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2025.07.02

石部金吉って人の名前じゃないの? 言葉の正しい意味や由来を深掘りしてみた

「石部金吉」とは人の名前ではなく、「生真面目で頭がかたく、融通がきかない人」を指す言葉です。石と金というかたいものを並べ、人物名のようにしています。本記事では、石部金吉の意味や言葉の由来、使い方、類義語、対義語をチェックしましょう。

石部金吉とは?

「石部金吉(いしべきんきち)」とは、真面目すぎて柔軟さに欠ける人物を表す言葉です。

ここでは、言葉の由来や、似た表現である「石部金吉金兜」との違いについて解説します。

言葉の由来

石部金吉は、「石」と「金」というどちらもかたいものを組み合わせ、人名のように作られた言葉です。また、滋賀県湖南市の宿場町「石部宿」のはずれにある小さな山、「金山」が語源という説も。

この言葉は、頭のかたい人物を表すもので、ポジティブにもネガティブにも用いられます。ポジティブな用法では「真面目で品行方正」、ネガティブな用法では「頑固で融通がきかず、冗談も通じない人」といった意味で使われることが多いでしょう。

いしべ‐きんきち【石▽部金吉】
《石と金の二つの硬いものを並べて人名のようにした語》非常にきまじめで物堅い人。特に、女色に迷わされない人。また、融通のきかない人物。

出典:小学館 デジタル大辞泉

「石部金吉金兜」との違い

「石部金吉金兜(かなかぶと)」は、石部金吉の意味をより強調した表現です。金兜とは、戦国時代などに武士がかぶっていた鉄で作られた頭部の防具で、非常にかたいことから象徴的に用いられています。

石部金吉という「頭のかたい人」を指す言葉のあとに「金兜」を付け加えることで、その頑固さや融通のきかなさをいっそう強調しているといえるでしょう。

大声を発している人と驚いて飛んでいる人のイラスト
(c)AdobeStock

石部金吉の使い方・例文

石部金吉の使い方について、例文をポジティブな意味・ネガティブな意味に分けて紹介します。

〈ポジティブな意味の例文〉

・彼はまるで石部金吉のように生真面目で、時間も約束も必ず守るから信頼されている
・Aさんのような石部金吉が1人チームにいると、全体がピリッと引き締まる
・今回部署に配属された新入社員は石部金吉のような性格で、どんな仕事も丁寧に最後までやり抜いている
・彼は石部金吉のように律儀だから周囲からの信頼も厚く、大事な仕事を任されている
・石部金吉のように決して規律を乱さない彼は、組織にとって欠かせない存在だ

〈ネガティブな意味の例文〉

・父はまさしく石部金吉であり、まったく融通のきかない頑固な性格だ
・彼は石部金吉のような人物で、冗談がまったく通じないから厄介である
・上司は細かいことにも目を光らせて妥協を許さない石部金吉で、部下は窮屈な思いをしている
・彼は石部金吉どころか、石部金吉金兜のようだ。どれだけ反論されても意見を変えようとしない
・周りは柔軟に対応しているのに、彼だけは石部金吉で、ルール通りでなければ動こうとしない

石部金吉の類義語・言い換え表現

石部金吉には、次のような類義語や言い換え表現が挙げられます。

・四角四面(しかくしめん)
・頑固一徹(がんこいってつ)
・杓子定規(しゃくしじょうぎ)

どれも石部金吉と似た意味合いがありますが、微妙なニュアンスや使う場面は異なります。

ここでは、石部金吉の類義語や言い換え可能な表現をみていきましょう。

四角四面

「四角四面」とは、もともと真四角(正方形)の形を指す言葉です。そこから転じて「生真面目で面白みに欠ける」様子を表す言葉として使われるようになりました。

一般的には、「融通がきかない」「面白みに欠ける」といったネガティブな意味合いで用いられ、人の性格や言動、あるいは組織の方針などを批判的に表現する際に使われます。ただし、場面によっては「誠実で真面目」という肯定的なニュアンスを含むこともあります。

〈例文〉
・彼女は四角四面の性格で堅苦しく、一緒にいると疲れてしまう
・企画の打ち合わせでは四角四面に考えるのではなく、自由にアイデアを出しあったほうがいい
・彼の周りに対する態度はいつも四角四面で、冗談ひとついわずに真面目な話しかしない

頑固一徹

「頑固一徹」とは、一度決めたら自分の考えや態度を決して変えようとしない様子を指す言葉です。「頑固」は、かたくなに意見を曲げず意地を張ることを意味し、「一徹」は、思いこんだことをひと筋に押し通すことです。

このように、ほぼ同じ意味を持つ言葉を重ねることで、より強い意志やこだわりの強さを表現しています。

〈例文〉
・彼は職人としての誇りを持ち、頑固一徹に自分の技術を守り続けている
・上司は昔ながらのやり方にこだわる頑固一徹な人で、なかなか新しい方法を受け入れない
・彼は頑固一徹で、どんなに周りが反対しても、自分の意見を曲げることはなかった

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杓子定規

「杓子定規」は、もともと、柄が曲がっている杓子(料理をすくう道具)を無理やり定規代わりに使うことを意味する言葉です。

ここから転じて、物事をすべて一律の基準や形式で判断し、融通がきかない態度を指して使われるようになりました。

〈例文〉
・今の上司は何かにつけて杓子定規な態度で、状況に応じた柔軟な対応ができない
・杓子定規な考え方では、新しいアイデアは生まれにくい
・彼はどんな場合でもマニュアル通りにしか対応せず、まるで杓子定規なやり方だ

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石部金吉の対義語

石部金吉の対照表現としては、「臨機応変(りんきおうへん)」が挙げられます。臨機応変とは、「状況に応じた行動をとる」という意味です。「臨機」は事態にのぞむことを指し、「応変」は変化に応じるという意味があります。

会議している人々のイラスト
(c)AdobeStock

決まった方法やルールにとらわれず、その場の状況や変化に合わせて柔軟に対応することを指す四字熟語です。頑固で融通のきかないという意味の石部金吉とは、対極にある言葉といえるでしょう。

〈例文〉
・臨機応変に対応できる人は、どんな環境でも活躍できるだろう
・予期しないトラブルが起きたが、彼は臨機応変に対処して問題を解決できた
・会議の進行が予定と変わってしまったが、臨機応変に対応できたのでスムーズに進めることができた

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石部金吉の意味を正しく覚えよう

「石部金吉」は、頭がかたく融通がきかない人を表す比喩的な表現です。真面目で一本気な性格を肯定的に評価する場面もありますが、一般的には「頑固で冗談が通じない」「柔軟に対応できない人」など、ネガティブな意味合いで使われることが多い言葉です。

類義語には「四角四面」「頑固一徹」「杓子定規」といった言葉が挙げられます。似た表現ではあるもののニュアンスは異なるため、状況に応じて使い分けるとよいでしょう。

メイン・アイキャッチ画像:(c)Adobe Stock

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