SNS上や若い世代の間で話題になっている「豆腐メンタル」という言葉、聞いたことはありますか? 「私、豆腐メンタルだから」「豆腐メンタルですみません」というように使われますが、どんな性格のことを指すのでしょうか。自分自身や身の回りの人に当てはまるかどうか診断してみましょう。
「豆腐メンタル」とは?
「豆腐メンタル」とは、豆腐のように柔らかく崩れやすい、傷つきやすい心のこと。精神的に脆く、相手から言われたことにすぐに傷ついたり、落ち込んだりしてしまいやすい人を指します。日常生活では、メンタルがやられている自分自身を自虐的に言ったり、落ち込んでいる人のことを茶化したりするときに使われることが多いようです。
その変わった言葉の由来は、人気カードゲームアニメ『遊☆戯☆王デュエルモンスターズ』から。登場人物のメンタルが、まるで豆腐のように脆く崩壊していく様子から、一部のユーザーによって使われるようになったそう。ちなみに、「豆腐メンタル」から派生して、自分の心の状態を「杏仁豆腐」や「絹ごしどうふ」「ジーマミー豆腐」などに例えられることもあるようです。
対義語はこんにゃくメンタル
「豆腐メンタル」がネット上や若者の間に広まっていくうちに、対義語のこんにゃくメンタルという言葉も生まれました。豆腐もこんにゃくも柔らかい感触がありますが、すぐに崩れてしまう豆腐に対して、こんにゃくは案外強い弾力があります。
このことから、一見弱そうに見えて、内側には強い心と柔軟な思考を持つことを、こんにゃくメンタルと呼ぶようになったそう。打たれ強い、困難を柔軟に乗り切れる、心にダメージを受けても立ち直りが早いなどとの特徴があります。
ガラスのハートとの違いとは?
繊細で傷つきやすい心の持ち主のことを、「ガラスのハート」「ガラスの心」と言ったりしますね。昔から馴染みのある「ガラスのハート」という言葉には、どこかセンチメンタルな響きが感じられます。
「ガラスのハート」の持ち主はナイーブで傷つきやすいことから、「あの人はガラスのハートだから言い方には気をつけて」というように、接し方や扱いを誤らないよう忠告する時などに使われることも。「豆腐メンタル」の方が、自虐的な意味合いが強い表現と言えるかもしれません。
「豆腐メンタル」の原因と特徴
「豆腐メンタル」とは、一体どのような性格の人のことを指すのでしょうか? 「豆腐メンタル」に当てはまる人の特徴や思考を紐解いていきましょう。
1:ちょっとしたことで凹む、傷ついてしまう
日常生活の些細なことで凹んでしまったり、気分が落ち込んでしまったりするのが「豆腐メンタル」の1番の特徴。他人から見ればそんなことで!? と思うことでも、深刻に悩んでしまいます。他人から言われた一言や失敗などのダメージに弱く、一度落ち込むとなかなか立ち直れないこともしばしば。頭の中で、「あんなことしなければよかった」「失敗したところを見られて恥ずかしい」などと考えてしまう傾向があります。
2:プレッシャーを感じやすい
仕事や人間関係でプレッシャーを感じてしまいやすいのも「豆腐メンタル」の特徴。まだ起こっていないことを色々と心配したり、マイナスに捉えてしまったりする傾向があるようです。例えば、仕事で新しいことを任されたときに「失敗したらどうしよう」と感じたり、恋愛面で「こんな私を好きになってくれるはずがない」と諦めてしまいます。必要以上に思い詰めてしまい、なかなか本番で実力を発揮できないこともあるようです。
3:断られるのが怖い
「豆腐メンタル」の人は、相手に断られるのが怖くて、なかなか行動に移せないこともしばしば。例えば、気になっている異性がいて、「連絡先を聞きたい」「もっと仲良くなりたい」と思っても、「どうせ自分に興味を持ってくれるわけがない」「誘っても無駄だ」と思って諦めてしまいます。結果、恋愛面で素直になれず、奥手であることもあるようです。
「豆腐メンタル」の治し方とは?
「豆腐メンタル」の特徴や人柄は理解できましたか? ここでは、日常生活で実践しやすい方法をピックアップしました。「豆腐メンタル」を克服したい! と思う方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。
1:完璧を求めない
「豆腐メンタル」の持ち主は、実は完璧主義な一面も。「理想の自分でありたい」「こうしなければならない」という思いが強いため、少しでも自分の思い通りの結果にならないと納得がつかず、落ち込んでしまうのです。このようについつい完璧主義に陥ってしまったときには、最初から100点を目指さず、70点80点取れたら○と考えること。「ま、いっか」を口癖にしてみると、心が少し楽になるはずですよ。
2:ダメな自分も受け止める
誰しも、調子がいい時もあれば悪い時もあるのが当たり前。なんだか上手く行かないなと思ったときには、「そんな時もある」とダメな自分も受け止めてあげましょう。心が弱っている時は、自分が好きなことや得意なことをすることで徐々に気持ちが回復していくはず。親しい友人と話したり、趣味に時間を作ってみたりするなどして心に栄養を与えましょう。
3:小さな目標を立てる
強いメンタルに近づくには、日々小さな目標を立てて実践するのも効果的。いきなり大きな目標を立てるのではなく、これならできるかもと思えるような簡単な目標を設定することがポイントです。一つ一つ目の前にある目標をクリアしていくことで、自信がつき些細なことでへこたれなくなるかもしれません。「自分から声をかけてみる」「朝に簡単な仕事を3つ終わらせる」など具体的な目標を立ててみましょう。
最後に
「豆腐メンタル」の特徴は当てはまりましたか? 打たれ弱い、凹みやすいと形容されることもある「豆腐メンタル」の人ですが、実際に失敗が多いというよりも、考え方や受け取り方に原因があるようです。ここで紹介したことを参考に、できることから実践してみてください。
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