レバーのカロリーとタンパク質量
鶏・豚・牛レバーのカロリー
まずは鶏と豚、牛のレバー100gあたりのカロリーを比較してみましょう。
カロリー | |
---|---|
鶏 | 100kcal |
豚 | 114kcal |
牛 | 119kcal |
比較すると、鶏レバーがもっとも低カロリーであることがわかります。
鶏・豚・牛レバーのタンパク質量
続いては鶏と豚、牛のレバー100gあたりのタンパク質量も見てみます。
タンパク質量 | |
---|---|
鶏 | 18.9g |
豚 | 20.4g |
牛 | 19.6g |
タンパク質といえば鶏肉のイメージがありますが、レバー場合は鶏のタンパク質がもっとも低いという結果になりました。
鶏・豚・牛に共通する注目の栄養素
タンパク質
レバーには他の部位同様、タンパク質が豊富に含まれています。骨や筋肉、肌、髪、爪など私たちの体を作る材料として必須なタンパク質は、成人女性で1日およそ50g程度を目安に摂取することが推奨されています。レバーを100g摂れば、20g前後のタンパク質摂取が可能です。
レバーだけに頼らず、タンパク質は植物性も合わせてバランスよく摂りたい栄養素ですが、意識しなければ不足してしまいがちなので、レバーだけで摂取量目安の半分近くを摂れるのは心強いですね。
鉄分
レバーは鉄分が豊富。鶏のレバー100g中に含まれる鉄の量は9.0mg、豚は13.0mg、牛は4.0mgです。
厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2020年版)」によると、月経が毎月ある女性の鉄摂取量は、1日10mg以上が推奨されています。
月経がある女性でなくても、体が疲れやすい、集中力がないといった症状がある方は、鉄不足の可能性が。レバーで鉄を効率よく取り入れ、不足を補っていきましょう。
ビタミンA
ビタミンAには、皮膚や目の健康維持効果が期待されています。それだけでなく活性酸素を抑えたり取り除いたりする抗酸化作用もあり、アンチエイジングや生活習慣病の予防にも役立つ栄養素として知られています。
鶏レバー100gには14,000㎍、豚レバーには13,000㎍、牛レバーには1,100㎍もビタミンAが含まれています。
「日本人の食事摂取基準(2020年版)」で推奨されている摂取量は、20代〜40代女性で1日650㎍ほど。つまり、レバーを食べると簡単にクリアできてしまいます。
ただし、ビタミンAの過剰摂取で頭痛やめまい、吐き気といった副作用があらわれることも。レバーをたっぷり食べた日の後は数日、ビタミンAを過剰に摂らないようコントロールすることが大切です。
ビタミンB群
鶏・豚・牛に共通して、レバーにはビタミンB群も含まれています。それぞれ含有量は異なりますが、ビタミンB群はエネルギーを作り出すために必要な栄養素。これがレバーに豊富であることは、うれしいポイントですよね。
例えばビタミンB1は疲労回復、ビタミンB2は皮膚や髪などの再生、ビタミンB6は貧血予防・免疫機能の維持、ビタミンB12は造血作用・神経修復機能作用が期待できます。胎児の正常な発達や貧血予防に必要なビタミンである葉酸も豊富です。
ダイエット中気をつけたいレバーの食べ方
レバーはそこまで高カロリーではなく糖質も低め、高タンパク質で栄養価も高い食品。たっぷり食べても太らないと思えるかもしれませんが、使う調味料には注意が必要です。
例えば焼き鳥の「タレ」や、炒め物の「油」。濃いめの味付けに合わせて、ごはんがどんどん進んでしまう可能性もあります。レバー自体がダイエットに向いている食材でも、調理に使う調味料や一緒に食べる食材で太るリスクが高まることは、忘れないようにしましょう。
おすすめはこんにゃくやごぼうといった、食物繊維豊富な低カロリー食材と合わせた煮物。小鉢によそって副菜として食べれば、ごはんが止まらなくなる事態を防げますし、レバーに含まれない食物繊維を摂ることもできます。
主菜を野菜中心にすればカロリーコントロールもしやすくなります。レバニラのようなガツンとしたおかずもよいですが、ダイエット中はまず副菜の小鉢で取り入れてみることをおすすめします。
栄養価の高いレバーはダイエットの味方
鶏・豚・牛と種類によって栄養価は多少異なりますが、レバーは全体的に栄養満点でダイエット向き。不足しがちなタンパク質やビタミン類がたっぷり摂れ、かつ低糖質でカロリーもそれほど気になりません。ただし、使用する調味料や一緒にいただく食材によっては、必ずしも「太らない」とは言えないことも覚えておいてくださいね。レバーを取り入れるなら、できるだけ濃い味付けはせず、野菜や食物繊維の豊富な食材と一緒にいただくことからはじめてみてください。
りの
栄養士・運動実践指導者・ダイビングインストラクターとしてフィットネス業界に10年勤務。趣味は筋トレと海外旅行(渡航国数50カ国以上)。現在はWebライターとして世界中でノマドライフを満喫中。著書『拝啓、世界であわてふためく女子たちへ』。