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2024.11.26

「夢枕に立つ」とは神仏や故人が夢に表れること|正しい意味や言い換え表現を紹介

「夢枕に立つ」とは、神仏や亡くなった人が夢に現れ、物事を告げていくことです。言い換え表現には「啓示を受ける」や「神託がある」などが挙げられます。本記事では「夢枕に立つ」の正しい意味や例文を紹介。「夢」を使った慣用句なども参考にしてください。

「夢枕に立つ」の意味とは

「夢枕に立つ」(ゆめまくらにたつ)とは、亡くなった人が夢の中に現れ、物事を告げることです。亡くなった人だけでなく、神や仏が現れることも意味します。

【夢枕に立つ】ゆめまくらにたつ
神仏や故人などが夢の中に現れて、ある物事を告げる。

出典:小学館 デジタル大辞泉

そもそも「夢枕」とは、夢を見ている枕もとのこと。告げる物事の善悪にかかわらず、枕もとに故人や神仏が現れ何かを告げていくことは「夢枕に立つ」と言い表すことができます。

「夢枕に立つ」の例文

「夢枕に立つ」という言葉は、日常会話で以下のように用いられます。前述した正しい意味と共に、使用例を参考にしてください。

・人生について迷っていたところ、亡くなった母が夢枕に立ち優しい言葉をかけてくれた
・村人の夢枕に立った神のお告げが、現在の祭りの起源となっているらしい
・夢枕に立った祖父の姿は、子どもの頃の記憶のままだった
・仕事を辞めて以来、亡くなった祖母が毎晩夢枕に立つようになった
・夢枕に立った神のお告げをもとに、宝くじを購入した

「夢枕に立つ」の言い換え表現

「夢枕に立つ」は、以下のような言い換え表現があげられます。

・啓示を受ける
・神託を得る
・託宣を得る

いずれも神仏をはじめとする、目に見えない存在からのお告げを意味する言葉です。ここでは具体的な意味と共に、「夢枕に立つ」との違いや言葉の使い方について確認しましょう。

手を差し伸べる
(c) Adobe Stock

啓示を受ける

「啓示を受ける」とは、何かしらの超越的な存在からひらめきや行動の指針を受けることです。そもそも「啓示」とは、人間の力では知ることができない真理が、神のような存在を介して人へと伝えられることを意味します。

「夢枕に立つ」との違いは、おもに神からのお告げを指す点といえるでしょう。「夢枕に立つ」のように亡くなった人が物事を告げる要素は「啓示を受ける」には含まれていません。

〈例文〉彼は神から受けた啓示を人々へと伝えた

神託を得る

「神託」(しんたく)とは、神のお告げのことです。おもに、巫女(みこ)などの仲介者や夢、占いを通して告げられるものを意味します。

夢を介して物事が告げられるのは「夢枕に立つ」と共通する点です。一方で、「神託を得る」も「啓示を受ける」のように「亡くなった人からのお告げ」という意味は含まれません。

また、以下のように「神託が下る」と言い表すこともあります。

〈例文〉
・彼女は占いで神託を得ている
・ある日突然、神託が下った

託宣を得る

「託宣(たくせん)」とは、神や仏が人に乗り移り、夢の中に現れることです。また、そのお告げそのものを意味します。

「託宣」は、「夢枕」や「神託」と似たニュアンスといえる言葉です。一方で、神仏が人に乗り移るという点が大きな違いといえるでしょう。

おもに「託宣を得る」のほか、以下のようなかたちで用いられます。

〈例文〉
・今後進むべき道について託宣を得た
・身の丈に合った生活をするように、という託宣だった

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「夢」を含むことわざや慣用句

「夢枕に立つ」のような、「夢」にまつわることわざや慣用句には以下のようなものが挙げられます。

・夢か現か(ゆめかうつつか)
・夢騒がし(ゆめさわがし)
・夢違う(ゆめたがう)

いずれも夢のように実在しないものに関する言葉です。「夢枕に立つ」と同様に、お告げや予言にまつわる言葉も。ここでは、それぞれの正しい意味についてみていきましょう。

朝日
(c) Adobe Stock

夢か現か(ゆめかうつつか)

「夢か現か」とは、目の前の出来事が夢なのか現実なのか、信じられない気持ちを表す言葉です。それほどまでに意外な事態に遭遇した状況を指す表現といえます。

「夢か現か」と似た言葉には「夢現(ゆめうつつ)」が挙げられます。こちらは、夢と現実の区別がつかない状態を意味する語句です。おもに「夢現で話を聞く」のように、ぼんやりとしている状態を表します。

どちらも似たような言葉ですが具体的なニュアンスはやや異なります。使用する際は、混同しないように気を付けましょう。

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夢騒がし(ゆめさわがし)

「夢騒がし」とは、夢見が悪く胸騒ぎがすることです。「夢見」は夢を見ることや、見た夢そのものを表します。また、「胸騒ぎ」とは、心配事や悪い予感で心が乱れることです。

そもそも「騒がしい」という言葉には、物事がうるさいという意味のほか、気持ちが落ち着かないという意味合いがあります。

心配事の原因が夢にあり、心が穏やかでない状況を表す際には「夢騒がし」と表現するのもよいでしょう。

夢違う(ゆめたがう)

「夢違う」とは、夢の予言が実現しなくなることです。「違う(ちがう)」という字は「たがう」と読むことで、ある基準から外れたり、そむいたりといった意味を持つ語句へ変化します。

そもそも「予言」とは、未来の物事に対する予測のことです。「夢違う」はよくも悪くも、その予測が外れた際に用いる表現といえます。

また、「夢違う」を「夢違え(ゆめちがえ)」とすると、「悪夢が正夢にならないように行うまじない」という意味の言葉になります。

ベッドで寝ている人のイラスト
(c)AdobeStock

「夢枕に立つ」の意味を知り表現の幅を広げよう

「夢枕に立つ」は、神仏や亡くなった人が夢に現れ、お告げを残すことです。「啓示を受ける」、「神託を得る」のような言い換え表現もあります。

「夢枕に立つ」とそれらとの違いは、「亡くなった人が現れる」という点です。神仏に限らないぶん、身近な表現といえるかもしれません。

また「夢」に関する慣用句やことわざには、さまざまな種類があります。どれも現実ではないことや夢でないこと、夢の予言などに関する言葉です。

語句に関する知識を増やすと、自分の考えや状況などをより具体的に伝えられるようになります。「夢枕に立つ」の正しい意味を知り、表現の幅を広げていきましょう。

メイン・アイキャッチ画像:(c)Adobe Stock

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