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2024.09.12

百花繚乱とはいろいろの花が咲き乱れること|意味や会話のなかでの使い方を紹介

百花繚乱とは2つの意味がある四字熟語です。実際にどのような場面で使われる言葉なのか、例文を使ってわかりやすく紹介。また、類似する言葉・表現、それぞれの使い方についても、例文を通して解説します。

百花繚乱の意味とは?

百花繚乱(ひゃっかりょうらん)とは、次の2つの意味を持つ言葉です。それぞれの意味を例文を通して紹介します。

ひゃっか‐りょうらん
1 いろいろの花が咲き乱れること。
2 すぐれた業績や人物が一時期に数多く現れること。「—の歌壇」

出典:小学館 デジタル大辞泉

意味1.いろいろの花が咲き乱れること

百花の「百」とは文字通りの数字を意味するのではなく「さまざまな」や「あらゆる」といったニュアンスで、花々が数多くあることを示しています。また、「繚乱」とは「入り乱れる」や「咲き誇る」といった意味です。つまり、百花繚乱とは、多くの花が咲き乱れていることを意味します。

・春の植物園は、まさに百花繚乱だ
・河原に下りると百花繚乱の美しい光景が広がっていた

意味2.優れた業績・人物が一時期に多く現れること

字義通りには「百花繚乱」は花が咲いている様子を指す言葉です。しかし、人を花にたとえて、優れた能力や業績を持つ人が一時期に多く現れることを指すこともあります。

・その土地には、わずか数年の間に歴史に名を残す人が多く誕生した。まさに百花繚乱だ
・歴史を振り返ってみても、その時代は百花繚乱といえるだろう

美しい人を花にたとえて、百花繚乱と表現することもあります。

・オーディションに合格したのは見目麗しい人ばかりで、百花繚乱の眺めだった
・彼の周りには、百花繚乱の美人が自然と集まるようだ

業績を花にたとえて使うこともあります。優れた業績が一時期に多く現れるときに、「百花繚乱だ」と表現することもあるようです。

・ルネサンスは、人類の叡智が一度に大きく開花した百花繚乱の時代といえる
・創業期に百花繚乱というべき華々しい発明があったことが、我が社の母体を頑強なものにした

百花繚乱と類似する言葉

百花繚乱は、美しい花や人、優れた人物や業績などが多数集まっている様子を表す煌びやかな言葉です。類似する意味で使われる言葉としては、次のものが挙げられます。

・粒揃い
・選りすぐり
・お歴々
・十傑
・千紫万紅
・百家争鳴

それぞれの言葉の意味や使い方を、例文を通して紹介します。

色とりどりの花の写真
(c)AdobeStock

粒揃い

「粒揃い(つぶぞろい)」とは、粒の大きさや質が、良質でよくそろっていることです。たとえば、次のように使われます。

・天然真珠のネックレスで、これだけ粒揃いのものは今までに見たことがない
・大きさによって3つの種類に分けられた粒揃いのミカンが箱に詰められ、出荷された

また、実際の「粒」ではなく、人の能力や質がそろっていることや、見劣りするものがいないことを指して「粒揃い」と表現することもあります。

・今年の学生は粒揃いだ。驚くほどの才能の持ち主はいないようだが、全員が一定レベル以上であるのは間違いない
・粒揃いの選手たちだから、インターハイでもよい成績を期待できるだろう

百花繚乱も優れた人物を指して使うことがありますが、能力などの質に差があるかどうかは問いません。

選りすぐり

「選りすぐり(えりすぐり、よりすぐり)」とは、よいもののなかから、さらに選び抜かれたものを意味する言葉です。百花繚乱は優れた人物や業績が多くある様子を指しますが、選りすぐりは多くの優れたもの・人のなかから選ばれた少数のもの・人を指します。

・調度品からテーブルに置かれたお菓子まで、すべて選りすぐりの逸品であることは明らかだ
・今回ご紹介するのは選りすぐりのお着物です。お嬢さまによく似合われるでしょう

お歴々

「お歴々(おれきれき)」とは、身分や家柄の高い人たちや、名士たちのことです。大勢の人が集まっている様子は百花繚乱と類似していますが、能力や業績が優れているのではなく、身分や家柄が優れている点が異なります。

・来賓のお歴々はもうお席につかれているようだ。早くお茶を出してください
・雨が降るなか、お歴々の挨拶が続いている

十傑

「十傑(じっけつ、じゅっけつ)」とは、ある分野で優れている10人の人物のことです。百花繚乱の「百」は文字通りの100を指しませんが、十傑の「十」は文字通りの10を指します。

・あの広告会社には優秀な人が多いが、そのなかでも彼は十傑に数えられる人材で、極めて優秀だ
・100人を超える全国の逸材が集まっている我が校の野球部には、「打撃十傑」と呼ばれるスーパースターのなかのスーパースターがいる

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(c) Adobe Stock

千紫万紅

「千紫万紅(せんしばんこう)」とは、色とりどりの花が咲き乱れている様子です。「千紅万紫(せんこうばんし)」と表現することもあり、百花繚乱と同じ意味で使われます。

・ここは千紫万紅の南海の楽園だ
・千紫万紅の美しい様子が描かれた絵を玄関に飾った

千紫万紅は、さまざまな色を指して使うこともあります。

・キルトづくりを趣味とする友人の家には、千紫万紅の美しい布がところ狭しと置かれていた
・千紫万紅のアイシャドウが入ったパレットが販売されている。メイクには興味がないわたしだが、あまりの美しさに思わず手に取った

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百家争鳴

「百家争鳴(ひゃっかそうめい)」とは、数多くの学者や知識人が、それぞれの思想や見解に基づき意見を戦わせ、大いに議論を繰り広げることです。百花繚乱の「百」と同じく、多くが集まっている様子を示します。

・昨日の討論会は、まさに百家争鳴だったね。大変勉強になったよ
・いつになく活発に意見が飛び交い、百家争鳴の感があった

百花繚乱の言葉を使いこなそう

百花繚乱は、花々が咲き乱れる様子です。美しいイメージのある言葉のため、ポジティブな印象を与える言葉といえます。

美しく着飾った人が集まっているときや、優れた能力を持つ人が揃っているときなどに適した言葉です。意味を正しく理解して、使いこなしましょう。

メイン・アイキャッチ画像:(c)Adobe Stock

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