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30代になってから痩せにくい…本気のダイエット、何から始める?
女性の基礎代謝のピークは、10代半ばの1,410kcal。そして10代後半に1,110kcalまで300kcalほど低下すると、年齢を重ねるにつれてどんどん下がっていくのが一般的です。
※参考:「加齢とエネルギー代謝」- eヘルスネット(厚生労働省)
『Oggi.jp』読者世代の方々だと、「昔と変わらない生活をしているのに、30代になってから痩せにくさを感じている」―と、いう人も多いかもしれません。
女性の30代は仕事やプライベート、家庭のことで忙しくストレスを感じやすく、女性ホルモンの影響、筋力・柔軟性の緩やかな低下などによって、「これまでとは何かが違う…」と感じ始める年代でもあります。
頑張り屋さんの場合、つい極端な食事制限やハード過ぎる運動を中心としたダイエットをすることもあるでしょう。しかし早い段階で体重が減ったり、体型が変わったりする一方で、長く続けるのは難しいうえにリバウンドの可能性もグッと高くなります。
では本気で痩せたい!と思った時は、何から始めるといいのでしょうか。
日常生活で必ずおこなう動作・姿勢に動きを加えてみよう
ダイエットといったら、普段の生活を大きく変える必要があると思われがち。これには、ちょっと気合いが必要ですよね。一歩踏み出すまでに時間がかかってしまったり、いざ始めてみたら頑張りすぎてしまったりすることもあるでしょう。
また「特別なことをすると、失敗する・長く続かない」という場合は、日常生活で必ずおこなう動作や姿勢にちょっとだけ動きを加えてみるのもおすすめです。例えば立位(会話、電話、読書)、皿洗いなどの身体活動の強さは1.8メッツ(※)ですが、料理や食材の準備(立位、座位)になると2.0メッツに上がるように、動きが加わることで運動強度もわずかながら変わってきます。
※メッツとは:身体活動の強さを安静時の何倍に相当するかで表す単位で、座って安静にしている状態が1メッツ、普通歩行が3メッツに相当。
※ 「健康づくりのための身体活動・運動ガイドライン2023」(厚生労働省)
そこで今回は、歯みがきの最中や階段をのぼる時、デスクワーク中、ただ立っている時などにできる簡単な運動の方法をご紹介していきます。
【歯みがきをしながら】「腰回し」でお腹周りと下半身すっきり
腰回しではお腹周りの筋肉が使われるだけでなく、股関節周りの筋肉がほぐれやすくなって血液・リンパ液の流れが促され、脚の冷えやむくみ改善にも効果を期待できます。
STEP 1:脚を開いて立つ。
▲脚は腰幅程度に開きます。歯ブラシを持っていないほうの手は、腰に添えましょう。
STEP 2:腰を左右に振る。
▲ひざを軽く緩めたら、骨盤を右上に回転させるようなイメージで腰を振ります。右脇腹が縮み、左脇腹が伸びるのを感じましょう。
テンポよく左右に腰を振ります。〈回数:20回~〉
STEP 3:腰を回す。
▲骨盤で円を描くように、腰を大きく回します。上体が前に倒れないように姿勢を保ちながら、右・左回りそれぞれおこないましょう。〈回数:右・左回り各10回~〉
【階段の1段目を使う】「階段ランジ」で太ももとお尻の運動
次は、階段を使ってできる運動です。まわりに人がいないことを確認したら、階段の1段目を使ってランジをしてみましょう。
やり方:左足を階段に乗せて、ひざを曲げる。
▲左足を階段に乗せたら、90度を目安にひざを曲げます。ひざの下にかかとがくるように姿勢を整えましょう。背筋を伸ばしたまま、腰を丁寧に沈めます。右脚はひざを伸ばしたまま、足先を床にしっかりつけましょう。
バランスを取りながら左脚を引いたら、今度は右足を階段に乗せます。〈回数:左右各5呼吸×3セット〉
【デスクワーク中】「椅子を使う」腕の運動
次は、椅子を使った腕の運動です。ローラーのついていない適度な高さの椅子を使って、安全におこないましょう。
STEP 1:椅子を背にしてしゃがみ、両手で縁を持つ。
▲太ももは床と平行、ひざは90度を目安に曲げた姿勢からスタート。手の指先は体のほうに向けましょう。
STEP 2:両ひじを曲げて、お尻を床に近づける。
▲ひじはうしろに曲げます。腕が横に開かないように姿勢に気をつけましょう。お尻を床に近づけたら、腕で椅子を押しながらSTEP 1に戻ってきます。〈回数:20回~〉
【立っている時】「ドローイン」でお腹のインナーマッスルを強化
最後は、お腹周りの引き締めや姿勢の改善、腰痛予防などに効果的な「ドローイン」をおこなっていきます。
ポイントは、息を吐く時にお腹をグーッと薄くへこませること。そうすることで、お腹を横から包み込むコルセットのようなインナーマッスル・腹横筋(ふくおうきん)が使われます。
STEP 1:お腹に手を添える。
▲慣れるまでは、お腹の動きを意識しやすいように手を添えながらおこなうのがおすすめ。
STEP 2:大きく息を吸い、お腹を膨らませる。
▲吸う息でお腹を丸く膨らませます。手が前に押されるくらい、しっかりお腹を動かしましょう。
STEP 3:ゆっくり息を吐き、お腹をへこませる。
▲お腹をへこませたら、薄いお腹のまま5秒間キープ。ゆっくり息を吸って、呼吸とお腹の動きを繰り返します。余裕がある場合、薄いお腹のまま浅い呼吸をして10~30秒ほどキープ。〈回数:10回×3セット〉
立った姿勢でのドローインは、腰が反ったり、肩に力が入ったりして姿勢が崩れやすいので注意しましょう。
それぞれの運動の回数やセット数は目安です。体の様子を確認しながら、調整してみてください。
本気のダイエットには、無理なく続けられることが大事になってきます。「特別なダイエット方法だと続かない」という人は、ぜひ参考にしてみてくださいね。
ヨガインストラクター・高木沙織
「美」と「健康」を手に入れるためのインナーケア・アウターケアとして、食と運動の両方からのアプローチを得意とする。食では、発酵食品ソムリエやスーパーフードエキスパート、雑穀マイスターなどの資格を有し、運動では、骨盤ヨガ、産前産後ヨガ、筋膜リリースヨガ、Core Power Yoga CPY®、そのほかにもリフレッシュドライヘッドスパ、パーソナルリンパケアリストといった資格のもと執筆活動やさまざまなイベントクラスを担当。