「もうじき天気が悪くなると思う」と、まるで天気予報士のように予知する友人。これが不思議とあたったりします。最近では「お天気病」「低気圧女子」なる言葉も聞かれますね。気圧と体調の関係は確かにあるようです。
気圧に関係する不調とは?
天気が悪い日は、空の暗さと共に様々な不調があらわれがちです。頭痛やめまいなど、からだの不調だけではなく、イライラしてしまったり、何となく気分が落ち込んだりと、心への影響を感じる方も、多いのではないでしょうか。
気圧とホルモンバランスの乱れの関係性
ホルモンは、気圧の変化やストレスによって乱れることがあります。それは、ホルモンバランスに影響を与える物質が分泌されるためです。バランスを崩すと体や心の不調に繋がります。確かに理由があって不調が起こっているわけですね。ホルモンのバランスが乱れると、イライラしたり、頭痛が起きやすくなったりします。
また、ホルモンバランスに関係した症状として、生理不順になることがあります。気圧が下がることによってプロラクチンというホルモンが過剰に分泌されるからです。ただ、もしその頭痛や立ち眩みがあまりにひどいときは、脳貧血の可能性もあります。一度病院、なかでも神経内科を受診してみても良いかもしれません。
気圧の変化による影響、実は多くない…!?
実のところ、気圧の変化によるホルモンバランスの乱れや体調への影響は、医学的に言えば、思っているよりは多くありません。しかし、雨の日に体調がすぐれなかったり、気分が悪くなることは、実感としてありますよね。どんなに気持ちを上げようと思っても天気が悪いから無理!と思ってしまったり…。医学的な観点からみても、こういった症状は男女関係なく起こるとのことです。ただ、女性の方が特に敏感、ということはあるかもしれません。
対処法はある?
できれば、気圧などの影響を未然に防ぎたいところですが、自然現象なのでなかなか難しいです。
不調が来そうなときは、仕事もプライベートもいつもより余裕を持つ、というのもひとつの手かもしれません。時間に余裕を持つだけでなく、「今日はいつもよりちょっと手を抜いてみようかな♪」と、頑張りすぎず、少し自分を甘やかしてあげることで、心にも余裕が生まれるかもしれません。
また、「今日は人に会うだけのパワーがない…」という日は無理をせず、マッサージなどで体のメンテナンスをしたり、読んでみたかった本をゆっくりと読んだりして、いつも頑張っているあなたの体と心を労わってあげましょう。そうしてリフレッシュすることで、また明日から頑張ろう!と、憂鬱な気持ちをやわらげることに繋がるでしょう。
どうしても憂鬱になりがちなお天気の日も、「今日は自分を甘やかしても良い日」と思うと、少し気分も晴れるかもしれませんね。
医師 杉山力一
杉山産婦人科院長。不妊治療の名医。日本における生み分け法の権威・杉山四郎医師の孫。東京医科大学産科婦人科医局では不妊治療・体外受精を専門に研究。その後、1999年より杉山産婦人科勤務。監修する女性向けアプリ「eggs LAB」では、独自ロジックにより、アプリでの問診で自身の情報を入力することで、これまでにない高い精度での生理日・排卵日予測を実現。不安定な生理周期にも対応した適切なアドバイスや、妊活に関する情報まで、個々の身体の状態にフィットした「あなただけの/あなたのための/今欲しい情報」を発信中。