してる? してない? したくない?
アラサー女性は今、セックスとどう向き合っている?
日本で初めて「セックスレス」という言葉が提唱されたのは’91年。その3年後には日本性科学会が「特殊な事情が認められないにもかかわらず、カップルの合意した性交あるいはセクシャル・コンタクトが1ヶ月以上なく、その後も長期にわたることが予想される場合」をセックスレスと定義。
かつては熟年夫婦の話というイメージだったけれど、今では日本の夫婦の47・2%がセックスレス(日本家族計画協会/’16年)で、さらに今回Oggi読者の4割近くがセックスレス経験ありと回答。アラサー世代にも身近な問題だと明らかになりました。
Oggi読者が考える〝セックスレス〟は平均2・4か月パートナーとのセックスがないことなので、〝1か月〟という定義に当てはめるとセックスレスはもっと増えそう。理由は「仕事が忙しくてセックスする時間と体力がない」「つきあいが長くなってなんとなく」など。働き盛りで刺激も多い都会生活で、セックスはもはや生活の中の〝重要優先事項〟だとはいえないのかもしれません。
ちなみに、世界のカップルの年間セックス回数調査(Durex/’06年)では、世界1位のギリシャ164回に対し、日本人は48回。調査対象の26か国中最下位ではあるものの、1〜2週間に1回と、そこそこセックスはしているという意外な結果が。
そもそも日本人は「かつてはおおらかにセックスを楽しんでいた」というのが通説。江戸時代の儒学者、貝原益軒が著した健康指南書『養生訓』によれば、セックスは20歳で4日に1回、30歳で8日に1回が目安。隣人の喘ぎ声も気にせず服を着たまま行っていたとか。乱交があたりまえだったという説もあります。
Oggi読者も約7割は「セックスしたい」と答えているほか、パートナー以外とのセックスや〝大人のおもちゃ〟も約半数が経験済み。セックスへの関心はむしろ旺盛。「彼との〝セクササイズ〟(笑)は毎回違う体位で飽きない」(35歳・事務)「私が気持ちよくなることを考えてしてくれるセックスに大満足」(31歳・サービス)という声も。
〝抱かれたい男〞は高橋一生さんと生田斗真さんが同率1位で、「帰宅するやいなや服を脱ぐのももどかしい…みたいなのに憧れる」(30歳・IT)といった妄想も渦巻いているのだけれど…。
■そもそもOggi読者にとってセックスとは?
「快感を得るもの」「義務」などという声をおさえて、約8割は「愛情のバロメーター」と回答。だからこそ「ないと不安」(29歳・営業)「セックスレスなら一緒にいる意味はない」(32歳・専門職)と悩んだり、「しなくちゃダメ?」(28歳・企画)とプレッシャーを感じたり。でも、そんな不安をパートナーにぶつけている人は少数派。
自分から誘ってはみても、気のないそぶりをされればそれ以上は深追いせず、傷つかないように、傷つけないようにやり過ごしている様子。その背景には「〝結婚適齢期〟なのに、セックスレスくらいで(?)今の彼を手放していいの?」という迷いも見え隠れ。気がかりなのに向き合うのは怖い、セックスレスをめぐってOggi世代の気持ちは揺れています。
2018年2月号「あなたは、セックスレス?」より。
撮影/小寺浩之(ノーチラス) 構成/酒井亜希子・佐々木 恵・平澤奈々恵(スタッフ・オン)
再構成:Oggi.jp編集部