聞き上手になるための心得5
1. “聞く”には種類がある
目的によって“聞き方”の方法は変化します。今はどの種類の“聞く”が必要か、相手が望む“聞く”ができているか意識することから始めるべし。
《聞き方の種類の例》
・相手の話や感情に積極的に耳を傾ける
・相手の真意や情報を引き出すために質問する
・相手の要求やニーズを尋ねる
2. 「相手を理解したいと思う」姿勢を示す
相手の情報は表情や声のトーンなど、言語以外にも宿るもの。体全体で聞いている姿勢、態度を示すことで「相手を理解したい」という気持ちが相手に伝わります。まず相手に向き合うことが何より大切。
3. 相手の話を決して〝否定〟しない
人の「自分を受け入れてほしい」という承認欲求を満たすには、話を遮らず最後まで聞くのはもちろん、絶対に“否定しない”ことが大切。相手に共感し、尊重することで「話を聞いてくれた、受け入れられた」と感じ、信頼を寄せてくれるように。
4. 真摯に“聞く”ことで結果的に信頼関係が生まれる
相手の話を真剣に聞くことで、相手は「受け入れられた」「理解された」と感じ、お互いのパートナーシップを強固なものにしてくれます。信頼関係を構築できれば、仕事のトラブルなども隠す必要がなくなり、結果的に仕事もスムーズに回るように。
5. 自分の意見や価値観はしっかりもっておく
相手ばかり優先し、自分をないがしろにしてしまうケースに注意。自分の価値観やスタンスを明確にしておくこと。「自己理解」があったうえで「相手理解」をすることで、初めて「相互理解」となることを忘れずに。
『LISTEN 知性豊かで創造力がある人になれる』
著/ケイト・マーフィ 監訳/篠田真貴子 翻訳/松丸さとみ 日経BP刊
これまで関心が寄せられがちだった“話すこと”ではなく、“聞くこと”の重要性を説いた一冊。“聞く力”が人間関係を円滑にするための“新しいスキル”として急速に認知されるように。6万部超のベストセラーに。
「聞く力」のメリットは信頼関係を築くこと
“聞く”という行為は、相手に向き合って、理解しようとする“姿勢”。「あなたのことを知りたい」という気持ちがベースになければ、“聞く力”を発揮できたとはいえません。
逆に「聞きたい」という気持ちを見える形で示さなければ、相手には届かないもの。その表現方法こそが“聞くテクニック”なのかもしれません。
聞く力のメリット
“聞く力”の最大のメリットは、自然と会話がはずみ、お互いの距離が近づき、信頼関係が生まれること。対話の質をグッと上げて、聞き上手な人を目指しましょう。
2022年Oggi4月号「仕事ができる! の近道は『聞く力』だった」より
イラスト/竹田匡志 構成/佐々木 恵・酒井亜希子(スタッフ・オン)
再構成/Oggi.jp編集部
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