職場で孤立するのはどんなとき?
職場でうまくコミュニケーションが取れず孤立している気がする、職場の人間関係がつらいという悩みを抱える人は多いです。職場で孤立するのは、いろいろな要因があり、それらが複雑に絡み合って生じることがほとんどですが、孤立の要因になりそうなことは何かをみていきましょう。
多いのはコミュニケーション不足
コミュニケーション不足とは、相手と上手く意思伝達ができていない状態のことを指します。十分なコミュニケーションがとれずに生じるのは、信頼関係が築けない、情報共有がおろそかになる、ミスを誘発するなどです。しかし、これらはコミュニケーション改善により、解決に向かうことが多いとされています。
リモートワークが増え、オフィスに行かずに仕事をする人が増えましたが、その分コミュニケーション不足に陥りがちです。
ルールが守れない場合や礼儀に欠くと、孤立につながるケースも
納期や期限を守れない、遅刻が続く、失敗したのに謝罪がない、人任せにする、人のせいにする、陰口ばかり言うなどが続くと、周りからの信頼を欠いてしまいます。周りから避けられ、結果、孤立につながってしまったということも。
また、感謝の気持ちを欠いたり、あいさつや返事をおろそかにしていると、知らない間に周りの社員と距離ができてしまうかもしれません。失敗をしたり助けてもらったりしたあと、どのような態度をとるかも重要です。
職場で孤立したとき、どうすればいい?
職場で孤立していると感じたら、どうすればいいのでしょうか。
まずは原因を考えてみる
まずは冷静になり、原因を考えてみましょう。聞けそうな人がいたら、思い切って聞いてみるのもいいですね。聞いたことは素直に受け入れ、改善していくようにしましょう。
また、自分で思い当たることがあれば、改善策を考えてみましょう。そのような姿勢で仕事をしていけば、周りの信頼を取り戻すことができるかもしれません。
マナーやルールを見直し、守る
遅刻をしない、納期や期限を守る、失敗したらすぐに謝罪する、自分の悪いところや非があれば素直に認めるなど、基本的なことを見直し、自分は出来ているかを再確認しましょう。もし出来ていないことがあれば、すぐに改善を。
あいさつや感謝の気持ちは都度しっかりと伝えましょう。「ありがとうございます」の一言は、誰に言われてもうれしいもの。サポートしてもらったり、助けてもらったりしたら、しっかりと感謝の気持ちを伝えていきましょう。
自分から動いて他のスタッフと関わる
自分から積極的に話しかけ、コミュニケーションの機会を増やすことも大切です。他愛のない会話は、人との距離を縮めてくれることがありますから、まずは会話をすることからはじめてみてもいいでしょう。
また、相手の話や意見に耳を傾けるのも大切です。相手の話を聞くということも、大切なコミュニケーションのひとつ。もし相手と自分の意見が違ったとしても、相手の意見や考えはきちんと尊重し、それから自分の意見を伝えてみてください。
もし職場で孤立しても気にしない考え方とは
もし職場で孤立しても、あえてそれを気にしないという人もいます。孤立していることの捉え方次第では、孤立はメリットになることも。その場合はどのような考え方をすればいいのか、みていきましょう。
職場は仕事をするところと割り切り、仕事に集中する
職場で孤立しているということは、捉えようによっては無駄な気遣いをしなくていいということにもなります。割り切ることができれば、周囲の目をあまり気にせず仕事に集中できるでしょう。仕事に集中できれば、おのずと仕事の質や効率は上がります。早く仕事を終えて、プライベートの時間を充実させることに力を入れるのもいいですね。
職場での気苦労が減り、トラブルに巻き込まれにくくなる
孤立していると、人間関係がライトになりますので、気苦労が減るということも。それまで職場の人の顔色をうかがって過ごし、それがつらかったという人は特に、気楽に感じるはずです。
孤立により、周囲の人間関係のトラブルに巻き込まれる機会も減ります。自分のペースで時間を過ごすことができるので、この点でも精神的な楽さを感じるでしょう。
休憩時間を自分の為に使う
昼休憩の時間などを自分の為に使うのもいいですね。孤立によりひとりで過ごす時間が増えますから、その時間を上手く活用していきましょう。
ランチタイムは誰かに気兼ねすることなく外に出て美味しいお店を探してみる、ネットで趣味や興味のあることについての情報収集をする、読書をするなど、自分の思うように過ごしてみましょう。ひとりの時間がよい気分転換になり、気持ちがリフレッシュするかもしれません。
また、自分のスキルアップに挑戦するのもいいですね。昼休憩にカフェで勉強する、早く仕事を終えてスクールに通うなどして、キャリアアップを目指してみるのはどうでしょうか。
職場での孤立がつらくて苦しいときは
孤立していると感じると、いくら割り切っていたとしても、寂しさや孤独を感じることもあるでしょう。親しく話せる人が職場にいないことで、強い不安を抱くかもしれません。
その気持ちを抑えて仕事に行っている自分のがんばりを、まずは自分が認めてあげましょう。孤立していることを責めるのではなく、自分を労い、励ましてくださいね。
職場で孤立していることがつらくて仕方ないときは、以下のことを検討してみてください。
孤立していることを相談する
部署内やチーム内で孤立している場合は、信頼できる上司や先輩に相談してみましょう。もし、今の状態を変えられないと感じた場合は、別部署や別チームへの異動を相談してみるのもひとつ。部署異動以外に転勤という手段もありますから、相談しながら検討してみましょう。
転職を考える
異動や転勤が難しく、今の状況を改善するのが厳しいという場合は、転職を考えてみてもいいかもしれません。昔は一つの会社で長く働くのが当たり前でしたが、今は転職しながらキャリアアップを目指す人が増えています。新しい職場で一からがんばるのもいいかもしれません。
転職活動をはじめたらすぐに次の職場が見つかるとは限りませんから、経済的に困窮しないよう念入りに準備をしてください。
最後に
職場で孤立してしまっても、捉え方次第ではそれがメリットだと感じることができます。特にそれまで人の顔色をうかがって気苦労が絶えず、疲れを感じていた人は、孤立により気楽になることも。職場で孤立していることがつらくて仕方ないという場合は、異動や転勤、場合によっては転職などを含めて相談してみましょう。大切なのは自分を責め過ぎないことです。それでもがんばる自分をぜひ労ってくださいね。
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益田瑛己子
ライター・キャリアコンサルタント・ファイナンシャルプランナー。金融機関の営業職として長年勤務し、現在はライター(ブック・Web)と就職支援をメインに活動中。3人の子供が自立し、仕事と趣味を謳歌している。
ライター所属:京都メディアライン