公認心理師/元銀座No.1ホステス 塚越友子/水希さんの“聞く力の極意”
“聴く力”と“聞く力”、そして“聞かない力”が必要
〈塚越友子/水希さんの極意〉
1. 相手の抽象的な表現は具体的に探っていく
2. 会話のリズムや間合いに注目する
言葉の根底にある感情や体験をひもといていくこと
カウンセラーは“聴く”力、ホステスは“聞く”力が必要です。カウンセリングでは、相談者の過去の体験や感情など、言葉にできない情報を“聴く”。たとえば「つらい」という言葉もそのつらさは人それぞれ。「つらいとはどういうことですか?」と問い、根底にある感情や体験をひもといていくことで、相手は受容されたと感じ、苦悩に向き合う勇気が出てくるのです。
一方で、ホステスの“聞く”はお客様のニーズを察知するためのもの。武勇伝を聞く、逆に機密情報などはあえて“聞かない”力も求められます。また、店内が騒がしいときや大人数のときは対話を音楽として聞き、音の速度に合わせてお酒をつくるスピードを落としたり、途切れたタイミングで帰りたいお客様を促したりしていました。このワザを使えば、内容まで理解しなくても「よく聞いてるね」と言われるので便利ですよ。
2022年Oggi4月号「仕事ができる! の近道は『聞く力』だった」より
イラスト/竹田匡志 構成/佐々木 恵・酒井亜希子(スタッフ・オン)
再構成/Oggi.jp編集部
塚越友子/水希
つかこし・ともこ(みずき)/公認心理師、臨床心理士。大学院修了後就職するも、過労でうつを発症。治療しながらホステスとして働き、カウンセリングを学んだところホステスの才能が開花。現在は東京中央カウンセリング代表を務める。
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