ゲストの話を聞いて、促す名司会ぶりが見事!
TBSアナウンサー 安住紳一郎さん(48歳)
あずみ・しんいちろう/『アナウンサーは話すより聞き上手であることが大事』と発言。落ち着いた雰囲気も“つい話したくなる”一因?
「安住さんは、情報番組ではどんな相手の話でもほとんど遮らないし、否定しないんですよね。相手の考えとして受け入れてコメントを返す。さらにその場にいる全員に目を配って発言を促す様子はさすがです」(國武さん)
バラエティ番組で見せるゲストとの見事な掛け合いも人気の安住さん。“聞く力”には、相手と周囲をしっかりと見る観察力も必要なんですね。
今なぜ、「聞く力」が求められているのか
〝個〟を尊重する時代では話し上手より聞き上手がキーパーソンに
インターネットやSNSの普及によって、世界にはさまざまな価値観の人がいることが可視化されるようになりました。それぞれの主張を聞き、違いを認め合う必要性が出てきた結果、重要になったのが、相手を知るためのコミュニケーションスキルである“聞く力”。です。
聞き上手になることは、自分にも会社にもメリットが大きい
「聞く力とは、“人を理解する力”ともいえます。話の内容だけでなく、相手の気持ちや感情も含めて、相手を丸ごと感じることです。しかし、世の中の人は自分が話すばかりで、ちゃんと聞けていない人が多いのが現状。『まずは聞いてみよう』という姿勢を持つことが大切」(國武さん)
「ビジネスシーンにおいては、上下関係すらも平等に、互いを尊重する関係を目指す企業が増えています。ひとりひとりの考えを聞き、ビジョンや方向性を全員で決めていく働き方が主流になる中で、聞き上手であることは自分にとっても、会社にとってもメリットは絶大です」(魚住さん)
教えていただいたのは…
エグゼクティブコーチ 國武大紀さん
くにたけ・だいき/大学卒業後、JICA、外交官などを経て現職。現在は40か国以上での組織開発の実績をもとに、コーチングやプロコーチ育成を行う。近著に『その「ひと言」でチームが変わる最高のフィードバック』(大和書房)。
フリーアナウンサー 魚住りえさん
うおずみ・りえ/1995年、日本テレビにアナウンサーとして入社。’04年の独立後はフリーとして活躍するほか、話し方スクールを開校。著書に『たった1分で会話が弾み、印象まで良くなる聞く力の教科書』(東洋経済新報社)など。
2022年Oggi4月号「仕事ができる! の近道は『聞く力』だった」より
イラスト/竹田匡志 構成/佐々木 恵・酒井亜希子(スタッフ・オン)
再構成/Oggi.jp編集部
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