敬老の日とは? 意味やいつなのかも知ろう
みなさんもご存知の通り、「敬老の日」は大好きなおじいちゃん、おばあちゃんに、日頃の感謝の気持ちを伝える大切な日です。「母の日」や「父の日」のように、幼い頃から馴染みのある祝日の一つですよね。しかしながら、その意味や由来について、詳しく知っていますか?
この記事では「敬老の日」が日本で親しまれるようになった経緯をはじめ、おすすめのプレゼントや喜ばれるメッセージをご紹介します。素敵な「敬老の日」を過ごすための事前準備に活用いただけたら幸いです。
◆敬老の日の意味と由来
「敬老の日」とは、「多年にわたり社会につくしてきた老人を敬愛し、長寿を祝う」ことを趣旨とした国民の祝日。アメリカで発祥した「母の日」や「父の日」とは違い、「敬老の日」は日本で生まれた祝日です。
戦後すぐの昭和22年、兵庫県多可郡野間谷村(現在の多可町)で「お年寄りを大切にし、お年寄りの知恵を生かした村作りをしよう」という趣旨のもと、「敬老会」が開催されました。これが、現在まで続く「敬老の日」の始まりとされています。
当時の野間谷村の村長は「敬老会」を全国に広めるべく、兵庫県の各市町村に呼びかけ、敬老会活動の輪を広げていきました。そして、昭和25年には兵庫県が9月15日を「としよりの日」と制定。これが次第に全国へと広まり、各地でたくさんの人に親しまれるようになったそうです。
その後、「としよりの日」ではなく、もっと良い呼び方にしようということで、昭和39年に「老人の日」と改称。そして、昭和41年に国民の祝日に関する法律が改正され、正式に「敬老の日」が国民の祝日となったのです。
◆2023年の敬老の日は9月18日(月・祝)
2023年の「敬老の日」は9月18日(月・祝)。2002年まで「敬老の日」は、毎年決まって9月15日でした。しかし、ハッピーマンデー制度が適用され、2003年からは9月の第3月曜日に変更となりました。当時は「敬老の日」のハッピーマンデー制度の適用にあたり、「歴史ある『敬老の日』の日にちを変えてほしくない」や「今まで慣れ親しんでいた日付が変わってしまうとは…」などの反対の声も多数あったようです。
そこで「敬老の日」とは別に9月15日を「老人の日」とすることが、新たに老人福祉法で定められました。国民の祝日ではありませんが、9月15日の「老人の日」が、これまで通り残されることとなったのです。「老人の日」は、「老人が自らの生活の向上に努める意欲を促す」ことを趣旨としています。
「敬老の日」とは異なる意味を持つ日ではありますが、「お年寄りを敬い、元気に長生きしてもらい、誰もが幸せに暮らせる社会を目指そう」という考え方は共通していますね。また、9月15日から21日までの一週間は「老人週間」と呼ばれ、「広く老人の福祉についての関心と理解を深めるとともに、老人に対し自らの生活向上に努める意欲を促す」という趣旨のもと定められています。
◆敬老の日は何歳の人を祝うのか?
みなさんが思う「お年寄り」とは何歳からでしょうか。老人福祉法では老人は65歳以上とされており、WHO(世界保健機関)でも65歳以上を高齢者と定めています。しかし、年齢に対する考え方や感じ方は人それぞれですから、年齢だけで「お年寄り」と判断はできませんよね。
「敬老の日」を祝うキッカケとして「孫が生まれて『おじいちゃん』または『おばあちゃん』になったから」と言えば、相手に年齢の老いを感じさせずにお祝いをすることができます。また、他にも「定年退職をしたから」や「70歳や80歳といった節目の年齢になったから」など、様々なものがあります。
65歳以上だからといって「敬老の日」をお祝いするのではなく、おじいちゃん、おばあちゃんに日頃の感謝を伝えるという気持ちでお祝いすると良いですね。おじいちゃん、おばあちゃんも、可愛い孫からのお祝いの言葉なら、素直に喜んでくれることでしょう。
敬老の日に何するの? 手作り品・食べ物・旅行のプレゼントも
「大好きなおじいちゃん、おばあちゃんを絶対に喜ばせたい」、そんな思いから毎年プレゼント選びに頭を悩ませる方も多いはず。そんな方のために、おすすめのプレゼントをいくつかご紹介します。ぜひ、今年の「敬老の日」のプレゼントの参考にしてみてくださいね。
手作り品
