仕事やプライベートで、「あの人は偏屈だ」と話しているのを耳にしたことはありませんか? 大抵はあまり良い意味では使われませんが、「偏屈」とはどんな人のことを指すのでしょうか。今回は、そんな「偏屈」な人の特徴や原因、上手な付き合い方を解説します。自分自身や身の回りの人に当てはまるかどうか、チェックしてみましょう。
「偏屈」とはどういうこと?
「偏屈」とは、性格や考え方がひねくれていることです。例えば、人から言われたことを素直に受け入れられなかったり、何か悪意があるのでは? と勘ぐったりすることが挙げられます。そもそも「偏屈」の「偏」は「偏る(かたよる)」と読むように、物事が不完全な様子を表します。
また、「屈」は「曲がること、歪んでいること」を指すことから、性格や考え方が、まっすぐでないという意味になります。一般的に「偏屈」な人は、ネガティブな印象を持たれやすく、コミュニケーションをとるのが得意ではない人に対して使われることが多いでしょう。
「偏屈」な人の特徴
周りの人から「偏屈だ」と思われてしまう人には、どのような特徴があるのでしょうか? 「偏屈」な人に見られる傾向を3つ紹介します。
1:自己中心的な性格
「偏屈」だと思われやすい人は、自己中心的な傾向があります。身の回りの人に話を合わせたり、一緒に行動するのが苦手なのです。相手の意見が少しでも自分と違うと反発したり、異議を唱えないと気が済みません。大抵の人は、意見が合わなければ話し合いをして折り合いをつけるものですが、「偏屈」な人は無理にでも自分の意見を押し通そうとすることも。
その結果付き合いづらい人という印象がつき、一人で行動するケースが多くなるのです。
2:プライドが高い
「偏屈」な人の中には、プライドが高い人もいます。他人よりも自分の方が優れているという考えを持つことから、自分の意見を曲げることができません。たとえ、相手の意見が正しかったとしても、自分が間違っているはずがないと頑固な態度をとってしまうのです。自分が間違っていたとしても素直に謝ることができないため、周囲から悪い印象を持たれてしまうことも。
3:他人に対して素直になれない
「偏屈」な人は、素直な感情を口に出すのが苦手です。たとえ、周りの人から褒められたり好意を伝えられたとしても、「何か裏があるのでは?」と勘ぐってしまいます。また、家族や友達に対しても、「ありがとう」「ごめん」がなかなかいえないこともあります。心の中では感謝していても、素直に言葉にできず、なぜか素っ気ない態度をとってしまうのです。
「偏屈」になってしまう原因
自分自身や身の回りの人に当てはまる特徴はありましたか? 「偏屈」な人は、どうしてひねくれた態度をとってしまうのでしょうか。その心理や原因を探っていきましょう。
1:実は恥ずかしがり屋
「偏屈」な人には、意外と恥ずかしがり屋な一面も。他人に対して本心を見せたり、笑顔を見せるのが恥ずかしいと思っているため、かえって真逆な態度をとってしまうのです。例えば、「その髪型似合ってるね」と褒められて、内心はとても嬉しいのに、素直に「ありがとう」ということができません。恥ずかしさを隠すために、「そんなことないよ」としれっとした態度をとったりします。
2:注目されたい
中には「人から注目されたい」という気持ちが、「偏屈」な言動につながっているケースも。例えば、「偏屈」な人は、「この番組面白いよね」と周囲が盛り上がっている時に「演出がわざとらしくてつまらない」などと逆の意見を述べることも少なくありません。あえて、周囲と違う主張をしたり、特別な自分を演出することで、自分に注目を集めたいと思っているのです。
気を引くために、わざと変わった発言をしたり、反対意見を述べてくることもあるので、付き合いづらいと思われてしまうこともあるでしょう。
3:トラウマがある
変わった発言をしたり、周囲にうまく溶け込めない人の中には、過去にトラウマを抱えている人もいるでしょう。小さい時に、自分の意見を受け入れてもらえなかったり、子供らしく振る舞えなかった経験があることで、素直な感情の出し方がわからないのかもしれません。また、信用していた人から裏切られた経験がある場合にも、もう傷つきたくないという気持ちから、なかなか本心を打ち明けなくなるケースもあるようです。
「偏屈」な人との付き合い方
家族や友達など、身近にいる「偏屈」な人との関係に悩んでいる方もいるかもしれません。ストレスにならないためにも、上手な付き合い方のポイントを押さえておきましょう。
1:聞き役に回る
職場などの身近なところに「偏屈」な人がいると、嫌味を言われたり、口論になることも多いでしょう。トラブルになるのを避けるためには、聞き役に徹することがおすすめです。「偏屈」な人は他人から意見されたり、否定されることを嫌うため、なるべく聞く側に回りましょう。一通り相手の意見を聞いてから、冷静にこちらの意見を述べることで感情的になる機会も少なくなるはずです。
2:時には自分の意見を伝える
「偏屈」な人と付き合っていると、時には言い返すのが面倒に思えることもあるでしょう。話を聞き流すのも良いですが、毎回相手のペースに合わせ過ぎるのは適切とは言えません。相手の言いなりにならないためにも、間違っていることにははっきりと言い返すことも必要です。
「偏屈」な人は一見強気に見えますが、実は気が弱い面も持っています。こちらが堂々とした態度をとっていれば、むやみに悪口を言ってきたりすることもなくなるでしょう。一方的に我慢せず、時にはきちんと話し合うことも大切です。
3:一定の距離を保つ
もし、「偏屈」な人と接することが苦痛に感じるようであれば、適度な距離感を置くのも一案です。「偏屈」な人と距離が近づき過ぎると、逐一嫌味を言われたり、悪口を聞かされるなどの機会が増えてしまいます。仕事仲間にこのようなタイプの人がいるなら、プライベートでは距離を置く、SNSでは繋がらないなどの線引きをしておきましょう。人間関係は大切ですが、困った人に振り回されない術を身につけておくことも重要です。
最後に
「偏屈」な人の特徴や付き合い方は理解できましたか? 素直に感情表現することが苦手な「偏屈」な人は、身近にいると困った存在かもしれません。自分がストレスを感じないよう、上手な付き合い方を身につけられたら良いですね。
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