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LIFESTYLE

2024.08.23

大人なら知っておきたい!「土用の丑の日」の意味や、うなぎを食べる理由、当日にしてはいけないことを解説

「土用の丑の日」といえば、うなぎを食べるというイメージが強い方が多いのではないでしょうか? ただ、「土用の丑の日」が一体何の日なのか知らない人も多いと思います。本記事では、「土用の丑の日」の意味や語源、うなぎを食べる理由などについてご紹介します。

夏になると、スーパーやチェーン店の軒先ののぼり旗などでよく見かける「土用の丑の日」の文字。「土用の丑の日」といえば、うなぎを食べるというイメージが強い方が多いのではないでしょうか?

うなぎといえば、近畿大学が完全養殖に成功したと発表したり、チェーン店「鰻の成瀬」が急速にお店を増やし全国で230店舗を超えたことが話題になるなど、何かと消費者の興味関心を惹きつけずにはいられない、魅惑の食材。

ただ、うなぎを食べるイメージはあっても、そもそも、「土用の丑の日」が一体何の日なのかはわからない方も多いと思います。そこで今回は、「土用の丑の日」の意味や語源、うなぎを食べる理由、「土用の丑の日」にしてはいけないことについて深掘りしてみましょう。

「土用の丑の日」の意味とは?

(c)Shutterstock.com

まずは、「土用の丑の日」の意味について。そもそも、「土用の丑の日」とは一体どのような日なのでしょうか?

「土用の丑の日」の意味

「土用の丑の日」は、簡単にいうと「季節の変わり目」のことです。日本では昔から季節の変わり目には特定の食べ物を食べたり、決まった行事を行ったりしてきました。夏の「土用の丑の日」にうなぎを食べるのも、そんな慣習のひとつですよ。

夏の「土用の丑の日」は毎年日にちが違い、2024年は7月24日(水)と8月5日(月)。2025年は7月19日(土)と7月31日(木)が「土用の丑の日」になります。

「土用の丑の日」の語源

「土用の丑の日」という言葉の響きから、土曜日を想像する方もいるかもしれませんが、関係ありません。実は「土用の丑の日」は、「土用」と「丑の日」という2つの言葉が組み合わさったものです。

まず「土用」について。日本には、1年を24等分にした「二十四節季」という暦があります。「土用」は、その中の「立春、立夏、立秋、立冬」の直前の18日間を表す言葉です。「土用の丑の日」は夏のイメージが強いですが、夏にある「土用の丑の日」は、立秋の直前の18日間のことを指しています。

現代では、日にちを数えるときに「1、2、3」と続く数字を利用していますが、昔の日本では「子、丑、寅」と十二支が使われていました。そのため、「土用の丑の日」の「丑の日」というのは、12周期で日にちが数えられていた時代に、「丑」が当てはまる日のことを指しています。

つまり、夏にある「土用の丑の日」というのは、立秋の直前の18日間の中の「丑の日」のことです。立秋の18日の間に周期が1周するため、その年によって「土用の丑の日」が2回になることがありますよ。

「土用の丑の日」に、うなぎを食べる理由や広まった背景

(c)Shutterstock.com

「土用の丑の日」といえば、うなぎ。この「土用の丑の日」にはうなぎを食べる、というのも「土用の丑の日」の慣習に関わっています。

うなぎを食べる理由

土用には、各季節の干支や季節にちなんだ食べ物を食べるという慣習があるんです。「土用の丑の日」にうなぎが食べられるのも、この慣習に基づいています。夏にある「土用の丑の日」は、「丑の日」にちなんで「う」のつく食べ物を食べると良いとされています。

特に夏の「土用の丑の日」は、一年の中で最も暑さが厳しく、夏バテや食欲低下など、疲れやすい時期です。そのため、「う」のつく食べ物であり、当時庶民の身近な食べ物の中でも栄養価が高く、スタミナ補充にぴったりなうなぎが江戸時代頃から食べられるようになったといわれています。

ちなみに、春の土用は「戌の日」にちなんで、「い」のつく食べ物や白い食べ物、秋の土曜は「辰の日」にちなんで、「た」のつく食べ物や青魚、冬の土曜は「未の日」にちなんで、「ひ」のつく食べ物や赤い食べ物を食べるのが良いとされていますよ。

うなぎを食べるのが広まった背景

「土用の丑の日」にうなぎを食べる風習が広がった理由のひとつに、江戸時代の発明家である平賀源内が関わっているという説があります。一年で最も暑い時期に、こってりした、タレがたっぷりついたうなぎはあんまり人気がなく、当時のうなぎ屋は苦心していたそうです。

困ったうなぎ屋が平賀源内に、なんとかしたいと相談しました。相談を受けた平賀源内は、店先に『「本日丑の日」土用の丑の日 うなぎの日 食すれば夏負けすることなし』と看板を出すことを提案します。

平賀源内の提案を試したところ、そのうなぎ屋は大繁盛。それを見た他のうなぎ屋が真似をしたことが、「土用の丑の日」にうなぎを食べるのが広まった背景だといわれていますよ。

「土用の丑の日」には、うなぎ以外にこんな食べ物も

(c)Shutterstock.com

元々、夏の「土用の丑の日」には、うなぎ以外にも「う」のつく食べ物を食べると良いとされています。これ以外にも「土用の丑の日」に食べるといいとされている食べ物は、「土用しじみ」と「土用餅」。

昔から二日酔いにはしじみが良いといわれていますよね。それは、しじみは栄養価が高く、肝臓の働きを助けるからです。また「土用餅」は、土用に食べるあんころ餅のこと。これを食べると、無病息災で過ごせるといわれていますよ。

土用の期間のマナーとは? 土いじりもしてはいけない?

実は土用の期間にはマナーがあり、土いじりや増改築など、土に関することをしてはいけないといわれています。それは、土に関することをすると、土を司る神様である土公神(どくしん)が怒るとされているからです。

土用の期間は土公神は土の中でゆっくり休んでいます。土に関することをすると、それを邪魔することになり怒ってしまうそうです。他にも結婚や引っ越し、開店など、新しいことを始めるのも避けた方が良いとされていますよ。

元々、土用は季節の変わり目であり、体調を崩しやすい時期です。特に、昔は風邪で命を落とすこともあるくらい医療体制が不十分であったため、体調の崩しやすい時期はおとなしくしておいた方が良いと考えられていました。

土いじりや新しいことではなく、次の季節を迎える準備をするということから、土用には衣替えや模様替え、大掃除をするのが良いとされています。

最後に

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「土用の丑の日」についてのご紹介でした。「土用の丑の日」は、うなぎを食べるだけの日ではありません。体調を崩しやすい季節の変わり目を健康的に過ごせるよう、昔の人が行ってきた知恵のひとつです。

厳しい夏を乗り越えられるよう、今年の「土用の丑の日」は、うなぎなどの栄養価の高い食べ物を食べて健康に気を遣う日として過ごしてみるのがオススメですよ。

TOP画像/(c)Shutterstock.com

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