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運動初心者さんにも◎ ストレッチチューブは使い方いろいろ!
伸縮性に優れたゴム状のエクササイズグッズ、ストレッチチューブ。ゴムチューブやトレーニングチューブ、エクササイズバンド、フィットネスバンドなどとも呼ばれるこのストレッチチューブは、ストレッチ(柔軟)はもちろん、トレーニングのときなどにも、上半身・下半身問わず体のさまざまなパーツに使うことができるのが特徴です。
●ストレッチをするときに使用
自力では届かなかったり、いまいち伸びを実感できていなかったりするようなパーツにストレッチチューブをかけて使用すれば、可動域の狭さをカバーしたり、ストレッチのサポートをして伸びを深めたりする助けになってくれます。また、そのとき、ストレッチチューブを持つ位置やチューブの長さを変えれば、簡単に負荷を調整できて、比較的安全に無理なく体の柔軟性を高める効果に期待できるでしょう。
●トレーニングをするときに使用
トレーニングをするときにストレッチチューブを用いることで、いつもの運動に負荷を加えることができます。それだけでなく、鍛えたいパーツにピンポイントで効かせることができたりと、トレーニングの質を高める役にも立ってくれるでしょう。機械を使うトレーニングと比べると、体にかかる負荷が小さいことからも、ストレッチチューブは筋力の強くない方、運動が苦手な方にとっても扱いやすいエクササイズグッズです。
このように、ストレッチチューブは、さまざまな運動に使えるだけでなく、持ち運びをするときや収納するときなどにも場所を取らないため、効果的でかつ便利なエクササイズグッズであると言うことができるでしょう。
では、具体的にはどのような使い方ができるのでしょうか。
ストレッチチューブの使い方・ストレッチ編
●肩~背中のストレッチ
長時間のデスクワークや同じ姿勢が続いたあと。ガチガチに凝り固まってツラい肩こりや、背中をほぐすストレッチ方法は、以下のとおりです。
STEP 1:両腕を頭上に伸ばす。ストレッチチューブの両端を、それぞれの手首にかける
▲腕は、肩幅程度に開き、ストレッチチューブにたるみがないようにします。ひじは、真っすぐに伸ばしておきましょう。
STEP 2:腕が90度になるように、ひじを曲げてストレッチチューブを引き伸ばす
▲二の腕が床に対して水平になるくらいまで、ひじを下げましょう。ひじが体の前にいかないように、腕は真横に開いた姿勢を保ちます。息を吸って腕を伸ばし、吐いて引き下げる動きを、肩甲骨のまわりを意識しながら10~20回ほど繰り返します。
●足の背面のストレッチ
体の背面には、疲労が蓄積しやすいです。先にお伝えした肩~背中もそうですが、足も然り。むくみやだるさを感じるときは、ストレッチチューブを使って、伸びをサポートしながら筋肉をほぐし、血流を促してあげましょう。
※太ももの裏側やお尻もストレッチされるため、前屈を深めたい方にもおすすめです。
STEP 1:足を伸ばして座る。左ひざを立てたら、足の裏にストレッチチューブをかける
▲腰が反りすぎないように、骨盤を軽く後傾させた姿勢で座ります。
STEP 2:息を吐きながら、左足を床から持ち上げてひざを伸ばす
▲足を持ち上げる高さは、無理のないところからでOK。左足は、なるべくひざを伸ばした状態で、かかとを前に突き出すようにすると、足の背面が程よくストレッチされます。呼吸を5回繰り返したら、反対側も同様におこないましょう。
座った姿勢でおこなってもいいですし、仰向けでおこなっても◎。
ストレッチチューブの使い方・トレーニング編
●二の腕のトレーニング
二の腕のタプタプ(上腕三頭筋の上についた脂肪)には、ひじを伸ばして負荷をかける動きが効果的。ストレッチチューブを使うなら、次のトレーニングがおすすめです。
