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二の腕の付け根が太い…なぜ?
体の中でも太りやすく、なかなか痩せないのが二の腕。二の腕が痩せにくいのは、私たちの生活とは切っても切れないスマートフォン使用時や、デスクワークの際によく見られる猫背の姿勢が大きく関係しています。
猫背のまま過ごしていると、肩甲骨や肩のまわりの筋肉が緩み、上腕三頭筋(じょうわんさんとうきん/※)が衰えて脂肪がつきやすくなるのです。
※ 上腕三頭筋:力こぶを作る上腕二頭筋(じょうわんにとうきん)の裏側にある筋肉。この部分の引き締めには、腕立て伏せのような「何かを押す動作」を取り入れた筋トレが効果的です。
また悪い姿勢のままでいると、リンパ液の流れが滞りやすくなります。脇の下には、手や腕、おへそから上のリンパ液が流れ込む「腋窩(えきか)リンパ節」があり、ここが滞ると腕の付け根のむくみやたるみ、肩痛にもつながると言われています。
リンパ液の流れ:セルフチェック
・パソコン・スマートフォンをよく使う
・重いものを持つことが多い
・手首やその周辺をつかんで押すとゴリゴリしている、もしくは痛い
・指をよく使う仕事をしている
・手が重く感じられる
・セルライトがある
・二の腕がたるんでいる
※ チェック項目は目安です。不安な症状がある場合、専門の医療機関を受診しましょう。
当てはまるものが多い人はリンパ液の流れが滞り、むくみが生じている可能性があるかもしれません。
顔から近い二の腕の付け根部分を中心にボリュームがあると、人からの視線も集まりやすく悩ましいですよね。
そこで今回は、二の腕を付け根からシュッと引き締める方法をご紹介。普段からダラッと下げた姿勢になりがち&あまり動かすことのない二の腕のストレッチと筋トレ、最後には簡単なリンパマッサージのやり方もお伝えしていきます。
【仰向けで寝ながら】腕の付け根~脇の下のストレッチ
STEP 1:仰向けになり、両腕を頭の先に伸ばす。
▲両腕は、肩からスッと真っすぐ頭の先に伸ばします。指先を遠くへ引っ張り、伸びを深めて、腕の付け根や脇の下を大きくストレッチしましょう。〈回数:5~10呼吸〉
STEP 2:両腕を天井に向けて伸ばしたら、ブラブラと揺らす。
▲腕を肩から真上に伸ばしたら、力を抜いてブラブラと揺らしましょう。重いものを持った日や、腕のダルさを感じる日の疲労感軽減にもおすすめです。〈回数:20回〉
【座りながら】腕の内側のストレッチ
STEP 1:左腕を前に伸ばしたら、右手で左手を持つ。
▲左腕を肩の高さに持ち上げたら手のひらは前方、指先は下に向けます。右手で左手の下のほうを持ちましょう。
STEP 2:左手首を下方に反らせる。
▲右手で左手を自分のほうへ引っ張り、左手首を下方に反らせます。腕の内側に心地良い伸びを感じながら、呼吸を繰り返しましょう。〈回数:5呼吸〉
STEP 3:左手首を反らせたまま、左右に揺らす。
▲STEP 2の左手首を反らせた状態から、左右にゆっくり揺らします。〈回数:10回〉
STEP 1~STEP 3の反対側も同様におこないましょう。
【座りながら】腕や脇、肩甲骨周辺のストレッチ
STEP 1:あぐらで座り、両腕を体のうしろに伸ばす。
▲ひじは真っすぐ。腕は体側からやや離した位置で、姿勢を整えましょう。
STEP 2:腕を内まわし・外まわしに動かす。
▲手でドアノブをまわすイメージで、腕を内側・外側にねじりまわします。動きはゆっくり、指先だけでなく腕の付け根までしっかりねじっていきましょう。〈回数:20回〉
腕や脇の下が刺激されるほか、猫背の姿勢で凝り固まった肩甲骨周辺の筋肉も動かすことができます。
【四つ這い】ヨガ「針の糸通しのポーズ」
STEP 1:四つ這いになり、右手のひらを上に向ける。
▲手は肩幅、脚は腰幅に開き、肩の下に手首、股関節の下にひざをつきます。ヘソを引き上げて、背中を平らにしましょう。右手のひらをクルッと返して、上向きにします。
STEP 2:右手を滑らせるようにして、左脇の下をくぐらせる。
▲右手をスーッと滑らせるように左脇の下をくぐらせたら、右肩と右側頭部を床につけます。
STEP 3:【息を吸いながら】左腕を天井方向に持ち上げる。
▲左腕を肩から真っすぐ持ち上げます。胸をしっかり開き、目線は左手の指先に向けましょう。首を居心地のいいポジションにセットしたら、動かさずに呼吸を繰り返します。
反対側も同様におこないましょう。〈回数:左右各5呼吸〉
余裕がある場合:左手を頭の先に下ろす。
▲左腕を下ろしてきたら、指先を頭の先の床につきます。両手の指先を遠くに引っ張り合うようにして、腕や脇の下に心地良い伸びを感じましょう。〈回数:左右各5呼吸〉
【楽な座り方でOK】前腕~上腕、脇の下のリンパマッサージ
STEP 1:右手を左手首に添え、腕の付け根までほぐす。
▲左腕の親指のラインと小指のラインを中心にほぐしていきます。左手のひらは上、右手のひらを下に向けたら、右親指で左腕の小指ラインをほかの4指で親指ラインを滑らせるようにほぐしましょう。
むくんでいるようであれば、ごく軽い力で押しながらほぐしていってもOK。〈回数:3~10回〉
STEP 2:脇の下をほぐす。
▲右手で左脇の下をほぐします。脇の下のくぼみ周辺の硬いところに指をあて、ゆっくり揉みほぐしましょう。
脇の下にある腋窩リンパ節は手や腕、おへそから上のリンパ液が流れ込む大事な場所なので、特に優しくほぐします。〈回数:5~10回〉
STEP 3:肩口を優しく揺する。
▲右手の指を左の肩口に添えたら、硬い場所を優しく揺すってほぐします。〈回数:5~10回〉
STEP 1~STEP 3の反対側も同様におこないましょう。
最後に
以上、二の腕の付け根の引き締め方を紹介しました。ここで覚えておきたいのが、女性の場合はホルモンの影響で二の腕に皮下脂肪がつきやすい傾向にあるということ。皮下脂肪はつきやすく落ちにくく、二の腕は痩せるのに時間がかかる部位でもあるので、根気強くストレッチや筋トレ、マッサージを継続したいところです。ぜひ、参考にしてみてください。
ヨガインストラクター・高木沙織
「美」と「健康」を手に入れるためのインナーケア・アウターケアとして、食と運動の両方からのアプローチを得意とする。食では、発酵食品ソムリエやスーパーフードエキスパート、雑穀マイスターなどの資格を有し、運動では、骨盤ヨガ、産前産後ヨガ、筋膜リリースヨガ、Core Power Yoga CPY®、そのほかにもリフレッシュドライヘッドスパ、パーソナルリンパケアリストといった資格のもと執筆活動やさまざまなイベントクラスを担当。