目次Contents
この記事のサマリー
・ブレインストーミングは、自由な雰囲気で発想を広げる集団思考法です。
・出た意見をすぐ否定せず、まず多くの案を集めることが基本です。評価は後で行います。
・結論を急がず案を広げる点が、ディスカッションとの大きな違いです。
会議で意見を求められても、なかなか発想が広がらないことはありませんか? ブレインストーミングは、ただ思いつきを並べるだけの時間ではありません。進め方やルールを少し誤ると、せっかくの案が埋もれてしまうこともあります。
意味や目的を知ると、発言しやすい場の作り方や、アイデアの育て方が少しずつ見えてくるはずです。今日からの話し合いにも、新しい見方が生まれるかもしれませんよ。
「ブレインストーミング」って?
「ブレインストーミング」は、複数人で自由にアイデアを出し合う集団思考法です。特徴は、出された意見をすぐに批判・評価せず、まず発想の幅を広げることにあります。
まずは、言葉の意味や表記、基本的な考え方を確認していきましょう。

意味
「ブレインストーミング」は、アイデアを生み出すための集団思考法の一つです。ビジネスシーンでは、新規事業の立ち上げや、職場の課題解決に向けた案を考える場面などで用いられます。
複数人で行うことが基本ですが、参加人数は目的やテーマに応じて調整します。
辞書では次のように説明されていますよ。
ブレインストーミング【brainstorming】
引用:『デジタル大辞泉』(小学館)
米国で開発された集団的思考の技術。自由な雰囲気で、他を批判せずにアイデアを出し合い、最終的に一定の課題によりよい解決を得ようとする方法。ブレスト。
ブレインストーミングは、英語の “brainstorming”に由来する言葉です。日本語では「ブレーンストーミング」と表記されることもあり、会話では「ブレスト」と略される場合もありますよ。
考案者はアメリカの心理学者
ブレインストーミングは、アメリカの心理学者オズボーンによって考案された集団思考法の一つです。創造的・独創的な発想を引き出すことを目的に、意思決定や問題解決のための討議方法として位置づけられています。
参考:『有斐閣 現代心理学辞典』(有斐閣)
「ブレインストーミング」の目的は?
ブレインストーミングの目的は、自由な雰囲気の中で多くのアイデアを出し、課題解決の手がかりを見つけることです。大切なのは、最初から良し悪しを判断せず、まず発想を広げることにあります。
参加者の立場や経験が異なるほど、ものの見方にも違いが生まれます。出されたアイデアを整理したり、組み合わせたりすることで、一人では思いつきにくい案につながることがあります。

「ディスカッション」とは違うの?
「意見を出し合う」という点では、ブレインストーミングとディスカッションは似ている部分があります。ただし、重視する場面が異なります。
ディスカッションでは、「討論」と同じ意味で使われ、互いの意見や論を戦わせることを指します。一方、ブレインストーミングでは、最初から結論を急がず、まず多くのアイデアを出すことを優先します。
出されたアイデアは、あとから整理・検討することで、課題解決につなげていきます。つまり、ブレインストーミングは「結論を出さない方法」ではなく、発想を広げる段階を重視する方法だといえるでしょう。
参考:『使い方の分かる 類語例解辞典』(小学館)
「ブレインストーミング」のメリット
ここからは、「ブレインストーミング」によって期待できる点を見ていきましょう。
参加者同士の交流が進む
ブレインストーミングでは、出されたアイデアをすぐに批判・評価しないことが重視されます。そのため、参加者は「間違っているかもしれない」と身構えすぎずに、自分の考えを出しやすくなりますよ。
参加者同士の交流が生まれることもありますが、主な目的は交流そのものではありません。自由に発言できる環境を整え、多くのアイデアを集めることが基本です。
1人では思いつかないようなアイデアが生まれる
ブレインストーミングでは、参加者同士が自由にアイデアを出し合います。異なる立場や経験を持つ人の意見が集まることで、1人では思いつきにくい発想につながることがあります。
また、他者のアイデアを聞くことで、別の案を思いついたり、複数のアイデアを組み合わせたりしやすくなります。批判を急がず、発想を広げる時間を確保することが大切です。
参加者のスキルアップにもなる
ブレインストーミングでは、他者のアイデアを聞きながら、自分の発想を広げることができます。出された案をその場で否定せず、別の視点を加えたり、複数の案を組み合わせたりすることで、新しい方向性が見えやすくなります。
参加者の役割として、進行役や書記を置く場合もあります。ただし、それはブレインストーミングを進めやすくするための役割です。
ブレインストーミングの注意点
ここからは、ブレインストーミングを行う前に押さえておきたい注意点を紹介していきましょう。自由に発言する場であっても、進め方を誤ると、アイデアが出にくくなったり、話がまとまりにくくなったりします。
批判はしない! どんなアイデアも受け入れる
ブレインストーミングでは、他の人のアイデアをその場で批判したり、否定したりしないことが大切です。実現が難しそうに見える案でも、まずは一つのアイデアとして受け止めます。
発言の途中で遮ったり、すぐに良し悪しを判断したりすると、参加者が自由に話しにくくなります。アイデアを出す時間と、整理・検討する時間は分けて考えましょう。
出されたアイデアを評価する場合は、アイデア出しの時間が終わってから行います。発言の途中で良し悪しを判断すると、参加者が自由に発言しにくくなるため、発想を広げる時間と、案を整理・検討する時間は分けて考えましょう。
出されたアイデアを放置しない
ブレインストーミングでは、出されたアイデアをそのまま放置しないことも大切です。小さな案や未完成に見える案でも、あとから別のアイデアと組み合わせることで、新しい方向性につながることがあります。
最初の段階では、完成度の高さよりも、できるだけ多くのアイデアを出すことを重視します。その後、目的に合わせて分類し、検討する候補として整理しましょう。
すぐに結論を出さない
ブレインストーミングでは、すぐに結論を出すよりも、まず自由にアイデアを出すことが肝です。現実にはすぐ実行できない案でも、別のアイデアと組み合わせることで、課題解決の手がかりになる場合があります。
ただし、最終的には出されたアイデアを整理し、目的に合うものを検討する必要があります。発想を広げる時間と、結論に近づける時間を分けることが大切です。

