油揚げは1枚94kcal！ 高カロリーでもダイエット向きの食材といわれる理由は？

油揚げのカロリーと糖質、脂質量は？

100gあたりのカロリー・糖質・脂質量

生の油揚げ、100gあたりのカロリーと糖質、脂質量は以下。

糖質はほとんど含まれていませんが、脂質が多く、カロリーも高いことがわかります。

1枚（25g）あたりのカロリー・糖質・脂質量

次に、油揚げ1枚あたりのカロリー・糖質・脂質量を見ていきます。メーカーや販売されている形によって1枚の重さは異なりますが、ここではスーパーでよく見かける長方形の油揚げ（25g）を例にご紹介します。

薄くて軽いたった1枚の油揚げでも、カロリーや脂質は決して低くありませんね。

油抜きでカロリーや脂質はどれくらい下がる？

油抜きをすれば100kcal以上抑えることができる

調理で油揚げを使用する場合、「油抜き」という工程を踏みます。

この油抜きは必ずしも必要ではありませんが、油抜きをすることでカロリーを抑えたり、より味を染み込ませたりと、メリットが増します。

ダイエット中でカロリーが気になる方はもちろん、おいしく食べたい方にも油抜きはぜひ行ってほしい工程なのです。

では、この油抜きによってどれだけカロリーを抑えられるのでしょうか。油抜きの仕方でも変わりますが、答えは100gで100kcal以上です。

脂質も10g以上落とせていますね。脂質は1gあたり9kcalなので、10g以上の脂質カットはダイエッターにとってかなり大きいはず。

油揚げ1枚（25g）でも比較してみましょう。

たった1枚でも30kcal近く、脂質は3.3gも落とせていますね。

カロリーや脂質を落とす油抜きの方法

油抜きは主に、3つの方法があります。

1. お湯をかける
2. お湯で煮る
3. レンジで温める

お湯をかけて油を抜く方法は、沸騰したお湯を油揚げにかけるだけの手軽な工程です。お湯で煮る方法は、お湯を沸かし沸騰させ、そこに油揚げを入れて2分ほど煮るというやり方。煮た後は水気を切ります。

レンジで温める場合は、油揚げをキッチンペーパーで包み、600Wで2分ほどチンするだけです。

油が多く抜ける順は以下。

レンジで温める＜お湯をかける＜お湯で煮る

できるだけカロリーや脂質を抑えたい方は、煮て油を落とす方法がおすすめですが、あえて油抜きをほどほどにし、油揚げのコクや風味を残したほうがおいしくいただける料理もあります。目的に合わせて油抜きの方法をセレクトしてみてください。

油揚げの調理別カロリーと脂質量

“茹で”油揚げと“焼き”油揚げのカロリー・脂質量

先述した油揚げのカロリーや脂質量は、“生”の数値。ここでは“茹でた”場合と“焼いた”場合の調理別で、カロリーと脂質を比較してみます（共に油抜き後100gで計算）。

茹でることでさらに油が抜けカロリーダウンしますが、汁物に加えスープごといただく調理ならカロリーは生の場合と変わりません。焼きがカロリーアップしているのは、水分の関係です。焼きの工程で水分が抜けた分、1枚あたりの重量が減っています。

その他大豆製品とのカロリー・脂質比較

豆腐・厚揚げと比較

そもそも油揚げとは、豆腐を薄く切って油で揚げた食品のことをいいます。厚揚げとは、豆腐を厚めに切って油で揚げた食品です。どちらも豆腐が原料ですが、油で揚げているという工程やお豆腐の厚さが、カロリー・脂質量に影響しています。

ここでは、絹ごし豆腐・木綿豆腐・厚揚げ・油揚げ、それぞれ100gあたりで比較していきます。

油揚げが圧倒的に高カロリー・高脂質であることがわかります。油抜きをした場合の数値（カロリー：266kcal、脂質：23.4g）で比べても、カロリーと脂質量はトップクラスです。

油揚げはダイエットに不向き？

油揚げにはダイエットに嬉しい栄養素が含まれている

カロリーや脂質だけ見ると、ダイエット向きとはいい難い油揚げ。しかし、実は油揚げにはダイエットの味方となる栄養素が豊富に含まれています。

筋肉のもととなるタンパク質や骨の形成に関わるカルシウム、脂肪の蓄積を抑制するサポニンや、アンチエイジングが期待できるイソフラボンなど、美容を意識する女性に嬉しい栄養素ばかり。

中でもタンパク質は、油抜きした生油げ1枚（25g）に、5g近く含まれています。食事の中でタンパク質不足を補うために、油揚げは手軽に取り入れられる食材のひとつではないでしょうか。

油揚げは糖質制限ダイエットにぴったり

カロリー・脂質は低くないものの、油揚げは低糖質食品なので糖質制限ダイエットにぴったり。

油抜きによってある程度カロリーを抑えることができますし、料理としても小麦粉生地・お肉の代用として使えるポテンシャルの高さがあります。

当然、食べ過ぎてはカロリー・脂質過多になり体重が増えてしまう可能性はありますが、お料理に使用して通常通り食べる分にはまったく問題ありません。

むしろ先述した通り、ダイエットに嬉しい栄養素を多く含む油揚げは、上手に使うことでダイエット効果をより高めてくれる食品となり得ます。

カロリーや脂質だけに目を向けず、身体が喜ぶ栄養素にも注目し、ぜひ油揚げをおいしく健康的に取り入れてみましょう。

油揚げは栄養豊富！ 上手に活用して

油揚げのカロリーや脂質量、栄養価についてお話ししてきました。“油”というだけあって、やはりカロリーや脂質は高めでしたが、食べる量や栄養価を考えると決してダイエットの敵ではないことがわかっていただけたと思います。調理に使用する際は油抜きのひと手間を忘れずに、そして食べ過ぎに注意しながら、ぜひ健康的に活用してみてくださいね。

りの

栄養士・運動実践指導者・ダイビングインストラクターとしてフォットネス業界に10年勤務。趣味は筋トレと海外旅行（渡航国数50カ国以上）。現在はWebライターとして世界中でノマドライフを満喫中。著書『拝啓、世界であわてふためく女子たちへ』。