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「チャクラ」を開くって、どういうこと?
Q:「チャクラ」って何?
ヨガに興味を持つようになってから「チャクラを開く」「チャクラを整える」と聞くことがあるけれど、いまいちピンとこない…。チャクラを整えるとどうなるの?
A:チャクラとは、人間の体の中心線(脊柱)上に縦に並ぶ7つのエネルギーセンターのこと。それぞれが体の臓器や器官と対応し、体内エネルギーをコントロールする要になる。
サンスクリット語で「車輪」「回る」という意味を持つチャクラ。7つのチャクラそれぞれを起点にエネルギーが出入りしたり、グルグル回ったりして活力を生み出しています。
「チャクラが開く・活性化する」「チャクラが整う」というのは、チャクラが刺激され、エネルギーがスムーズに流れて精神的・肉体的に働きが整い、心と体が健やかでいられる状態のことです。
反対にエネルギーの不足を感じる時は、各チャクラに対応するアクションを取ることで活性化できると言われています。次の項では、7つのチャクラの位置と性質を見ていきましょう。
7つのチャクラ:位置と性質
7つあるチャクラは、会陰部の第1チャクラ~頭頂部の第7チャクラまで体の中心に縦に並んでいます。
また、それぞれのチャクラに対応した色が存在するので一緒に見ていきましょう。
・第1チャクラ/ムーラダーラ
位置:会陰部
性質:生命力。地に足をつける安定感・精神的な落ち着き、生きるための心身の土台
色:赤
・第2チャクラ/スヴァーディシュターナ
位置:丹田・ヘソの下あたり
性質:自立心。好き・嫌いの感情、欲求や個性、無意識の自己
色:橙
・第3チャクラ/マニプーラ
位置:みぞおち
性質:自信。情熱と自発性、自分らしさを確立し自信を高める
色:黄色
・第4チャクラ/アナーハタ
位置:胸の中央
性質:愛。自分や周りに対して見返りを求めない無条件の愛情をつかさどる
色:緑
・第5チャクラ/ヴィシュダ
位置:のど
性質:表現力。声の調子や言葉などを通じて表現・コミュニケーションをコントロールする
色:青
・第6チャクラ/アージニャー
位置:眉間
性質:直感力。第三の目、直感力や判断力、第6感をつかさどる
色:藍
・第7チャクラ/サハスラーラ
位置:頭頂部
性質:自己の超越。第1~第6のチャクラが正常に機能することで開く悟りのチャクラ
色:紫
チャクラを整える方法はそれぞれに異なりますが、そのチャクラに対応する色を身につけたり眺めたりするだけでも活性化されると言われています。
さてここからは、忙しさやストレスでエネルギーが弱ってしまいがちな3つのチャクラに注目。第4・第5・第6チャクラを整えるヨガポーズをご紹介します。
第4チャクラを整えるヨガポーズ:「魚のポーズ」
第4チャクラが閉じていると…イライラする・人を信頼できない・自己評価が低いと感じる
STEP 1:仰向けになる。
▲脚を揃え、腕は体側に下ろして手のひらを下に向けます。
※ 「魚のポーズ」は首を後屈させて頭頂部を床につけるので、体の安定感がとても重要! 体が沈み込まない硬い床の上でおこないましょう。
STEP 2:二の腕を背中の下にしまう。
▲片側ずつ肩と背中を床から浮かせて、二の腕を体の下にしまいます。手のひらは下向きのまま、お尻の下にセットしましょう。
STEP 3:手のひらとひじで床を押し、頭を持ち上げたら頭頂部を床につける。
▲胸の中心を天井に向かって持ち上げたら、頭頂部を床につけて姿勢をキープ。頭の位置を固定し、首を痛めないように気をつけましょう。
胸の開き・広がりを感じながら呼吸を繰り返します。〈回数:5呼吸〉
第5チャクラを整えるヨガポーズ:「肩立ちのポーズ」
