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ランニングで腰が痛い…なぜ?
脚だけでなく体のさまざまな部位の筋肉を使う全身運動であり、体の中に酸素をたっぷり取り入れながらおこなう有酸素運動でもあるランニング。脂肪燃焼効果のほかにも持久力の向上や健康面の改善、ストレス解消などにも効果を期待されています。
また、シューズと走りやすい服装さえ用意すれば、自分のペースで気軽におこなえるところもランニングの魅力のひとつです。
一方で、「走ると腰が痛くなる」という声も。これは、ランニングで腰を痛めたからなのでしょうか…?
それだと痛めちゃうかも…ランニングで腰を守るためには
走り始めてすぐ、走っている最中、はたまた走り終わったあとに時間差で…など、ランニングをすることで腰にズキッ・ピキッと痛みを感じた経験がある人は、次の項目をチェック!
ランニングで腰を痛める主な原因と対策
体、特に腰まわりの筋肉が硬い
腰まわりの筋肉が凝り固まったまま走っていると、ランニング時に重要な腰のねじりがうまくおこなえません。その結果、腰に局所的に負担がかかりやすくなります。
対策:ストレッチをおこなって、柔軟性をUP!
日頃から不良姿勢で過ごしがち
正しくない姿勢で過ごしていると、日常的に腰に負担がかかり続けます。さらに、不自然なランニングフォームにもなりがち。怪我のもとです。
対策:腹筋や背筋をトレーニングし、バランスの良い姿勢を保つことで、背中~腰にかかる負担を軽くしましょう。
ちなみに上り坂だと前傾、下り坂だと後傾した姿勢になって腰に負担がかかるので、走り慣れていないうちは傾斜が少ないコースを選ぶといいでしょう。
ここからは日常的におこなうだけでなく、ランニングのウォームアップ・クールダウンにも役立つストレッチと、姿勢改善につながるトレーニングのやり方をご紹介していきます。
【寝ながら】仰向けでひざを引き寄せるストレッチ
STEP 1:仰向けになる。
▲腕は体の横、脇の下に卵1個分のスペースを開けます。脚は腰幅に開きましょう。
STEP 2:ひざを立てる。
▲両ひざを立て、ひざの下にかかとをセット! 恥骨を軽く突き上げ、腰を丸めると◎。
STEP 3:【息を吸いながら】左脚を床から持ち上げる~【息を吐きながら】左ひざを胸に引き寄せる。
▲吸う息に合わせて左足を床から浮かせ、吐く息に合わせて胸に引き寄せます。両手で左ひざを抱え、腕の自然な重さを使ってひざを胸に近づけましょう。腰の丸まりを意識するとgood!
反対側も同様におこないます。〈回数:各5~10呼吸〉
【座りながら】前屈のストレッチ
STEP 1:両脚を前に伸ばして座る。
▲長座(ちょうざ)の姿勢からスタート! 左右の座骨(お尻の下のほうにある尖った骨)に均等に体重を乗せて、骨盤を立てて座ります。足裏を前に押し出しましょう。
STEP 2:【息を吐きながら】上体を前に倒す
▲手でつま先を持ち、吐く息に合わせて前屈を深めます。腰を軽く丸めて、心地よいストレッチ感を味わいましょう。〈回数:5~10呼吸〉
姿勢がツラい場合
脚の背面の伸びがツラい場合、ひざを曲げてもOK。
▲足裏を前に押し出し、腰はうしろに引きましょう。前後に引っ張り合うようにすると、腰まわりに適度なストレッチ感を得られます。
【立ったまま】前屈のストレッチ
STEP 1:脚を揃えて立つ。
▲足裏3点(親指と人差し指の下、薬指と小指の下、かかと)で床を押し、重心はかかと寄りに! 両太ももを内側にまわして締めるとgood。胸を開き、背筋はまっすぐに。
STEP 2:【息を吐きながら】上体を前に倒す。
▲吐く息にあわせてゆっくり前屈をします。股関節から上体を折り曲げたら、腰を丸く緩めましょう。〈回数:5~10呼吸〉
姿勢がツラい場合
脚の背面の伸びがツラい場合、ひざを曲げましょう。
▲お腹が太ももに乗ると、呼吸が苦しくなるので姿勢を調整しましょう。
【仰向け】お腹を鍛える筋トレ
STEP 1:仰向けになる。
▲頭の下で手の指を組みます。
STEP 2:脚と頭を床から浮かせる。
▲両脚を揃えたまま床から浮かせます。頭も浮かせ、目線は足先に向けましょう。
STEP 3:【息を吸いながら】右脚を高くする~【息を吐きながら】右脚を下ろす。
▲吸う息に合わせて、右脚を無理のない高さに持ち上げます。吐く息に合わせて右脚をもとの高さに下げたら、次の呼吸で左脚。交互に上げ下げをします。
〈回数:呼吸に合わせて10セットから〉
【四つ這い】お腹と背中を鍛える筋トレ
STEP 1:四つ這いになる。
▲手は肩幅、脚は腰幅に開き、肩の下に手首、股関節の下にひざをつきます。ヘソを引き上げて、背中を平らにしましょう。
STEP 2:片脚ずつうしろに伸ばして、「ハイプランク」。
▲両脚を揃え、体を斜め一直線の姿勢に保ちます。お尻が上がったり、下がったりしないように姿勢を保ちましょう。
STEP 3:左脚を床から持ち上げる。
▲吸う息に合わせて、左足をお尻の高さまで持ち上げます。骨盤はできるだけ下に向け、肩の力を抜いてキープ! 吐く息で左脚を床に下ろしましょう。反対側も同様におこないます。
〈回数:各10回から〉
最後に
ランニングが原因の腰痛に見舞われた場合、まずは休むことが大事です。治ったと思っても、また痛みが出たり、走ると悪化したり、長引いたりするようであれば、専門の医療機関を受診することをおすすめします。
ヨガインストラクター・高木沙織
「美」と「健康」を手に入れるためのインナーケア・アウターケアとして、食と運動の両方からのアプローチを得意とする。食では、発酵食品ソムリエやスーパーフードエキスパート、雑穀マイスターなどの資格を有し、運動では、骨盤ヨガ、産前産後ヨガ、筋膜リリースヨガ、Core Power Yoga CPY®、そのほかにもリフレッシュドライヘッドスパ、パーソナルリンパケアリストといった資格のもと執筆活動やさまざまなイベントクラスを担当。