コロナも相まって増えゆくメンタルヘルス不調。休職を選択する人も。
人間関係や、強いられるノルマ達成等の厳しい労働環境、更にはコロナの影響など様々な要因からストレスを感じやすい現代。仕事をしている中でストレスを感じない人の方が少ないのではないのでしょうか。
中には深刻なメンタル不調を抱えてしまい、働くことが困難になってしまう人も。株式会社SmartHRが運営する「SmartHR 人事労務研究所」が実施した「従業員のメンタルヘルス不調」に関する調査結果をもとに、実際にメンタルヘルス不調を感じてしまった際はどうすれば良いか? 一緒に読み解いていきましょう。
■メンタルヘルス不調を感じた人のうち、21.8%が休職に
在職期間中にメンタルヘルスに不調を感じたことがあると回答した人のうち、不調が判明したときに休職した割合は21.8%という結果に。深刻なメンタルヘルス不調を感じてしまった際は、少し職場から離れてみることも一つの方法ですよね。
ですが、休職者が出てしまった場合、勤務先では何か改善のために取り組みはされるのでしょうか?
■勤務先でメンタルヘルス不調者への対策・取り組みはあった?
勤務先にメンタルヘルスケアに焦点を当てた取り組みがあったかを問う設問では、半数を超える53.8%が「取り組みはなかった」と世知辛い結果に。
メンタル不調改善のために社内・社外で試すべきこと
■社内の制度・取り組みがあったからこそ不調の改善に効果を感じた人は約75%
一方、46.2%の勤務先ではきちんと改善ができるように取り組みがあったそうで、「取り組みがあり、利用したことがある」と回答した人に、メンタル不調の改善のために利用した・行った社内での取り組みの効果の有無を聞いた質問では、約75%が効果があったと回答しています。
ではその勤務先での取り組み・制度とは何だったんでしょうか。
■積極的に利用すべき勤務先の取り組みは「産業医への相談・上司や同僚とのコミュニケーション」
勤務先でのメンタルヘルス不調に対する取り組みの中で、もっとも効果を感じた取り組みは「産業医への相談」で22.6%、次いで「同僚とのコミュニケーション」で17.9%。その次に「上司や人事との面談」で16.7%という結果に。
やはり誰かに相談をすること、話を聞いてもらうことがメンタル不調をケアしていくにあたって、大事な一歩だということがわかりました。しかし、1位~3位でもそこまでポイント差がなかったのは、人によって相談しやすい相手は違うということ。
勤務先側ができる対策としては、メンタル不調を感じる人が出てしまった場合、それぞれに合った取り組みを選択してもらえる柔軟な環境の提供が求められていることがわかります。
■「趣味・娯楽」の時間を大切にすることで「自分らしく」生き、自身の心のケアを。
それでは社外でできる改善策とは一体何か? メンタルヘルス不調を感じた際に社外で行った取り組みのうち、もっとも効果を感じたものを聞いたところ、「趣味や娯楽」が27.5%を占め1位に。
「自分らしさ」を大切にして心も身体も健康に
やはり業務からは離れたところで、自分らしさと関わる取り組みを行うことで、自然と心のケアをすることができ、メンタルヘルス不調の改善につながることがわかりました。
また適度な運動や、気の置けない友人・家族と積極的にコミュニケーションを取ることも効果的なのが結果からわかります。職場での「求められる自分」だけでなく「自分らしさ」を意識することで、心も身体も健康的にしていきたいですね。
アンケートの詳細はこちら
調査概要:「従業員のメンタルヘルス不調」
調査主体:「SmartHR 人事労務研究所」(株式会社SmartHR)
回答者:正社員としての在職中に、メンタルヘルス不調の経験のある現在正社員・役員の方 824人(年功序列型 412人、成果主義型 412人)
調査期間:2022年5月23日〜2022年5月24日
調査手法:インターネット調査
調査委託先:株式会社マクロミル