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トレーニングで足は太くならない
筋肉をつけると足が太くなる―と、思われがち。
これは、ちょっとした誤解でもあります。というのも女性の場合、筋肉をつきやすくするホルモンの分泌が男性と比べて少なく、足を太くするには非常に負荷の高いトレーニングが必要になるからです。
反対に、筋肉をつけると次のようなメリットがあります。
女性が足に筋肉をつけると得られる主なメリット3つ
1:足を引き締める
狙った部位に適度な負荷をかけながらトレーニングをすると、ほどよく筋肉がついたメリハリのある引き締まった足を目指すことが可能です。
2:基礎代謝UP
基礎代謝のうち、筋肉が占める割合は全体の2割程度。とはいえ筋肉量が増えれば基礎代謝が上がり、運動によるで消費エネルギーも増やすことができます。痩せやすく太りにくい体作りに効果を期待できるでしょう。
特に、太ももやふくらはぎのような下半身の大きな筋肉を鍛えると、効率よく代謝量を上げることができると言われています。
3:血行促進
血液を押し上げるポンプの働きをするふくらはぎ。ふくらはぎの筋肉を鍛えることは血行促進にもつながるため、冷えやむくみの改善に役立ちます。
足に筋肉をつけることでこれらのうれしい効果が期待できる一方で、気を付けたいのが正しいフォームで筋トレをおこなうことです。間違えたフォームでは狙った筋肉に負荷をかけられない、反対に負荷をかけすぎてしまう、怪我の原因になることもあるので、注意しましょう。
ここからは、運動初心者さんでも取り入れやすい「きつ過ぎない・難しすぎない」足の筋トレメニューを紹介していきます。
【椅子に座ったまま】「ふくらはぎ」の筋トレ
STEP 1:椅子に浅く座る。
▲左右の座骨(お尻の下のほうにある尖った骨)で座面をとらえ、背筋を伸ばして座りましょう。足は床と垂直になるように下ろします。
STEP 2:かかとを持ち上げる~下ろす。
▲かかとをできるだけ高く持ち上げて、つま先立ちになります。ゆっくりかかとを下ろしたら、同じ動きを繰り返しましょう。〈回数:10回×3セット〉
【仰向けで寝たまま】「ふくらはぎ」&「もも裏」の筋トレ
STEP 1:仰向けになり、ひざを立てる。
▲足は腰幅に開きます。ひざの下にかかとがくるように、姿勢を整えましょう。両手は体側、手のひらを下に向けておきます。
STEP 2:お尻を持ち上げる。
▲お尻を床から持ち上げたら、ひざ~肩を斜め一直線にします。首のうしろと床の間に空間を作りましょう。
STEP 3:かかとを持ち上げる。
▲かかとを持ち上げる~下ろす動きをゆっくり繰り返します。お尻が高く上がりすぎないように注意しましょう。〈回数:10回×3セット〉
【ストレッチチューブを使用】「ふくらはぎ」の筋トレ
STEP 1:右足はひざを曲げ、左足は前に伸ばして座ったら、左足の裏にストレッチチューブ(エクササイズ用のゴムバンド)をかける。
▲左足背面の伸びがツラい場合は、ひざを曲げてもOK。
STEP 2:【息を吐きながら】足先を前に倒す。
▲足先を床に近づけるように前に倒し、ふくらはぎの筋肉を刺激します。
STEP 3:【息を吸いながら】足先を自分のほうへ向ける。
▲かかとを突き出し、足先を自分のほうへ向けて下腿(ひざ~足首の間)前面にある筋肉を刺激します。呼吸に合わせて、STEP 2~STEP 3の動きを繰り返しましょう。
反対側も同様におこないます。〈回数:左右各5~10回〉
【ストレッチチューブを使用】「内もも」の筋トレ
STEP 1:太ももにストレッチチューブをかけたら、仰向けになりひざを立てる。
▲足は腰幅に開き、ひざの下にかかとをセット。手のひらを下にして床につきます。
STEP 2:お尻を持ち上げる。
▲ひざから肩が一直線になるように、お尻を持ち上げます。
STEP 3:【息を吸いながら】ひざを外側に開く~【息を吐きながら】閉じる。
▲お尻の高さを保ったまま、ひざを開閉します。ポイントは、足をゆっくり閉じて内ももの筋肉にしっかり効かせること! 〈回数:10回×3セット〉
【床に座ったまま】「前もも」のストレッチ
太ももの前側・大腿四頭筋(だいたいしとうきん)は、足を動かす原動力となる筋肉。もともと使われやすい筋肉なのですが、負荷の高い運動によるオーバーユースや、かかとの高い靴を履いて重心が前に偏ることなどでも、パンと張りやすくなります。前もものサイズアップ・張りが気になるときは、ストレッチで筋肉をほぐしてみましょう。
STEP 1:両足を前に伸ばして座る。
▲左右の座骨に均等に体重を乗せたら、体を“L字”にして頭頂を引き上げます。足裏を押し出すようにして、足の背面を伸ばしましょう。
STEP 2:左ひざを曲げ、両手を体のうしろにつく。
▲左ひざを曲げたら、かかとがお尻の横にくるように姿勢を整えましょう。
STEP 3:【息を吐きながら】上体をうしろに倒す。
▲ひじを曲げ、上体をややうしろに倒します。左の前ももが気持ちよく伸びるところで姿勢をキープしましょう。この姿勢がツラい場合は、STEP 2でキープします。
反対側も同様におこないましょう。〈回数:左右各5呼吸〉
最後に
以上、自重(じじゅう)でおこなう足の筋トレ&ストレッチを5種類紹介しました。マシンを使う高負荷な運動とは異なり、運動が苦手な方でも比較的簡単におこなえるメニューばかりです。回数や組み合わせを工夫しながら、ぜひ取り入れてみてください。
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ヨガインストラクター・高木沙織
「美」と「健康」を手に入れるためのインナーケア・アウターケアとして、食と運動の両方からのアプローチを得意とする。食では、発酵食品ソムリエやスーパーフードエキスパート、雑穀マイスターなどの資格を有し、運動では、骨盤ヨガ、産前産後ヨガ、筋膜リリースヨガ、Core Power Yoga CPY®、そのほかにもリフレッシュドライヘッドスパ、パーソナルリンパケアリストといった資格のもと執筆活動やさまざまなイベントクラスを担当。