セックスレスが辛い… みんなのセックス事情とは
約4割の人がセックスレスを経験!
Oggiの愛読者で構成される組織「Oggiブレーン」に、セックス事情を匿名でアンケート調査。その結果を6つの項目にまとめて共有します。
Q1.セックスレスになったことはありますか?
YES… 39%
Q2.セックスレスの期間は?
平均… 1年4ヶ月
1年以上していないという人が約半数も! では、理想のセックスの回数はどれくらいなのでしょう?
Q3. セックスの回数は?
理想は週1回 35%、実際は月2~3回 38%
【理想】
週1回 35%
月2~3回 31%
したいと思ったときだけ 13%
会うたび 9%
できるだけしたくない 6%
月1回 6%
【実際】
月2~3回 38%
週に2~3回 25%
半年に1回 13%
週1回 7%
月1回 5%
実際も理想も月2回以上という人が7割でした。
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自分からセックスを誘ったことがある人は約7割!
Q4. そもそもぶっちゃけ、セックスしたい?
したい 39%
まあまあしたい 28%
どちらともいえない 27%
したくない 6%
「気持ちいいし幸せを感じられるから」(35歳・人事)「セックスするたびに愛が深まる」(30歳・SE)と「したい」が多数派でした。
Q5. 自分からセックスを誘うことはある?
YES… 67%
意外とみんな積極的だということが判明!
セックス=愛と考える女性が多数
Q6. 「セックス=愛情のバロメーター」だと思う?
そう思う 34%
どちらかといえばそう思う 32%
とてもそう思う 16%
どちらともいえない 8%
思わない 6%
あまり思わない 4%
8割以上の人が愛とセックスをイコールで考えているということがわかりました。中には「彼がしてくれないのは、愛情が冷めたってこと?」(28歳・事務)と悩む人の声も。
それ故、女性の場合「セックスがしたい」というのは、ただの性欲で片付けられるものではないのかもしれません。
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セックスレスが続いて別れてしまった女性の体験談
セックスレス状態で浮気をされた
「元夫の浮気が判明した当時、すでに私たちは4年以上セックスレスに陥っていました。私は結婚当初から妊娠を希望していたのに、夫婦生活は結婚後すぐに減っていき、結婚1年でレスになりました。
浮気を知ったときに最初に思ったのは、妻であり、子供を欲しがっている私とはセックスしないのに他の女性とはできるんだ… という屈辱です。
プライドを傷つけられた気がしましたし、妻は抱けないのによその女は抱ける夫に対して、強烈な嫌悪感を抱きました。浮気そのものが嫌だったというよりも、私のプライドを平気でズタズタにした夫が嫌で、即離婚に至りました。
離婚後、ほどなくして今の主人と出会い、再婚し妊娠出産もしました。元旦那がどうしているかは知りません!」(34歳/派遣)
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セックスを求めたら淫乱呼ばわり
「元夫は家に生活費を入れてくれなくて、さらにセックスレスとモラハラもあり、結婚1年めから悲惨でした。たくさん話し合いもしましたが、約束が守られたことは一度もなくて。収入は全部自分で飲み代に使ってしまうし、お金のことで毎晩のように喧嘩になって、どんどん不仲になりました。セックスレスに関しても、私が工夫して乗り越えようとしたら『お前はインランか』などと、ヒドいことを言われました……。入籍から1年9ヶ月で離婚しました。」(32歳女性/会社員)
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別れたくないなら。セックスレスの改善を見込める方法
セックスレスは改善できるもの? 性感セラピスト・右京さん、恋愛経験豊富なOLライター・タケ子さん、セクシャルカウンセラーの右京みさほさんら有識者に聞いた対策方法をまとめました。
セックスレスは解決が難しい
性感セラピスト、右京さんに、セックスレスについてお話を伺いました。
右京さん曰く、サービスを利用する女性の多くが「パートナーがいるにも関わらず、セックスができない・していない状態になっている」という理由で、性感サービスを利用するに至っているのだとか。
「もちろん女性が『性感サービス』を利用するに至った理由は本当に千差万別で、実際には本当の根っこの部分まではお話できないのかもしれません…。
しかしながら、世の中にはこんなにも『セックスレス』問題で悩んでいる女性が多いのか、というのがこの仕事を始めてからわかったことのひとつでもあります」(右京さん)
また、右京さんはセックスレスと一口に言っても、セックスレスには「拒否する側」のセックスレスと「拒否される側」のセックスレスの2パターンあると言います。
「どちらもそれぞれ悩みがあると想像できますが、やはり後者、拒否される側のセックスレスは苦しみや悩みの深刻さは段違いにあると思うのです。そして私が気になるのは、拒否した男性側は拒否された女性側の気持ちを理解していないのだろうという点です。
稀に男性で『彼女や奥さんとセックスをしない』という話を聞くことがありますが、『妻じゃその気になれなくってさ』などと、あまりにも軽い理由というか、そこには深刻さがなく、また女性の性欲への理解のなさやセックスをしないことによる女性の心の不安などを知らない男性が本当に多いのだなという印象です。
一方、拒否された女性側は、『私はもう二度と女として見られることがなくなってしまった』『自分の尊厳を踏みにじられた気持ちになった』と、男性側の温度感とはあまりにも大きな差があり、この問題の深刻さはこの差にこそあるのだなと思ったのです」(右京さん)
