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2024.06.11

「人の口に戸は立てられぬ」は噂話のこと? 意味や使い方を紹介

「人の口に戸は立てられぬ」は、噂話や評判などを止めることができないことを表す慣用句です。戒めや注意喚起の際にたとえとして用いることができますので、意味や使い方を一緒に見ていきましょう。類義語も紹介します。

「人の口に戸は立てられぬ」は噂話のこと?

「人の口に戸は立てられぬ」という慣用句がありますが、何を意味するかご存じですか? 噂話に関連する意味を持ち、ビジネスシーンでもたとえとして使うことができます。意味や使い方を把握し、上手く活用したいですね。まずは、この慣用句の意味を一緒に見ていきましょう。

意味と読み方

「人の口に戸は立てられぬ」の「人の口」とは、人々の言うことや、噂話、評判などを指します。「戸を立てる」は、家屋の出入り口である扉を閉めることの意。「立てられぬ」は否定を表しますので、「扉を閉めることはできない」という意味になります。

「人の口に戸は立てられぬ」とは、人々の言うことに扉を閉めることはできない、つまり、「世間の人々が噂するのはどうにも止めようがないこと」を意味する慣用句です

他人が噂することを止めるわけにはいかないことや、評判や批判、噂されることを防ぐ方法はないことをたとえる際に用いられています。

(c) Adobe Stock

由来

「人の口に戸は立てられぬ」の由来ですが、正確なことはわかっていません。しかし、江戸期の俳諧『続連珠』(1676)に登場しますので、古くからある慣用句であるといえるでしょう。噂されることに悩んでいたのは、今も昔も同じなのかもしれませんね。

「人の口に戸は立てられぬ」の類義語

「人の口に戸は立てられぬ」の類義語を紹介します。「悪事千里を走る」「口から出れば世間」の意味を見ていきましょう。

「悪事千里を走る」

悪い行いはすぐに世間に知れ渡ることを意味する、「悪事千里を走る」。「あくじせんりをはしる」と読みます。悪い行いについての情報はとても速く、広く伝わるため、悪事を働いてはいけないということを表す際に用います。

「悪事千里を走る」は、「好事門を出でず」と対で使われることがほとんどです。「好事門を出でず」とは、「こうじもんをいでず」と読み、よい行いは、なかなか世間に伝わらないことを意味します。よいニュースはなかなか広まらないのに、悪いニュースはあっという間に知れ渡ることを表しています。

「口から出れば世間」

一度秘密を他人に話してしまえば、それは広く世間に発表したのと同じことになるという意味の「口から出れば世間」。「くちからでればせけん」と読みます。「人の口に戸は立てられぬ」と同じような意味を持つ慣用句です。

「人の口に戸は立てられぬ」を使ってみよう

ここからは、「人の口に戸は立てられぬ」の使い方を見ていきましょう。まずは、どのような場合に使う慣用句なのかを紹介します。

(c) Adobe Stock

戒めや注意喚起で使う

「人の口に戸は立てられぬ」を使うのは、意味からわかるように、噂話や評判などに関連する事柄です。中でも、戒めや注意喚起のたとえとして用いることが多いでしょう。たとえば、家庭の事情など、あまり他人に知られたくないことを安易に話さないよう促す場合に使うパターンです。

また、秘密や内緒話を打ち明けたところ、あっという間に広まった場合などに、もっと注意すべきだったという気持ちを表す際に用いることもあります。

次に例文を見ていきましょう。

《例1》絶対に知られたくないことだったのに、どこからか話が漏れてしまった。人の口に戸は立てられぬというけれど、なんとか止めることはできないだろうか?

人に知られてはいけない話だったのに、なぜか広まってしまい、それを止める方法がないだろうかと嘆くさまを表す例文です。一度広まってしまった話を止めるのは無理だとわかっていても、どうにか止めたいと思う気持ちが伝わってきますね。

《例2》引っ越しするかもしれない、と何気なく話しただけなのに、知らない間に広まるなんて、人の口に戸は立てられぬとはこのことね。安易に話すのは控えよう。

なんとなく話したことが、あっという間に知れ渡るのは、よくあることですよね。うっかり口をすべらせて、大変な思いをしたことがある人もいるでしょう。例文は、話したことを悔い、今後は安易に話さないようにしようと自戒するさまを表しています。

《例3》彼女のことを信頼して打ち明けたのに、まさかみんなに知られてしまうなんて…。人の口に戸は立てられぬというけれど、しっかり口止めすればよかった。

うっかり話したわけではなく、信頼できると思っていた人に打ち明けた話が広まってしまい、後悔するさまを表す一文です。その人には話すけれど、他の人には知られたくない場合は、そのことをしっかり念押しするほうがいいですね。

《例4》ランチの時に、同僚から相談したいことがあると言われた。その場で話したいようだったが、人の口に戸は立てられぬというし、場所を変えようと提案した。

相談事をする際、周りに知人や関係者がいないかどうかを確かめるほうがいいですね。どこで誰に聞かれているかわかりませんから、十分に注意を払うほうがいいでしょう。小耳にはさんだ話があっという間に知られてしまうのは、珍しいことではありません。例文が表すのはまさにそのこと。警戒し、「場所を変えよう」と提案するさまを表しています。

「人の口に戸は立てられぬ」を会話で使おう

「人の口に戸は立てられぬ」を会話で使うパターンを見ていきましょう。オフィスの外で、同僚Aと同僚Bが話しています。

同僚A「あなたがO先輩のことを好きらしいって聞いたわよ」
同僚B「そうなの?」
同僚A「間違いなら否定するほうがいいわよ。噂になり始めているし、誤解されるとややこしいでしょう?」
同僚B「…まぁ、人の口に戸は立てられぬと言うし、放っておけばいいわよ」
同僚A「え? なんか、まんざらでもなさそうだね。もしかして、本当にO先輩のことが好きなの?」

オフィス内での恋愛は、噂になりやすいですよね。同僚Bは、噂になっていることを気にしていない様子。噂ではなく、本当なのかもしれませんね。

(c) Adobe Stock

「人の口に戸は立てられぬ」を英語で表すと?

「人の口に戸は立てられぬ」を英語で表す場合は、次の表現を使うといいでしょう。

「Pepple will talk.」

意訳になりますが、「人の口に戸は立てられぬ」と同じ意味合いになります。

最後に

噂話や評判などを止めることはできないという意味の「人の口に戸は立てられぬ」を紹介しました。戒めや注意を促す際に用いることが多い慣用句ですので、意味や使い方を把握し、上手く活用したいですね。

TOP画像/(c)Adobe Stock

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