SUPER EIGHT・横山裕「役者人生で一生忘れられない経験をしました」
6月27日に配信開始して以降、話題沸騰中のAmazon Originalドラマ『私の夫と結婚して』。本作はNAVERウェブ小説『私の夫と結婚して』が日韓共同プロジェクトとして、待望の日本ドラマ化を実現。韓国の大手エンターテインメント企業・CJ ENMと、数々の国際的ヒット作を生み出してきた韓国屈指の制作会社スタジオドラゴンがタッグを組み、初の日本映像作品の企画を手掛けた注目の作品です。
メガホンをとったのは、『ザ・グローリー ~輝かしき復讐~』(22)などで知られるサスペンスやヒューマンドラマを得意とするアン・ギルホ監督。さらに、『1リットルの涙』(05)、『さよならマエストロ~父と私のアパッシオナート~』(24)など多くのドラマ話題作を手がけ、今年開催された第48回日本アカデミー賞にて優秀脚本賞(映画『九十歳。何がめでたい』)を受賞された大島里美さんが脚本を務めました。
配信前日に行われた日韓コラボイベントの様子をマニアックすぎる取材メモつきでレポートします! W主演の小芝風花さんと佐藤健さんは韓国での制作発表記者会見に参加するため、渡韓しイベントには中継で参加。佐藤さんは2015年の釜山国際映画祭への招待以来、約10年ぶりとなる公の場での韓国訪問、そして小芝さんは今回が記念すべき初渡韓。ふたりの渡韓を聞きつけた韓国ファンやメディアが金浦空港に詰めかけ、到着ロビーで待ち構えるなか、ファンから花束を手渡され喜びいっぱいのふたりは、写真撮影などのファンサービスで歓迎に応えました。

そして、日本で行われたイベントには、横山 裕さん、白石 聖さん、田畑智子さん、黒崎レイナさん、七五三掛龍也さんの豪華キャスト5名が出席。「“私の夫と結婚して”の夫を演じさせていただきました。平野友也役の横山裕です。今日は短い時間ですが楽しんでいただけるといいなと思いますので、最後までよろしくお願いいたします!」という横山さんの挨拶でイベントはスタート。韓国にいる主演のふたりと中継が繋がり、シンプルな白壁の部屋に並んで笑顔のふたりが写ると、横山さんがすかさず「ほんまに韓国ですか?(その背景は)韓国感ゼロですよ(笑)」とツッコみ、会場が爆笑に包まれました。

「今朝、韓国におふたりが韓国に到着されたときの映像がすごく話題になっていましたよ」と七五三掛さんの声を聞いて、「証拠があります!韓国にいます」と声を張る佐藤さん。「ザ・グローリー 輝かしき復讐」のアン・ギルホ監督とのタッグについて、小芝さんは「すごく楽しかったです。監督の演出は新鮮なことが多く、新しいことを引き出していただいたので、すごく勉強になりました」と語り、佐藤さんも「言語の壁があるので、苦労することを覚悟していたけれど、全くそんなことはなく。やっぱりエンタメの力は共通なんだと感じました」。W主演のふたりは、本作が初共演。「(佐藤さんは)物事の見方がすごく深くて勉強になりましたし、ワードセンスがすごくツボでした。現場ではずっと笑っていました」(小芝さん)。「小芝さんがどんなことでも明るく笑ってくれて、現場を盛り上げてくれました」(佐藤さん)と互いにリスペクトし、信頼関係が築けていた様子。
1話の冒頭、横山さん演じる婚約者の友也と白石さん演じる親友の麗奈の裏切りにより、美紗(小芝さん)がマンションから落とされそうになるシーンについて、「本当のマンションで撮ったのですが、首に負荷がかかってしまい水を飲むのも大変な状態でした。だから、撮影が終わった後に(白石)聖ちゃんが筋肉疲労に効くオイルをホテルまで届けてくれて、ものすごく救われました」と撮影秘話を披露。麗奈が裏切って不幸に陥れる役柄であることを踏まえ、「僕、はたから見ていたんですけど、まさか毒を渡しているんじゃないよな!?と思いました。(白石さんが)ニコニコしながら大丈夫?と毒を持っていったのかなと(笑)」と冗談めかす横山さんのコメントに共演者たちも大爆笑。
そんな横山さんは、「役者人生の中で一生忘れないと思うんですけど…。お店で服を試着するシーンのときに休憩に出ようと衣装を着たままお店の外に出たら、ピピピピ!と服についていたブザーが反応して…。店員さんが出演者と気づかずに、『ダメです!』って言われて「出演者です!」と説明して。あー万引きしたらこういうふうに捕まるんや…って(苦笑)」と苦い経験をしたそう。
白石さんは、「振り返り様に持っていたカレーを友也にかけてしまうシーンは印象深いです。1回で終わるかと思いきや、何テイクも重ねて…。最後は監督がカレーの粘度をゆるめて水っぽくした状態でやろうとおっしゃって、やってみたらめっちゃ飛びましたよね」とコメント。「すごい臨場感ある感じに(笑)。そのあと、確か給湯室のシーンにつながっているのですが、撮影自体は2週間くらい空いていたんですよ。繋がりがあるから、服をカレーがかかった状態で保存していたんですよ。すっげーくさかった…。心なしか風花ちゃんも聖ちゃんも僕からちょっと離れてましたもん(笑)」と当の横山さんも大変だった様子。