STEP 1:両腕を頭上に伸ばす。ストレッチチューブの両端を、それぞれの手で持つ
▲両腕が体の前に倒れないように、耳よりもうしろのラインでキープします。
STEP 2:左ひじを曲げ、ストレッチチューブを斜め下に引っ張る
▲左ひじを肩の高さまで下げるのを目標に、ストレッチチューブを引っ張ります。このときも、腕が体の前に倒れないように姿勢を保ちましょう。息を吸って左腕を伸ばし、吐いて引き下げる動きをゆっくりと10~20回繰り返したら、反対側も同様におこないます。
●お腹のトレーニング
体を舟のように折り曲げてバランスを取るヨガの「舟のポーズ」は、腹筋を中心とした全身の引き締めに効果的。それゆえに難易度が高いのですが、ストレッチチューブでサポートをすれば、ポーズがグッと取りやすくなります。
STEP 1:ひざを立てて座る。両足の裏にストレッチチューブをかける
▲尾骨から頭頂部までが一直線になるように、背筋を伸ばして座ります。
STEP 2:上体をゆっくりとうしろに倒していき、足を床から持ち上げる
▲すねが床に対して水平になる位置まで、足を持ち上げます。ここでも、腰が丸まらないようにしましょう。
STEP 3:息を吐きながら、両足を斜め上に伸ばしてバランスを取る
▲足の高さやひざの伸ばし具合は、無理のないところからスタート。体が、アルファベットの“V”の字になるように姿勢を保ちます。ヘソを引き上げて、腰を伸ばし、床につけるお尻の面積が最小になるようにしましょう。呼吸を5回繰り返します。
●お尻のトレーニング
最後は、お尻のトレーニング。横向きで足を開閉するトレーニングは、お尻をまるく形作る大臀筋(足を開くとき→上部、閉じるとき→下部)や中臀筋・小臀筋に効かせることができます。
このトレーニングは、ストレッチチューブを使わなくてもできるのですが、ふくらはぎのあたりにかけて使用すると、負荷を大きくすることが可能。ぜひ、試してみてください。
STEP 1:右の体側を下にして、横向きになる。ふくらはぎのあたりに、ストレッチチューブをかける
▲右ひじを床について、上体を軽く起こします。両足は、重ねておきましょう。
STEP 2:息を吐きながら、左足を持ち上げる~息を吸いながら、左足を下ろす
▲足を開く幅は、無理のないところからスタート。左足が前やうしろに倒れないように、真上に持ち上げます。息を吸って足を閉じ、吐いて開く動きを10~20回繰り返したら、体の向きを変えて、反対側も同様におこないましょう。
ストレッチチューブは、運動の種類によって強度を使い分ける!
近頃は、オンラインショップや100円ショップ(100均)などでも購入することができるストレッチチューブ。
ストレッチチューブには、“強度”の違いがあるため、ストレッチやトレーニングなど、どのような運動をするかによって使い分けるとより効果的に体に効かせることができるでしょう。
☑ 強度・低 → 運動初心者の方、筋力・柔軟性があまりない方
☑ 強度・中 → ストレッチや、少し体を鍛えたいときの軽めのトレーニングをするとき
☑ 強度・高 → 本格的なトレーニングをするとき
強度の感じ方は、実際に使ってみないとわからないところもあります。異なる強度のストレッチチューブがセットになったものを購入して、体の状態に合わせて使い分けるのもいいかもしれません。
ヨガインストラクター 高木沙織
「美」と「健康」を手に入れるためのインナーケア・アウターケアとして、食と運動の両方からのアプローチを得意とする。食では、発酵食品ソムリエやスーパーフードエキスパート、雑穀マイスターなどの資格を有し、運動では、骨盤ヨガ、産前産後ヨガ、筋膜リリースヨガ、Core Power Yoga CPY®といった資格のもと執筆活動やさまざまなイベントクラスを担当。