわざがあります。
「あわてて、急いで、物事を成し遂げようとするよりも、少し遠回りしていくほうがいい。そのほうが、結果的に、自分に得になることも多い」という意味を表しています。
このことわざに「運動になるから」という言葉をつけ加えて、「急がば回れ、運動になるから」という言い方があるようです。
これは昔から伝わることわざではなく、「適度な運動習慣を持とう」という、標語としての言葉です。
たとえば、ある地点まで行くことになったとします。
その地点に行くには、バスを使うともっとも早く着くのですが、あえて歩いていきます。
時間はかかりますが、あえて歩くのです。これが「急がば回れ」です。
歩いていくことによって、いい運動になります。ですから、「急がば回れ、運動になるから」なのです。
日常生活の中で、あえて時間がかかっても「歩く」という習慣を取り入れてみましょう。
行先の駅の、一つ手前の駅で電車を降りて歩くのでもいいでしょう。
このようにして運動習慣を持つことも、やはり、「くじけない心」を育んでいく方法の一つです。
* * *
TOP画像/(c)Adobe Stock
『くじけない心のつくりかた』(植西 聰 著/あさ出版)
ちょっとした失敗、ちょっとしたトラブル、ちょっとした他人からのひと言に、思いのほか、深く傷ついたり、くじけたりすることはありませんか?
人はくじけやすいと、ちょっとしたことで心が疲れ、パフォーマンスが下がってしまいます。
さらに自分の可能性や未来を、自ら見捨ててしまうことになります。
「くじけない心」を身につけると、毎日が充実し、未来が楽しみになります。
人気心理カウンセラーが、先人の知恵などを用いてあなたの人生を豊かにする、「くじけない心」をつくる方法を教えます。