さらに右京さんは続けます。
「男性側拒否のセックスレスの問題はとても複雑で、女性としての魅力がないからそんな気持ちになれない、という単純な話は実はレアケース。家族やパートナーとしての安心や信頼が強すぎて恥ずかしさのあまり性から遠ざかってしまったり、ストレスや加齢によって機能不全に陥ってしまったり、理由や原因は無数に考えられます。
その原因の種類や2人の状況、性格によって解決方法は千差万別で、巷に溢れる『スキンシップを増やしましょう』とか『話し合いをしましょう』などといった、『セックスレス解決ハウツー』で実際解決に至ったカップルを私はほとんど知りません」(右京さん)
セックスレスの問題は、予防することが第一。それでも一度セックスレスに陥ってしまったら、焦らずセックス以外の2人の時間を楽しむべきだと、右京さんは言います。
「まず前提として、セックスレス問題は、非常にナーバスかつ解決が難しいことは避けられません。したがってセックスレス状態を避けるには、まずは予防が第一。日頃からスキンシップを取り、どちらかがしたいときにどちらかがしたくなければ無理強いはしない、でも拒否する側はちゃんと理由を優しく伝えて次回につなげる、そんな予防を続けることが一番です。
しかし一度セックスレスに陥ってしまったらどうしたらよいのか。解決法を探るためには真の原因を知る必要がありますので、焦らないこと。またセックス以外の2人の時間を楽しむことだと思います。
相手への過度な期待がなくなって気持ちが軽くなったときにふいに解決した、なんという声も多いんですよ。そのためには、深刻な問題としてお互い捉えないようにすることが大切だと思います(もちろん深刻に悩んでしまう気持ちはわかりますよ)。
しかしながらあらゆる方法がダメだった、深刻になってしまう、耐えきれない、自信喪失してしまうことも。また、どうしても性欲を満たしたかったり男性の肌に触れたかったり、そんな気分になることもあるかと思います。そんな時は私たちのような『プロ』におまかせいただく、なんていうこともこの時代ならありなのではないでしょうか。私がこの仕事をしているから、ではなく、ひとつの選択肢としてあっても良いと思うのです。
いずれにせよ、セックスレス問題は体だけでなく、特に女性の場合は心の問題です。特効薬がないものですので、どうか焦らずに日々を楽しみつつ、ゆっくりと解決できることを祈ります」(右京さん)
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キスやハグで気持ちを充実させる
フィンランドの友人から聞いたことを元に、恋愛経験豊富なOLライタータケ子さんが解説!
タケ子さん曰く、そもそも日本は「セックス後進国」。日本人は性教育の遅れから「セックス=快楽」と考えがちなんだそう。
「みなさん、少し思い出してみてください。1990〜2000年に小中高生として過ごした私の記憶では、性教育について、男女の体の仕組みや変化・子供ができる過程(受精から妊娠・出産)・HIV感染について(病状・感染経路)とざっと習った気がします。それも保健体育という年に数回の授業で学ぶ程度で、そこにプラスして少しセクシャルマイノリティの話があったくらい。教育というよりそんな人がいま~すという程度でした。
もちろん各学校によって性の教育はさまざまかと思います。今回は私の経験ベースで話を進めさせてね。
振り返ってみると、パートナーとの接し方、好きという気持ち、セックスの仕方って教えられたかしら? さまざまな性の趣向があるAV。もしこの映像で勉強していたのだったら、間違った知識がつく可能性もあります。それに女性は男性より年齢によって大きく体の変化があり、それに伴った精神的な面をもう少し男子生徒に学んで欲しかったなーと当時感じていました。
海外はどうでしょう。性教育先進国と言われるフィンランドの友人(30歳)にどんなことを学んできたのか聞いてきました」(タケ子さん)
「フィンランドの場合、幼児期、日本でいう小学校就学前の5、6才から性教育が始まるそう。もちろんこの段階でセックスにフォーカスした教育ではなく、大人との体の違いや好きという気持ちなど疑問に感じる点を子供の成長段階に応じて家庭や教育の現場で教えるようです。仕組み・体制が整っているのですね。
思春期になれば、自慰行為、オーガズム、性行為、コンドームのつけ方や女性用生理用品までを、教師またはグループディスカッションを通して勉強。加えて、フィンランド含め欧州は同性婚が認められている国が多く、あらゆる性指向、マイノリティー教育も多くの時間を割いていると聞きました」(タケ子さん)
日本に比べてセックスの満足感の高い国は、「パートナーとの相性または感情的な繋がり」「セックスの質」「パートナーへの配慮」だという意見があがるそう。
タケ子さんは、レス解消のためには、性行為だけに重きを置くことをいったん止めてみるといい、と言います。
「セックスレス解消のため、セクシーな下着を付けたり、アブノーマルなセックスにチャレンジするのはかえって逆効果だと思います。これらは一時的な効果であり、継続してパートナーとセックスするにはおすすめとは言えません。
性行為だけに重きを置くのではなく、セックスをしない日でもハグやキスなどパートナーへの行動でお互いの気持ちを充実させて欲しいなと思います。健康で愛あるセックスを継続できる環境は、衣食住と並び大切な要因のひとつです」(タケ子さん)
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被害者加害者を作らない
セクシャルカウンセラーの右京みさほさんに聞きました!
