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2023.10.24

「なるほど」は、なぜ失礼にあたる? 言葉の意味や言い換え表現も紹介

「『なるほど』は、失礼だ」という意見を聞いたことはありませんか? この説は本当か嘘か、どちらなのでしょうか。今回は、「なるほど」がなぜ失礼と思われてしまうのか、その理由を解説。また、「なるほど」の意味や言い換え表現も紹介します!

日常生活やビジネスシーンで、つい「なるほど〜」「なるほどです」といった言葉を言ってしまうことがありますよね。普段から何気なく使っている「なるほど」ですが、「失礼だ」と思う人もいるので、注意が必要です。今回は、「なるほど」という言葉について深掘りしていきましょう。

「なるほど」とは?

まずは、知っているようで知らない「なるほど」の意味や使い方を紹介します。普段使っている「同意」の意味合い以外にも、「できる限り」といった意味もあるので、ぜひチェックしてみてください。

意味

「なるほど」は、副詞で使う時と感動詞で使う時の2パターンあります。

まず、副詞で使う時の意味は、「相手の意見と自分の意見が同じであることを示す」「その範囲でできる限りのことをするという気持ちを示す」の2つ。前者の場合は、「なるほどそれは素敵です」といった使い方をします。

後者の意味で使うのは、あまり馴染みがないかもしれませんね。この場合、「なるべく」と同じ意味ととらえると、使い方のイメージがわくはず。例えば、「金額はなるほど抑えるようにします」などと使えますよ。

次に、感動詞で使うパターンについて。この用法で使う場合は、相手の言葉に対して、同意の気持ちをあらわす時に使います。例えば、「なるほど。Aさんがおっしゃる通りだと思います」など。相槌として使っている方も少なくありません。

ちなみに、「なるほど」は、「成程」とも「成る程」とも書くことができます。

話し合う女性たち
(c)Adobe Stock

「なるほど」は失礼? 失礼ではない?

いつからかは不明ですが、「なるほどは失礼」といった意見を多く聞くようになりました。なかには、「腹立つ」と思う人もいるほど。ここでは、「なるほど」がなぜ失礼に思われてしまうのか、その理由を探っていきましょう。

「なるほど」が失礼と思われる理由

「なるほど」には、相手の意見に同意するという意味があると説明しました。人によっては「上から目線で評価されている」という印象を持つことがあるのです。また、「なるほど」は敬語表現ではありません。この「評価のニュアンスを含む点」「上から目線だと思われる点」「敬語表現ではない点」が、「なるほど」が失礼に思われてしまう理由だといえます。

目上の方への使用は避けた方がベター

「なるほど」と言われても、特に気にならないという方ももちろんいます。このように、不快に思うか思わないかは相手次第。そうであるならば、上司や先輩など、目上の方へは「なるほど」は使わない方がベターでしょう。なお、ラインなどのカジュアルなメッセージのやりとりでも、ビジネスシーンにおいては「なるほど」の使用は避けた方が無難です。

「なるほど」の言い換え表現を紹介!

続いては、「なるほど」の代わりの言葉を紹介します。ビジネスシーンのメール文章などでも使えますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

「おっしゃる通りです」

同意の意味で「なるほど」を使う場合には、「おっしゃる通り」が代わりの言葉として適しています。「なるほどです」と言いそうになったら、「おっしゃる通りです」と言い換えて使ってみましょう。丁寧な印象も与えられるので、ビジネスシーンにぴったりです。

「私もそう感じます/思います」

同意の意味合いで「なるほど」を使用する際には、「おっしゃる通り」のほか、「私もそう感じます」「私もそう思います」も言い換え表現として使えます。

笑顔の女性
(c)Adobe Stock

「はい」

「なるほど」は、相槌として使うことも多いですよね。相槌の意味合いで使う時には、「はい」と言い換えてみてください。例えば、「なるほど、なるほど…」を、「はい、はい…」に。上から目線と思われてしまうことがある「なるほど」よりも、無難な相槌といえます。

「初めて知りました」

先輩から「これはこうするといいんだよ」とアドバイスをもらった時、「なるほど!」と、つい口にしてしまったことはないでしょうか。このように「なるほど」は、相手から言われたことに対して「その通りだ」と思った時にも使います。

こうした時は、「初めて知りました」「初めて聞きました」などと言い換えるといいでしょう。あわせて、「ありがとうございます」と感謝の言葉も添えられたらベターです。

「なるほど」のほかに失礼にあたる言葉は?

実は、「なるほど」以外にも、相手によっては不快な印象を与えてしまう言葉があります。ここでは、「なるほど」以外に、失礼と思われる言葉をいくつか紹介しましょう。

「了解です」

「了解です」を、普段から何気なく使っている方も多いはず。ですが、「了解です」「了解しました」も失礼と思われかねない言葉です。そもそも「了解」とは、「ある物事の内容を理解し、承認すること」という意味。承認という意味があるため、「上から目線で言われている感じがする」ととらえる人も。

そのため、「了解」も目上の人に使うのは避けた方が無難でしょう。「了解」を使う場合には、「承知しました」「かしこまりました」などに言い換えると良いです。

「たしかに」

「たしかに」も、つい口にしてしまう相槌ではないでしょうか。「たしかに」も「なるほど」と同じく、人によっては「偉そう」と思われてしまうことがあります。そのため、目上の人に対して「たしかに」は使用しない方が安全です。

「ご苦労様です」

「お疲れ様です」と同じ意味合いで、「ご苦労様です」と言ったことがある方もいるのでは? 実は、「ご苦労様」も目上の人に使うのは不適切。「ご苦労様」は、相手の苦労を労ってかける言葉ですが、注意したいのは、自分と同等か、後輩や年下の人に対して使う言葉ということ。

そのため、「ご苦労様」を目上の人に対して使うのは、失礼にあたります。決して上司や先輩、取引先の人には使わないようにしましょう。

笑い合うチームメンバー
(c)Adobe Stock

最後に

今回は、「なるほど」という言葉について、意味から言い換え表現まで解説しました。相手によっては「失礼」と思われてしまう「なるほど」ですが、うっかり言ってしまうこともありますよね。

そんな時には、「なるほど、おっしゃる通りです」「なるほど、私もそう感じます」など、言い換え表現を付け加えてみるといいでしょう。これであれば、丁寧な印象をプラスすることができ、相手の不快な気持ちを和らげることができるはずです。

TOP画像/(c) Adobe Stock

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