NAO LINGERIE デザイナー・栗原菜緒さんが知っている「ランジェリーの魔法」#4
ランジェリーデザイナーとして約4,000人のフィッティングを行ってきた栗原菜緒さんだから知っている女性のリアルな悩みや心の声。フィッティングというプライベート空間で生まれる“裸の付き合い”とは!?
30代~60代の幅広い層の女性が下着を求めてやってくるナオランジェリー。栗原さんだけが知っている下着を買いに来る女性たちに起こる様々な体験を伺いました。
前回の記事:メンズは敏感!? 彼をゲンナリさせない下着の選び方<下着フィッティングルームの秘め事>
今回は、新調したての下着を身につけ、旦那様との5年ぶりのデートに向かったIさんのお話です。
ランジェリーがセックスレス解消のきっかけに
お父さんとお母さんになってしまった2人。5年ぶりの二人だけのデート当日に新調したランジェリーがセックスレス解消のきっかけに!!
【Iさんのプロフィール】
東京在住38歳、商社勤務。30代前半で出逢った夫であるKさんとは、なんでも話せる親友のような関係。結婚して2年、めでたく子供を授かり、元気な男のコが生まれた。今は、子供中心の生活ながら、3人で幸せに暮らしている。
◆夫からデートの誘い
Iさんが子供を寝かしつけたある日の夜、夫から「今週末、ふたりでデートしない?」とお誘いが。デートの3文字に異常なまでに反応したIさん。
こんな気持ちになったのはいつぶりだろう。
Iさん夫婦は共働き。仕事と育児に追われる日々だが、家事、育児に協力的な夫に救われ、充実感した毎日を送っていた。
しかし、振り返ってみると、ふたりでデートなんて妊娠中以来だし、5年以上もの間セックスレス状態だった。
◆ふたりっきりだから、良いものを付けて出かけたい
初デートな気分のIさんは、下着を新調するためナオランジェリーの銀座サロンへ。今日の気分にぴったりなターコイズブルーの下着を購入。
その場で着替えてデートへ向かった。
素敵なレストランなんて、5年ぶり! テーブルへ通されて向かい合ったふたり。夫との久々のデートにIさんの心は踊っていた。
◆心で叫んだ「私を抱いて!!」
美味しいコース料理にペアリングのワインもすすみ、Iさんの気持ちの良さそうな雰囲気が夫に伝わっている。いつもより可愛いIさんを優しくみつめる夫。
その視線に気づき、みつめ合う。ふたりの表情は緩み、気持ちがどんどん近づいていく。
「こんなに綺麗な下着をつけてくれていたんだね。ありがとう…」
夫からのこの一言によって、女性としての幸せを思い出すIさん。久しぶりのデートは、結果として5年ぶりのセックスへと繋がっていた。
自分の心の変化を相手に伝える手段は様々だ。しかし、下着は女性だけが体感できる幸福感をもたらしてくれる。素直な気持ちになれるのだろう。
この日を境に、Iさん夫婦は心理的な距離が改めて縮まり、家庭の雰囲気もぐっと明るくなった。セックスレス解消だけではない、家庭の平和も生まれたのだ。
子育て、仕事に追われて「忙しいし、疲れている…」女性にとってSEXが面倒くさい行為となるケースはよくあります。でも、だからと言って、抱かれたい気持ちが全くないわけじゃない。
ふとそんな気持ちが芽生えた時、少し重い腰を上げて、お気に入りのランジェリーを着てみる。きっと男性は、そのちょっとした変化の原因が何かは分からないけど、いつもと違う表情だったり、仕草に可愛いなと感じるのだと思います。
「面倒くさい」から「抱かれたい」へ変化を灯せる下着が一枚でもあると、当たり前の日常から、少し豊かな暮らしになるのではないかなと思います。(ランジェリーデザイナー栗原菜緒さん)
文/木村真悠子
『ナオランジェリー』デザイナー兼代表 栗原菜緒さん
外務省から下着業界へ転身したランジェリーデザイナー。5年前、デザイナー兼経営者として自身のブランドNAO LINGERIE(ナオランジェリー)を立ち上げ、下着業界に新規参入。締めつけないのに美しい機能性とデザイン性を合わせ持つ下着が業界の注目を集め、2018年9月25日より、日本橋高島屋S.C.本店4階マイボディルームに常設。
数多くのメディアにも取り上げられ“今最も見たい女性”“今最も見せたい女性”の人生を7つの「ルール」で描き出す新感覚ドキュメントテレビ番組『セブンルール』をはじめ、テレビ朝日『超人女子』、テレビ東京『日経スペシャル ガイアの夜明け』、TBSテレビ『その他の人に会ってみた』など、テレビ出演の実績も。ナオランジェリー:HP