“ほめ方のツボ”をおさえることが重要 上手なほめ方Tips4
1|一日の終わりの“自分ほめ”を習慣に
「ほめるのが苦手な人は、自己肯定感が低めなのかも。まずは、自分自身をほめることから始めてみて。頑張ったこと、うれしかったことなど、寝る前に今日の自分を振り返って『ココはよかった』と思うことを探してみる。自分のいいところを見つけられるようになれば、相手のいい部分も自然と見えてきます」(船見さん)
2|うわべの“ほめ”は見抜かれる
「気持ちのこもっていない“ほめ”は×。よほど鈍感な人じゃない限り、『この人、口先だけで言ってるな』というのは伝わってしまいます(笑)。本心じゃないなら無理にほめなくてOK。相手のいいところを見つける努力から始めてください」(船見さん)
「ポイントは、相手の予想を上回る熱意でほめる。“本当にいいと思っている”ということを、気持ちと感情を込めて伝えることが大切です」(原さん)
3|“ほめ”の第一歩は「ありがとう」から
「ほめるとは大きな意味で、“相手の存在を認めること”。いきなりほめるのはハードルが高くても、『ありがとう』なら簡単に言えるはず。SNSで『いいね!』をする気軽さで、どんどん伝えて“ほめ慣れ”ましょう」(船見さん)
「目上の人をほめるときにも、感謝の気持ちを伝えることは、上から目線にならない有効な手段。また、ほめフレーズの“さしすせそ”も、すぐ実践できる万能フレーズです」(原さん)
4|相手との信頼関係がなければ、ほめるのは逆効果
「相手をほめたいと思ったところで、『あなたに言われたくない』『私の何を知っているの』と思われるような間柄では、逆効果どころか、関係がこじれてしまうことも。まずは『あなたに興味がある』という姿勢を示すこと。『理解してくれているんだな』と相手に伝わり、信頼関係が生まれることで初めて、ほめ言葉が効く状態になります」(原さん)
教えていただいたのは…
ほめ育グループ代表 原 邦雄さん
はら・くにお/世界18ヶ国に広がる教育メソッド「ほめ育」創始者。「教育立国推進協議会」有識者。世界的スピーチ大会TEDxに2度登壇を果たすなど海外でも活躍。著書は『100点のほめ方』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)ほか多数。
心理カウンセラー 船見敏子さん
ふなみ・としこ/青山学院大学卒。出版社に勤務後、フリーライターを経て現職。現在は企業や自治体などでメンタルヘルス支援や講演などを行う。著書に『職場がイキイキと動き出す 課長の「ほめ方」の教科書』(左右社)など。
2022年Oggi5月号「『ほめ方』次第で仕事が回り出す!」より
イラスト/omiso 構成/佐々木 恵・酒井亜希子・島田七瀬(スタッフ・オン)
再構成/Oggi.jp編集部