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リンパ液のゴール地点「鎖骨下」があるデコルテは、キレイの要
首から鎖骨下、胸もとにかけての部分をデコルテラインといいます。鎖骨はくっきり、胸もとはふっくらとしていて血色・つやが良いデコルテラインは、女性の体のなかでもエレガントな色気を演出することができる特別なパーツです。
またこのデコルテラインには、リンパ液のゴール地点・鎖骨下リンパ節が位置しています。このことからも、デコルテラインは美容面においてとても重要なパーツになるということができるのです。「デコルテがきれい=美人の証」だといっても過言ではないでしょう。
Vネックのトップスやシャツを着たとき。ほどよく露出されるデコルテラインは、女性らしい魅力を品よく感じさせてくれるパーツ。
ところがこのデコルテライン、リンパ液が滞りやすく、さらにはこりも溜まりやすいパーツであることをご存じでしょうか?
まずデコルテラインには、全身を流れるリンパ液のゴール地点・鎖骨下リンパ節があります。ほかにも、デコルテまわりには老廃物をろ過して運びだす働きをするリンパ節が多く集まることからも、どうしてもリンパ液が滞りやすくなるのです。また、パソコンやスマートフォンを使うときの頭が前にでた前かがみの姿勢によってデコルテラインが埋もれた状態が続くと、こりも溜まりやすくなります。
「鎖骨が埋もれている」「首~胸もとがスッキリしない」「顔の血色が悪く、クマやくすみが気になる」といった症状に心当たりがある方は、デコルテラインのケアをしてみるといいかもしれません。
ここからは、リンパの滞り・こりをスッキリさせてデコルテラインをきれいに見せるストレッチと筋トレの方法をご紹介していきます。
デコルテラインをきれいに見せるストレッチ2つ
①座ったままおこなうストレッチ
STEP 1:正座で座る。後頭部で手の指を組む。
▲両足が肛門の脇にくるように、自然にかかとを開いて座ります。ひじは軽く開いておきましょう。
STEP 2:【息を吐きながら】ひじを閉じる。
▲前腕(ひじ~手首まで)で顔を挟むようなイメージで、両ひじを正面に向けて閉じます。
STEP 3:【息を吸いながら】胸を前に突き出す。
▲胸を前に突き出しながら、ひじを左右に大きく開きます。目線は斜め上に向けましょう。呼吸に合わせてSTEP 2~STEP 3を5~10回ほど繰り返します。ポイントは、首~鎖骨下~胸のあたりの動きを意識しながらおこなうこと。
②壁の横に立ったままおこなうストレッチ
STEP 1:壁の横に立つ。左手は壁、右手はお腹に添える。
▲壁側の腕(ここでは左腕)は、無理のない範囲で後方に伸ばします。上体も左後方にねじりましょう。
STEP 2:【息を吐きながら】上体を正面に向ける。
▲左手の位置はそのまま。上体だけを正面に向け、鎖骨下~胸まわりの心地よい伸びを感じながら呼吸を5回ほど繰り返します。余裕がある場合は、左手の位置をもう少しうしろにしてひじを伸ばしてもOK。体の向きを変えたら、反対側も同様におこないます。
デコルテラインをきれいに見せる筋トレ2つ
①筋トレ初心者さんでもOK! 腕を開閉・上下させる簡単なトレーニング
STEP 1:腕を左右に広げ、ひじを90度に曲げる。
▲ひじの位置は、肩の延長線上&肩の高さが目安。手のひらは正面・指先は上に向けましょう。
STEP 2:体の前で、手のひら~前腕を合わせる。
▲ひじの高さはそのまま。体の前で合掌をするように手のひら同士~ひじまでをぴったり合わせます。STEP 1~STEP 2の開閉の動きを10~20回ほど繰り返しましょう。
STEP 3:STEP 2の姿勢から、ひじを高く持ち上げる。
▲左右の手のひら~前腕を押し付け合うように中央に向けて力を入れたまま、指先を天井に向けてUP。無理のない範囲でひじを高く持ち上げます。STEP 2~STEP 3の上下の動きを10~20回ほど繰り返しましょう。
②ちょっぴりハード! 運動に慣れている方におすすめの筋トレ
STEP 1:四つ這いになる。
▲手は肩幅、足は腰幅に開き、肩の下に手首、股関節の下にひざをつきます。腰が反りすぎないように、ヘソを引き上げて背中を平らにしましょう。
STEP 2:ひじを曲げて、胸・あごを床につける
▲ひじを体側に引き寄せるように曲げたら、上体をゆっくりと床に下ろしていきます。まず胸を両手のあいだに下ろしたら、あごを下ろしましょう。両肩をまわすようにうしろに引き、尾骨はグッと引き上げると◎。強度が高いポーズなので、キープ時間は短めの3呼吸。
デコルテ~胸のリンパ液、滞っている・いない? セルフチェックの方法
デコルテラインのリンパ液の流れが滞っている・いないをセルフチェックするときのポイントをあげていきます。
●鎖骨が見えない
●鎖骨の上のくぼみが左右で異なる
●鎖骨の上のくぼみがこれまでより浅くなった気がする
●ブラジャーが食い込む
●胸や脇の下を押すと硬い
●顔の血色が悪い/クマやくすみが気になる
●顔がむくんでいる
当てはまる項目がある=リンパ液の流れが滞っているという目安になります。
※ これらの項目のなかには疾患が潜んでいる可能性も考えられるので、気になる症状は医師に相談してみましょう。
今回ご紹介したストレッチ・筋トレのほかに、鎖骨のリンパ流し(マッサージ)をするのも美しいデコルテラインを作るのに効果的です。例えば、鎖骨から1cmほど下のあたりに手の指を添えて骨に沿ってほぐす、もしくは人差し指と中指で鎖骨を挟み、外側から内側へと優しい力加減で滑らせる方法もおすすめ!
リンパの流れが促され、こりもほぐれてくると、デコルテ周辺や顔までもがシュッと引き締まって痩せ見えするという嬉しい効果に期待できるでしょう。ぜひ、参考にしてみてくださいね。
ヨガインストラクター 高木沙織
「美」と「健康」を手に入れるためのインナーケア・アウターケアとして、食と運動の両方からのアプローチを得意とする。食では、発酵食品ソムリエやスーパーフードエキスパート、雑穀マイスターなどの資格を有し、運動では、骨盤ヨガ、産前産後ヨガ、筋膜リリースヨガ、Core Power Yoga CPY®といった資格のもと執筆活動やさまざまなイベントクラスを担当。