第5チャクラが閉じていると…言いたいことがうまく言えない・自己表現がうまくできない・コミュニケーションの不調和が生じている
STEP 1:仰向けになり、ひざを立てる。
▲肩の外側を床につけ、背中~腰を広く床に下ろします。脚は揃えておき、腕は体側に下ろして手のひらを下に向けましょう。
STEP 2:両脚を床から持ち上げる。
▲ここでも肩の外側を床につけたまま、肩が床から浮かないようにします。
STEP 3:足先を頭の先へ伸ばす。
▲両腕で床を押しながら、足先を頭の先に伸ばします。つま先を床に立てましょう。
姿勢がツラい場合、頭の先(足先を置く位置)にヨガブロックや厚みのある本を置いて高さを出します。
STEP 4:両手を腰にそえる。
▲両手で腰を支えながら、肩の真上に腰をセット。お尻がうしろに引けないように、両手を固定しましょう。ひじは肩幅に開いて、両肩を背中の下に引き込みます。
STEP 5:両脚を天井方向に伸ばす。
▲肩の外側に体重を乗せたら、床から足先を浮かせましょう。両脚を伸ばしたまま、ゆっくり天井方向に持ち上げます。かかと~ひざ~腰~肩を一直線に保ち、体をまっすぐに立てましょう。
足先を天井方向に伸ばし続ける意識を持つと、首や肩への負担が軽減されて姿勢が安定します。〈回数:5呼吸〉
第6チャクラを整えるヨガポーズ:「チャイルドポーズ」
第6チャクラが閉じている時:ひらめきが湧かない・先のビジョンが見えにくい
STEP 1:正座で座り、体の前に手をつく。
▲足は重ねず、かかとを自然に開いて座ります。両手を体の前につきましょう。
STEP 2:額を床につける。
▲腕を前に滑らせてひじをついたら、額を床につけます。胸の横にひざがくるように脚を軽く開き、お尻をかかとに預けましょう。
肩の力を抜いて首のうしろを伸ばしたら、吸う息で背中側にたっぷり呼吸を送り、吐く息でお尻をかかとに引き下げます。〈回数:5呼吸〉
STEP 3:額を床につけたまま、顔の向きを左右に変える。
▲額を軽く床に押しつけたまま、頭を転がし顔を左右に向けます。頭の動きはゆっくり、リラックスしながら額を刺激していきます。額の下にタオルを敷いてもOK。〈回数:5回~〉
「バンダ」でチャクラを活性化する方法
「バンダ」とは、「締めつける」という意味。のど・みぞおち・会陰部の3か所を締めて体内のエネルギーの流れを調整し、チャクラを活性化させる方法をご紹介します。
STEP 1:右かかとを左太ももに乗せて「達人座」で座る。
▲両脚を前に伸ばして座り、ひざを曲げます。左かかとは恥骨に近づけ、右かかとは左太ももの上に乗せましょう。手はひざの上、親指と人差し指の先を合わせて輪を作ります。
左かかとで会陰部を軽く刺激するのがポイント。
STEP 2:あごを引く。
▲あごを引き、気道を締めることで体から上昇するプラーナ(生命エネルギー)をセーブ。さらに横隔膜と会陰部の内側を引き上げます。体を下降する気を引き上げるイメージで、呼吸を繰り返しましょう。
最後に
チャクラは目に見えないし、触れることもできません。それゆえ意識が向きにくいものでもあります。日々忙しく過ごす中で何となく感じる心と体の不調・停滞—、ヨガポーズや丁寧な呼吸でフッとラクになることもあるかもしれません。ぜひ、参考にしてみてくださいね。
ヨガインストラクター・高木沙織
「美」と「健康」を手に入れるためのインナーケア・アウターケアとして、食と運動の両方からのアプローチを得意とする。食では、発酵食品ソムリエやスーパーフードエキスパート、雑穀マイスターなどの資格を有し、運動では、骨盤ヨガ、産前産後ヨガ、筋膜リリースヨガ、Core Power Yoga CPY®、そのほかにもリフレッシュドライヘッドスパ、パーソナルリンパケアリストといった資格のもと執筆活動やさまざまなイベントクラスを担当。