目次Contents
この記事のサマリー
・「お体をおいといください」は相手の体を気遣う丁寧な表現です。
・手紙やメールでの結びの挨拶として使うのが一般的です。
・言い換え表現には、「ご自愛ください」「お大事になさってください」などがあります。
体調を崩した相手に送る一文には、その人柄がにじみます。「お体をおいといください」は、相手を思いやる気持ちを伝える丁寧な表現です。ただし、日常会話ではあまり耳にしないため、使い方に迷う人も多いでしょう。
そこで、この記事では、「おいといください」の意味や使い方、別表現までを整理し、使用のポイントを解説します。
「おいといください」意味は?
まずは、意味から確認していきましょう。
「おいといください」の「厭う」の意味
「お体をおいといください」は、体を労わってくださいという意味で使われます。
「いとい」は、「いとう」という言葉です。さまざまな意味を持ちますが、現代においては、健康について述べる際に使うことが多いとされています。
いと・う〔いとふ〕【×厭う】
[動ワ五(ハ四)]
1 嫌って避ける。嫌がる。「団体行動を―・う」「どんな苦労も―・わない」
2 かばう。大事にする。いたわる。現代では多く健康についていう。「おからだをお―・いください」
「元より惣八、門之進を―・ひけるより」〈浮・懐硯・二〉
3 (多く「世をいとう」の形で)世俗を嫌って離れる。出家する。
「世の憂きにつけて―・ふは」〈源・夕霧〉
4 危険や障害などを避ける。しのぐ。
「霜雪の寒苦を―・ふに心なし」〈笈の小文〉
引用:『デジタル大辞泉』(小学館)
本来の漢字は「厭う」ですが、相手に不快な印象を与えないよう、ひらがなで「おいといください」と書くのが一般的です。
使うのは、書き言葉がメイン
「おいといください」を会話などで耳にするということは、あまりないかもしれません。書き言葉として使われるのが一般的で、メールや手紙、文書などで登場することが多いでしょう。

「おいといください」の使い方
ここからは、「おいといください」の使い方を見ていきましょう。例文とあわせて紹介します。
「おいといください」例文と使い方
《例文》
・まだまだ暑い日が続くようです。くれぐれもお体をおいといください。
・お疲れが出ませんよう、おいといくださいませ。
・寒さが厳しくなってまいりました。お体をおいといください。
「おいといください」は、ビジネスシーン以外にお礼の文書や手紙、年末年始や季節のあいさつでも使えます。丁寧さや柔らかさを感じさせる言葉ですので、相手を気遣う気持ちがより深く伝わるでしょう。また、目上の人に使うのも問題ありません。
「おいといください」を別の表現にするなら?
「おいといください」を別の表現で伝える場合、どのような言葉が適しているでしょうか? こちらも例文とともに紹介します。
「ご自愛ください」
「ご自愛ください」は「健康に気をつけてください」という意味で、季節の挨拶や病中見舞いの結びなど、幅広い場面で使われます。文脈に応じて「お大事に」「ご養生ください」などに言い換えることもあるでしょう。
《例文》季節の変わり目、くれぐれもご自愛くださいませ。
「お大事になさってください」
相手の体調や状態を気遣う際に使う「お大事になさってください」も、「おいといください」の言い換えに適しています。
基本的には、相手が体調不良の場合も使っていいとされていますが、「ご養生なさってください」や「ご静養なさってください」のように言い換えてもいいですね。
《例文》まだまだ暑い日が続きます。どうぞお大事になさってください。
「お労りください」
「お労(いたわ)りください」は、基本的には同等、あるいは目下の人、または非常に親しい間柄で使うのが望ましい表現です。目上の人には「おいといください」や「ご自愛ください」を使う方が間違いありません。
また、退職などで職場を離れる上司をねぎらう際に使うこともできます。ただし、この場合の「労る」は「疲労をいたわる」ではなく「労苦をねぎらう」という意味になりますので、文脈に応じた使い分けが必要です。
《例文》体調を崩されているとお伺いいたしました。どうぞお労りくださいませ。

「おいといください」と言われた場合の返し方
職場の人などから「おいといください」と言われたら、どう返せばいいかについて見ていきましょう。
相手の気遣いに感謝を伝える
《例文》お気遣いいただきありがとうございます。〇〇様もどうぞご自愛くださいませ。
「おいといください」は古風・文語的な表現で、手紙や案内文などで見かけることがありますが、現代の一般的な表現ではありません。目上の人に気遣いの言葉を添える場合は、「ご自愛ください」「お大事になさってください」「ご養生ください」などの表現を用いるといいでしょう。
相手を気遣う言葉、使い方を知っておこう
「おいといください」はあらゆる人に使うことができますが、少し堅苦しい印象を与えるかもしれません。同僚や部下に対しては、「ご自愛ください」や「大事にしてください」の方が、気持ちが伝わりやすいケースもあるでしょう。
また、本当に体調がよくない人に対しては、慎重に言葉を選ぶことが求められます。体の状態がよくないと、普段は気にしないことにも敏感に反応してしまいがち。何気なく放った言葉に相手が傷つくこともありますから、十分に注意してください。

「おいといください」に関するFAQ
ここでは、「おいといください」に関するよくある疑問と回答をまとめました。参考にしてください。
Q1. 「お体をおいといください」はどんな意味ですか?
A. 「体を労わってください」という気持ちを伝える丁寧な言い回しです。
Q2. どんな場面で使いますか?
A. 手紙やメールの結びで、相手を気遣う場面に適しています。
Q3. 「お大事に」との違いは?
A. 「お大事に」は口頭でも広く使える日常的な表現ですが、「おいといください」は書き言葉で使われることが多いでしょう。
最後に
相手の体調などを気遣う際につかう「おいといください」は、会話ではあまり使わないかもしれません。結び言葉として、メールや文書、手紙で使われることが多いので、覚えておくと役立つ場面が出てきますよ。
TOP・アイキャッチ画像/(c) Adobe Stock



