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2025.08.20

「可也」って実は日常的に使われている言葉? 意味や使い方・例文、類義語をチェック

「可也(かなり)」という言葉は、物事の程度が相当高い状態に達している、あるいはそれ以上に及んでいることを意味します。
ひらがなにすれば誰もが知っている言葉といえますが、漢字表記は知らないという方も多いかもしれません。本記事では、可也の意味や言葉の成り立ち、使い方などを紹介します。

可也とは?

可也は「かなり」と読みます。相当の程度まで行っていること、あるいは相当の程度以上に達している様子を指す言葉です。

漢字ではあまり馴染みのない言葉かもしれませんが、ひらがなにすると、多くの人が日常的に使っている言葉といえるでしょう。

ここでは、可也の用法と表記について解説します。

2つの用法がある

可也には「形容動詞」と「副詞」の2つの用法があります。

形容動詞として用いる場合

形容動詞として使う可也は、「予想より上」「平均以上の程度にある」など、程度を強める意味で使います。

用例は、次のとおりです。

・この本は可也おもしろい
・今日は可也寒い
・可也な数にのぼる

副詞として用いる場合

副詞として使う可也は、「極端ではないが、並の程度を超えている」「思ったより以上に」という意味合いです。名詞を修飾し「かなりの〜」という形で数量・程度の大きさを示します。

用例は、次のとおりです。

・可也酔ってきた
・会場には可也の人数が集まった
・可也の時間がかかった

「可成」とも表記する

可也は「可成(可成り)」とも表記されますが、意味に違いはありません。どちらも「許す」「認める」といった意味をもつ漢字「可」に、断定の助動詞「なり」がついた「可なり」が語源とされます。

この「なり」の部分には、漢字で「也」や「成」があてられ、「可也」「可成」といった表記が生まれました。いずれも文語的な表現であり、現代ではひらがなで「かなり」と表記されるのが一般的です。

か‐なり【可成り/可×也】
《許し認める意の「可なり」から》
1[形動][文][ナリ]相当の程度まで行っているさま。また、相当の程度以上に達しているさま。「―な収入がある」「―な数にのぼる」
2[副]極端ではないが、並の程度を超えているさま。思ったより以上に。相当。「今日は―人が出ている」「―酔っているようだ」
〈略〉

出典:小学館 デジタル大辞泉

可也の使い方・例文

可也の使い方を、例文を通じて確認していきましょう。

ここでは可也の使い方について、形容動詞として使う場合と、副詞として使う場合に分けて紹介します。

星を持っている人々のイラスト フィードバックイメージ
(c)AdobeStock

形容動詞として使う場合

程度の高さを強調する形容動詞として使う場合の例文は、次のとおりです。

1.新システムの導入により業務効率は可也向上したが、まだ一部の部署では旧来のやり方に依存している状況がみられる
2.先方からのプレゼン資料は可也具体的で、こちらが想定していた以上に実現可能性の高い提案だった

1の可也は「向上した」の程度を強調しており、2の可也は「具体的」の程度を強調しています。

副詞として使う場合

副詞として使う可也は、名詞に修飾して「並の程度を超えている様子」を表現します。

例文は、次のとおりです。

1.このプロジェクトには可也の予算と人員を投じているため、結果には相応の責任を伴うことになる
2.新製品の開発には、可也の時間とコストをかけた結果、ようやく市場に出せる品質に仕上がった

1では予算や人員について、一定の程度を超えていることを伝えています。2では、時間やコストを修飾し、一定以上の努力やコストを費やしていることを表現しています。

可也の類義語・言い換え表現

可也には、置き換えられる類義語が数多く挙げられます。

その中でも、特に次の言葉が代表的でしょう。

・相当(そうとう)
・頗る(すこぶる)
・随分(ずいぶん)
・大層(たいそう)

いずれも、可也と同じく程度を表す言葉として使われることが少なくありません。言葉の意味合いを把握し、文脈や場面に応じて使い分けましょう。

(c)AdobeStock

相当

相当とは、ある基準に照らして、それに見合った程度に達していることを表します。客観的な印象があり、数量・金額・能力・評価などとともに使われやすく、「ある程度以上」の内容を冷静に伝える際に適しています。

「相当な人物」「相当の収益」など、名詞の修飾に使われることが多い点が特徴です。

〈例文〉
・システムの導入には相当な初期投資が必要だが、長期的にみれば大きなコスト削減が見込まれる
・今回のプロジェクトは相当な労力を要したが、無事に納期に間に合うように納品できてよかった

頗る(すこぶる)

頗るとは、程度が普通を超えて甚だしい様子を表し「非常に」「たいへん」というニュアンスがあります。語調としてはやや書き言葉的で、文語的・丁寧な印象を与える表現です。

肯定的・否定的のどちらにも使えるため、よい意味でも悪い意味でも「極めて」「著しく」といったニュアンスで用いられます。

〈例文〉
・今回のキャンペーンは顧客の反応も頗る良好で、当初の目標を大きく上回る成果を得ることができた
・新システムを導入した企業からは「頗る使い勝手が良い」との評価を多数いただいている

随分

随分は、予想以上に程度が大きいことを表します。話し手の主観や感情が込められやすく、驚きや意外性を含んで使われることが多いのが特徴です。

たとえば「随分忙しそうですね」「随分お待たせしました」など、相手の状況や変化に対する感情のこもった反応として用いられます。

また、「思ったよりも〜」という比較的主観的な意味合いを持つため、会話やくだけた文脈でよく使われます。

〈例文〉
・新しいマネジメント体制が功を奏して、職場の雰囲気が随分とよくなった
・このたびのイベント開催では随分とご尽力いただき、誠にありがとうございました

大層

大層は、程度や分量が非常に大きいこと、または物事が立派・重大であることを表します。フォーマルな文脈や文章で「非常に」「大いに」などの意味で使われることが多く、丁寧さや格式を感じさせる言葉です。

一方で、文脈によっては誇張や皮肉、揶揄のニュアンスを込めて使われることもあります。

〈例文〉
・ご多忙の折、大層なお手間をおかけしてしまい、お詫び申し上げます
・大層ご立派な意見だが、現場の実情とは少し乖離があるようだ

可也の正しい使い方を覚えよう

可也は程度の高さを表す語であり、おもに副詞として使われますが、名詞を修飾する形で形容動詞的に用いられることもあります。

「可成」とも表記されることがあり、「可」と断定の助動詞「なり」が結びついた「可なり」が語源とされています。現代では、主にひらがなで「かなり」と表記されるのが一般的です。

相当・頗る・随分・大層など多くの類義語が存在するため、それぞれのニュアンスを理解し、それぞれの場面で適切に使うようにしましょう。

メイン・アイキャッチ画像:(c)Adobe Stock

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