ブレインストーミングのやり方
ここからは、ブレインストーミングの基本的な進め方を見ていきましょう。大切なのはテーマを明確にし、批判を控えるルールを共有した上で、出されたアイデアを整理することです。
テーマを決める
まずは、ブレインストーミングの実施目的とテーマを決めます。話が広がりすぎないように、何についてアイデアを出すのかを明確にしておきましょう。方向性が定まったら、テーマに関係する参加者を集めます。
ルールの共有
参加者に、ブレインストーミングのルールを共有します。他の人の意見を否定しないこと、発言の途中で評価しないこと、思いついた案を自由に出すことを確認しておきましょう。
役割を決める
必要に応じて、進行役と記録係を決めます。進行役は発言しやすい雰囲気を保ち、記録係はホワイトボードや共有メモに出されたアイデアを書き出します。
アイデア出しをスタート
役割が決まったら、ホワイトボードや共有メモなどにテーマと目的を書き出し、アイデア出しを始めます。制限時間を設けると、発言のペースを保ちやすくなります。時間はテーマや参加人数に合わせて調整しましょう。
アイデアをまとめる
最後に、出されたアイデアを整理します。似ている案をまとめたり、複数の案を組み合わせたりしながら、次に検討する候補を明確にしましょう。
必要に応じて、実現しやすさ、目的との合い方、優先順位などを確認します。アイデアを出す時間と、評価・検討する時間を分けることで、発想を広げやすくなります。
「ブレインストーミング」に関するFAQ
ここでは、「ブレインストーミング」に関するよくある疑問と回答をまとめました。参考にしてください。
Q1. 「ブレインストーミング」とは何ですか?
A. ブレインストーミングとは、複数人で自由にアイデアを出し合う集団思考法です。特徴は、出された意見をすぐに批判・評価しないこと。まず発想を広げ、多くの案を集めることで、課題解決の手がかりを探します。
Q2. 「ブレインストーミング」と「ディスカッション」の違いは何ですか?
A. ブレインストーミングは、まず多くのアイデアを出すことを重視します。一方、ディスカッションは「討論」と同じ意味で使われ、互いの意見や論を戦わせることを指します。
Q3. ブレインストーミングは一人でもできますか?
A. 一人でアイデアを書き出す方法はあります。ただし、本来のブレインストーミングは、複数人で自由に意見を出し合う集団思考法です。一人で行う場合は、思いついた案を書き出し、あとから分類・整理する補助的な方法として考えるといいでしょう。
最後に
ブレインストーミングは、誰かの案を評価するよりも、まず発想を受け止める時間を大切にする方法です。思いがけない一言が、別の案と結びついて、新しい方向へ育つこともあります。
目的とルールを共有しながら進めれば、会話の中に小さな発見が生まれます。無理に正解を急がず、アイデアを広げていけたらいいですね。
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