他にはない特別感のあるプレゼントを求めるなら、間違いなく手作り品。色々なプレゼントがありますが、やっぱり手作りのものは喜ばれますよ。手作りのメッセージカードや、長寿と健康の手作りのお守りなども良いですね。また、おじいちゃん、おばあちゃんの名前や「いつもありがとう」というメッセージを込めたオリジナルの湯呑み茶碗や、眼鏡ケース、キーホルダーなど、オリジナルの名入れギフトも人気です。
和菓子や洋菓子などのスイーツ
人気店のスイーツや定番の和菓子などは、世代関係なく喜ばれるプレゼントの一つですよね。手書きのメッセージなどをプラスして、日頃の感謝の気持ちを伝えましょう。甘いものが苦手なおじいちゃん、おばあちゃんには、食事券やお酒、旬の食材などをプレゼントしても良いでしょう。近所におじいちゃん、おばあちゃんが住んでいる場合は、手料理をふるまって一緒に時間を過ごすのも良いですね。
旅行
今年の「敬老の日」は大好きなおじいちゃん、おばあちゃんと日帰りや一泊二日の小旅行に出掛けてみては? 忙しい日常の生活を少し忘れて、おじいちゃん、おばあちゃんと一緒に思い出を作りましょう。孫と過ごす時間は、どんなプレゼントよりも嬉しい思い出貯金になるはず。
花束
花束は定番ではありますが、洋服や装飾品などのプレゼントとは違い、相手の好みを心配する必要はありません。そのため、毎年無難に花を選ぶ方も多いよう。とはいえ、ただ買った花束を渡すだけでは、なんとなく味気ないですよね。手書きのメッセージや似顔絵などを添えて、あなたの気持ちが伝わるものをプラスしましょう。あなたの思いやりが伝わり、より一層喜んでくれることでしょうし、それをきっかけに思い出話にも花が咲きそうです。
敬老の日のメッセージは? カードにもおすすめの文言も
敬老の日にメッセージや手紙を送る際に、「おめでとう」なのか、それとも「ありがとう」なのか、どんな言葉を選べば良いか、悩む人も多いかもしれません。
そもそも、「敬老の日」は、お年寄りなどの年長者の方を敬い、感謝するとともに、長寿を祝うことが趣旨。よって、「おめでとう」も「ありがとう」も、敬老の日のメッセージカードにはピッタリです。では、メッセージの例文をいくつかご紹介します。
「いつもありがとう。これからも、体に気をつけて元気でいてね。約束だよ」
シンプルではありますが、日頃の感謝と健康を気遣う言葉は必ず喜ばれます。花束やプレゼントに添えて贈っても良いですね。また、メッセージは手書きで送ることをおすすめします。その一手間が、あなたの思いを伝えてくれますよ。
「敬老の日おめでとう。私たちが元気に心温かく過ごしてこられたのは、おじいちゃん、おばあちゃんのおかげです。これからも、ずっと長生きしてね」
孫からの心温まるメッセージは、おじいちゃん、おばあちゃんにとっては最高のプレゼント。あなたのために、これからもずっと元気でいたい! と思ってくれるでしょう。改めて「おめでとう」や「ありがとう」を伝えるのは照れくさいものですが、「敬老の日」には思い切って気持ちを届けてみませんか?
「大好きな、おじいちゃん、おばあちゃん。いつも本当にありがとう。早く会いたいな。近いうちに会いにいくから待っていてね。いつまでも健康でいてください」
社会人になると日々の生活に追われ、おじいちゃん、おばあちゃんに会いたくても会えない… という人もいますよね。そんなとき、おじいちゃん、おばあちゃんには「会いたい」という気持ちを伝えましょう。離れていても、自分たちのことを思ってくれていると分かれば、きっと喜んでくれますよ。
最後に
いかがでしたか、「敬老の日」の意味や由来について伝わったでしょうか。また、おすすめのプレゼントや喜ばれるメッセージをご紹介しました。忙しい日々を過ごしていると、大切なものを見失ってしまいがち。私たちが健康に頑張れるのも両親をはじめ、祖父祖母の支えがあってこそです。
改めて、いつも支えてくれている家族に感謝の気持ちを伝えましょう。孫からの「ありがとう」の言葉は、どんなプレゼントを貰うより嬉しいはずです。年長者を敬い、感謝する「敬老の日」。これからも、ずっと大切にしていかなければならない祝日の一つですね。
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