七五三掛さんが撮影で印象に残っていることは「2話で、小芝さんとの回想シーンで、教室の窓際での撮影があったんですけど、僕と小芝さんのNGではなく、風の吹き具合でNGが出たんですよ。どのくらい前髪が風に吹かれるかまでこだわっていて。それで撮影がすごく押してしまってふたりで風にちゃんとしてくれ、と祈ってました(笑)」。「いちばんNGが出たシーンかもしれません(笑)何回も! やっぱり初恋の相手なので、風のちょっとしたニュアンスの違いで、いちばんかっこいいところを撮りたい!というので、風が止んだら急いで撮っていました」と小芝さんも納得の様子。
イベント中盤で韓国の記者会見に参加する小芝さんと佐藤さんとの中継は終了。佐藤さんは1話、2話を鑑賞した観客に向けて「この後、どんどんおもしろくなっていきます。韓国版を観た方もハラハラドキドキするので、最後まで見届けていただけたら」と期待をあおり、小芝さんは「作品自体は復讐ものなのでギスギスしたところはありますが、撮影自体はこんな感じで和気あいあいとしていました。この後も日本オリジナルの展開や友也と麗奈の幼少期のシーンもあり、なんでこうなったのかが描かれているので、最後まで楽しみにしてくださったらうれしいです」と呼びかけました。

日本イベントの後半にはキャスト陣がエピソードトークを展開。劇中で最低な夫を演じている横山さんは「まったく(友也の)気持ちがわからなくて! どう演じようかと悩んで現場に行っても気持ちが乖離する部分もあったのですが、監督が『友也いいよ、いけいけ!』と言ってくださって。その言葉を信じて、4カ月間友也をまっとうできたんじゃないかなと思います。台本に書いていることをすごく読み込んで、自分なりに落とし込んでいって、あとは監督を信じる、その一点でしたね。監督から“友也、気持ち悪いよ!”とサムズアップポーズをしながら言われたのですが、これは褒められているんかな…?と思いましたけども(笑)。でも、うれしかったですね。言葉が通じなかった部分もありましたが、監督とディスカッションできたことも感情で通じ合えたこともうれしかった。先ほど主演のふたりから、日本版ではオリジナルの展開に落とし込んだ部分もあるという話もありましたが、今後“友也が報われる”部分も出てくると思います」と明かしました。
七五三掛さんが撮影で大変だったことについて、「監督から、“悠斗はかっこよくいてほしい。でもアイドルすぎないくらいがちょうどいい”とも言われてすごく難しい塩梅でした。2話の同窓会のシーンでは、人をかき分ける演技があり、“そのかき分け方だとかっこよすぎる。アイドルすぎる”と言われたことがありました(笑)。キラキラかっこよくあってほしいし、この作品はハラハラするシーンが多いので、悠斗の場面は休憩できるようなシーンになったらいいなと言われていたので。同窓会シーンは、撮影期間の後半で撮られたものだったのですが、(最初と比べて)かっこよくなったねと言ってもらえてうれしかったです(笑顔)」と明かすと、「そんなん言われたん? かっこよくなんて、一度も言われなかった…!ええなあ。うらやましいですわ」と横山さんがうらやましがる仕草でトークを盛り上げてくれました。
本作の物語にちなみ「タイムリープしてリベンジしたいこと」について質問するコーナーでは、突如ソワソワしはじめた黒崎さんと田畑さん。実は2人揃って回答が「ありません」と記述。横山さんから「この場の“ありません”は、絶対あかんで!こんなに記者の方もお客さんも来てるのに、どうすんのそれ(笑)」と鋭いツッコミが炸裂しました。「ありません」と回答した理由について黒崎さんは、「悩んで出た答えがこれでした。わたしの人生で出会った人はいい人ばかりなので、また会いたいなと思いました」と語ると、「左に同じです」と乗っかる田畑さん。「私すぐに忘れちゃうんで、前を向いて頑張りたい」と語ると、「いい答え!」と感心した様子の登壇者たち。

