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首が太くなる主な原因は「姿勢の悪さ」からくる「筋肉の凝り」
体重が増えたわけでもないのに、何だか首が太くなった気がする―。こんなふうに思ったことはありませんか?
首が太くなる原因は、脂肪がつくこと以外にもいくつかあります。その中でも今回注目していくのは、私たちが普段している「姿勢」です。なぜなら、姿勢の悪さは首や肩の筋肉を緊張状態にするから。その結果、筋肉が凝り固まって太くなってしまうケースがあるんです。また、この筋肉の凝りは血管を圧迫して血行を悪くするため、むくんで太く見えることもあるでしょう。
では、どのような姿勢をしていると首や肩の筋肉に負担がかかるのでしょうか?

首の部分別・凝りやすい姿勢
首の前・横、後ろ、みなさんはどの部分が凝っていますか? 姿勢の特徴と合わせて見ていきましょう。
首の前・横
反り腰(首も後方に傾きがち)の姿勢、長時間のデスクワークで首を動かさずに過ごす姿勢、横になってテレビやスマートフォンを見る時の首をひねった姿勢など
首の後ろ
パソコンやスマートフォンの画面を見る時の頭が前に出た姿勢・うつむいた姿勢など
筋肉の凝りは首を太く見せるだけでなく、肩凝りや頭痛、めまいなどの原因になることもあります。筋肉の凝りによって首がかたい、痛い、張っている、動かしにくさ、だるさを感じる…という場合は、ストレッチ、マッサージでケアしてあげましょう。
部分別:首を細くするストレッチ【前~横】1
ここからは、首のストレッチとマッサージの方法をご紹介。
首はとっても凝りやすく、それでいてとってもデリケートです。
皮膚が薄く、のどの近くには太い静脈も通っているので強く伸ばしすぎたり、押さえすぎたりせずにおこなっていきましょう。
STEP 1:あごの下に指を添える。

▲両手の指先であごを支えるイメージです。
STEP 2:指先であごを押し上げ、頭を後ろに倒す。

▲肩がすくまないように下げ、耳との距離を保ちましょう。首の前側をストレッチします。〈回数:5呼吸〉
STEP 3:頭を左右に揺らす。

▲頭を後ろに倒したまま、左右にゆっくり・丁寧に揺らして首の横のストレッチ。痛み・違和感がある場合は、その部分をより慎重に通過する、もしくは無理に動かさないようにしましょう。〈回数:5~10回〉
部分別:首を細くするストレッチ【前~横】2
STEP 1:右の鎖骨下に手を添え、重ねる。

▲鎖骨下で重ねた手は、胸を軽く押さえます。
STEP 2:顔を左斜め上に向ける。

▲顔は手と対角線上・左斜め上に向けます。首の左側の筋肉を意識しながら、顔は斜め上、手は下に引っ張り合いをしましょう。
反対側もおこないます。〈回数:左右各5呼吸〉
部分別:首を細くするストレッチ【後ろ】
首の後ろに肉がつく原因も、筋肉の硬さが血行・リンパ液の流れを悪くしていることと関係しています。
STEP 1:頭の後ろで手の指を組む。

▲両ひじは、無理のない範囲で外側に開きます。
STEP 2:頭を前に倒す。

▲手で頭を軽く押しながら、前に倒します。腕の自然な重さをかけて、首の後ろに心地良い伸びを感じましょう。 〈回数:5呼吸〉
STEP 3:頭を左右に揺らす。

▲頭を前に倒したまま、ゆっくり・丁寧に左右に揺らします。〈回数:5~10回〉
首のマッサージ:特に凝りやすい「胸鎖乳突筋」ほぐし
やり方:右手で右・胸鎖乳突筋(きょうさにゅうとつきん)の上のほうをつまんだら、下までほぐす。
胸鎖乳突筋の位置:姿勢を正して頭を下げたら、首をひねって横を向きます。この時、筋のように浮き出てくるのが胸鎖乳突筋です。


▲強い力は不要! 上~下に向けて優しくつまんでほぐしていきましょう。
反対側もおこないます。〈回数:左右各3~10回〉
首のマッサージ:前・横は軽くさすってリンパ液の流れを促す
STEP 1:首の前面・上部に手を添えたら、鎖骨に向けてスッと滑らせる。


▲あごのすぐ下・首の上部に手の4指(人差し指・中指・薬指・小指)を添えます。首の前面は皮膚が薄く、気管や太い静脈も通っているので決して力を入れないこと!
ソッと触れるくらいの感覚で、上から下に滑らせます。〈回数:5回〉
STEP 2:手を耳の後ろに添えたら、肩に向けてスッと滑らせる。


▲ここでも手の4指を使い、ごく優しいタッチで耳の後ろ~肩に向けて滑らせます。首のカーブに沿って、リンパ液を送るイメージです。
反対側もおこないましょう。〈回数:左右各5回〉
首のダイエット方法(痩せる方法)として、「首の肉を落とす筋トレ」をするのもひとつの手段ではありますが、正しいフォームでおこなわないと、首の筋肉が酷使されて太さがより目立つようになるケースもあります。
首のストレッチやマッサージは、硬く・短くなった筋肉が柔らかくなる、姿勢が良くなる、血行が改善するなど、見た目にも体感にも首をすっきりさせる効果が期待できるので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
※ ストレッチの最中に強い痛みや違和感がある場合は、無理におこなわないように! そしてマッサージをするときは、弾力性のあるジェルやオイルを使うと凝りを見つけやすくなるほか、摩擦による皮膚への刺激対策にもなります。

ヨガインストラクター・高木沙織
「美」と「健康」を手に入れるためのインナーケア・アウターケアとして、食と運動の両方からのアプローチを得意とする。食では、発酵食品ソムリエやスーパーフードエキスパート、雑穀マイスターなどの資格を有し、運動では、骨盤ヨガ、産前産後ヨガ、筋膜リリースヨガ、Core Power Yoga CPY®、そのほかにもリフレッシュドライヘッドスパ、パーソナルリンパケアリストといった資格のもと執筆活動やさまざまなイベントクラスを担当。