右京みさほさんによれば、被害者意識を持ってしまうと相手を加害者として見てしまい、傷つけ合う関係を終えることができないと言います。
「男性も女性も、相手に対して愛を表現する方法は人によって違います。特に男性は『好き』と言葉に出さずに行動で示す方もいますし、女性には理解不能な表現方法を取る方もいます。女性よりも感情が小さいので、感情を出すことに対して恥ずかしいという『照れ』が出やすいのですね。
なので、愛する人の日常的な行動で『愛』を読み取ることができる方であれば、私たち女性は不安にはなることが少ないのですが、よっぽど仲を深めない限り、彼の愛がどんなものなのかを知ることは、なかなか難しいこと。
その場合は、まずはあなたが愛をたくさん伝えて。好きをいっぱい表現して。好きを伝えても大丈夫だよ、もっと見せて大丈夫だよ、を自らの表現で伝えてみましょう」(右京みさほさん)
「もし相手の愛の手段を理解せずに、いつまでたっても愛が足りないと感じていると、『私って、愛されていない。かわいそう。あなたのせいで、私こんなにも寂しいのよ』という思いが募ってしまい、いつの間にかそれが被害者意識となることもあります。
さらにそれが過剰になってしまうと(女性は感情の生き物なので、なりやすいです)、被害者オーラを出しまくり、彼は何も悪くないのに『加害者』に仕立て上げてしまう『被害者ぶる加害者の、わたし』というストーリーを作り上げ、2人とも苦しい関係性が出来上がってしまうのです。
しかもこの被害者ぶる加害者ストーリーが過剰になると、『あなたのせい! あなたが悪いのよ!』と男性を責め立て、結果的に(俺が何をしたっていうんだ!)という男性の怒りのスイッチを押してしまって、男性が暴力を振るってしまうほどになってしまうことも。
そして『やっぱり、私はかわいそう。あなたのせいよ!』と、傷つけ合う関係を終えることができません」(右京みさほさん)
「でも、そうなってしまう前にこのストーリーを抜け出したいですよね。男性の愛に不安になったとき。目を閉じて、後ろにいる愛する人に支えてもらうイメージで、倒れてみてください。ふわっと倒れても、しっかりと受け止めてくれる男性。男性の愛は大きいことを、感じて欲しいのです。
どうせ愛の器なんて小さいでしょ? と思ってしまうのは、あなたの器が小さいから。男性は女性が思っているよりも愛が深くて広いのですもの。どうぞ安心して、あなたの感情をぶつけてみてくださいね」(右京さん)
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スキンシップから始める
有識者に聞きました!
レス解消の第一歩は、まずスキンシップから始めるのがいいそう。
「レス状態からいきなり『しよう』は難しい。まずは背中をポンと触るなど軽いスキンシップから始めて」(泌尿器科医/小堀善友さん)
「肩をもんだり、『いいシャンプー買ってきた』ときっかけをつくりヘッドマッサージをしてあげるなど、〝癒す〟方法なら自然に距離を縮められます」(三松真由美さん)
また、射精と挿入にこだわらないのもおすすめだと言います。
「日本人は挿入至上主義の人が多い。でも、裸で抱き合って撫で合うなど体が触れるだけでも十分興奮します。挿入→射精だけがセックスだととらわれすぎないで」(AV男優/森林原人さん)
専門家たちのお話を聞くと、セックスは精神と深い繋がりがあり、簡単に解消することができない問題だということがわかりましたね。
でもだからこそ性行為にこだわらず、精神を充実させるための工夫をしていくことで、少しずつ状況が変わるかもしれません。
愛情イコール必ずしもセックスだけが正解ではありません。お互いの理解を深め、乗り越えていく努力をしましょう。
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