七五三掛さんは、「僕はドラマの打ち上げの日に戻りたいですね。翌日の仕事が朝早かったので、早い時間に会場を後にしたのですが、会場を出る直前に(佐藤)健さんから『もうちょっといてほしい。もっと話したい』と言ってもらったんです。なのに、『明日朝早いんです』と出ちゃったんです…。それを今でも後悔しているので、もう一回戻って(健さんと)もうちょっと話したい!」と告白。やや悲しそうな七五三掛さんの様子に、「話してくれるよ。きっと」と優しくフォローする横山さんでしたが、その直後に「僕やったら帰らないですけどね!まあ僕やったら。(七五三掛くんは)忙しいから…」と答え、爆笑をさらってました。
横山さんの回答は「僕、昨日焼き肉に行ったんですけど、中ライスを頼んでしまって。大ライスにしとけばよかったなあ」と語るも、ご本人的に手応えがなかったのか(※ちゃんと笑いは起きていました)、フリップをすぐに裏返してギュッと手で抱え込み、「やっぱり、ありません!」と言い直していました。
イベントの締めくくりには、「濃厚な4カ月間でした。出演者はもちろん、本当に朝から晩まで、スタッフさんが命を削ってつくった作品です。監督は韓国の方ですが、細部にまでこだわって日本のよさを演出してくれて、あらためて日本もええなと思いました。日本オリジナルの結末が待っているので、宣伝もお願いします!」(横山さん)と会場に呼びかけました。
【横山さん&七五三掛さんのマニアックすぎる取材メモ】
・横山さんが挨拶する際、拍手が起こると「拍手していただいてすみません。ありがとうございます」と客席に小さくお辞儀していました。
・韓国にいる主演のふたりとの中継中、テンポよく会話を盛り上げていた横山さん。
・取材陣に向けて「フラッシュ撮影はこのタイミングから終了です」と司会者がアナウンスすると、「すみません」と言って取材陣を気遣ってくれる横山さん。
・W主演のふたりがスクリーンに映っていた際、おふたりが話すたびにニコニコの笑顔で後ろを振り返りモニターを見ながら話を聞いていた律儀な七五三掛さん。
・「キャストの皆さん」と司会者に話しかけられると、スッと先陣を切って話し始める姿がかっこよかった横山さん。
・カレーを…と話が出た途端、「フッ」と笑っていた察しのいい横山さん
・モニターを覗き込み、韓国にいる小芝さんに向かって「言わないで、それ。すごい記者の方いっぱいいるよ。ダメだよー(優しい口調)」と口の前に指を1本たててシーっとする横山さん。
・イベント中、ずっと頷きながらキュートな笑顔だった七五三掛さん。監督から「かっこよくいてほしい」と言われた話の際、「そんなん言われたん?ええなあ(横山さん)」「そんなん言われました(笑顔の七五三掛さん)」「ええなあ…(横山さん)」「はい(キラキラ笑顔の七五三掛さん)」の掛け合いに笑いが起きました。
・「僕やったら帰らないですよ(横山さん)」に「やめてくださいよ~(笑)」の七五三掛さんの返しにふたりで笑い合っていました。
・いつ話を振られてもいいように、常に口元にマイクを持っていた横山さんと七五三掛さん。イベント中、ずっと相槌を打って盛り上げる姿にバラエティ力の高さとプロ意識を感じました。
・客席から拍手が上がると、フリップを持ちながらも一緒に小さく拍手をする七五三掛さん。
・フリップを隠した横山さんは少し俯いてとても照れていました。
・客席を隅々まで見渡してうれしそうな七五三掛さん。
・身振り手振りを交えて、わかりやすく話す横山さん。会場全体を楽しませようという心意気を感じました。
・フォトセッションの際、顔の横でキュートに手を振るアイドル力抜群な七五三掛さん。
・横山さんは、イベントの最後まで両手でしっかり手を振り、お客さんと目を合わせながら何度もお辞儀をされ、舞台を降りてからも一礼して退場する謙虚さが素敵でした。
Amazon Originalドラマ『私の夫と結婚して』

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