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2024.03.05

「正鵠を射る」とは? 意味や使い方、「正鵠を得る」との違いを紹介

「正鵠を射る」という言葉を知っていますか?「せいこくをいる」と読むこの言葉は、物事の急所を正確に突くという意味を持ちます。あまり見聞きしない言葉かもしれませんが、意味や使い方を一緒に見ていきましょう。

「正鵠を射る」とは?

「正鵠を射る」という言葉を見て、意味や読み方がわかる人はそれほど多くないでしょう。日常で頻繁に使う言葉ではありませんが、書籍などに登場することがあります。なじみのない言葉だからこそ、意味や使い方を調べてみるのもいいですね。

「正鵠を射る」は「正鵠を得る」と表現することもあります。「正鵠を得る」についても一緒に見ていきましょう。

意味と読み方

まずは辞書で調べた言葉の意味を紹介します。

▷正鵠(せいこく)を射(い)る
読み方:せいこくをいる

物事の急所を正確につく。

『デジタル大辞泉』(小学館)より引用

「正鵠」とは、弓道で用いる「的」の中心にある黒点のこと。その意味が転じて、物事の急所や要点を表すようになったとされています。「物事の急所」とは、物事におけるもっとも大事なところの意。「射る」は、弓につがえて矢を放つという意味を持ちます。

「正鵠」は、「せいこう」とも読むため、「せいこうをよむ」と表現することも。意味や使い方は「せいこくをいる」と同じです。どちらの表現も正しいと考えてください。

的と矢
(c) Adobe Stock

「正鵠を射る」の使い方

「正鵠を射る」の使い方を見ていきましょう。まずは、特徴から紹介します。

使い方の特徴

「正鵠を射る」は、「意見」「回答」「質問」「指摘」「アドバイス」などの言葉をつけて使います。「正鵠を射る◯◯」「正鵠を射た◯◯」のように用いることが多いでしょう。

たとえば、「正鵠を射る意見」と表現した場合、「物事の要点をおさえた意見」「物事のもっとも大事な部分を突いた意見」という意味になります。

例文で使い方を確認

言葉の使い方について、例文でチェックしていきましょう。

《例文1》新入社員の意見は正鵠を射たものであり、反論する人は一人もいなかった

新入社員の出した意見が、見事に物事の要点をおさえたものであったという例文です。「正鵠を射た意見」に対しては、反論の余地がないことが多いかもしれませんね。

《例文2》そのショップを気に入っているのは、正鵠を射たアドバイスをくれるスタッフがいるから。とても信頼しています

的確なアドバイスをくれるスタッフがいるショップなので、信頼が厚くお気に入りであるということを表す例文です。ショップスタッフの担う役割がいかに大きいかを感じますね。

《例文3》お客様が何度も同じ質問をされたのは、正鵠を射た回答ではなかったからだろう

例文は、お客様に何度も同じことを聞かれたのは、要点を外した回答だったからではないかと考えていることを表しています。相手が知りたいことの要点をおさえるのは、難しいことが多いもの。少ないやりとりで「正鵠を射た回答」をするのは、至難の業かもしれません。

弓を射る女性
(c) Adobe Stock

「正鵠を得る」との違いは?

「正鵠を射る」と似た表現に「正鵠を得る」があります。この言葉についても見ていきましょう。違いもチェックしてくださいね。

「正鵠を得る」の意味と読み方

「正鵠を得る」も辞書で調べてみました。

▷正鵠(せいこく)を得(え)る
読み方:せいこくをえる

「正鵠を射る」に同じ。

『デジタル大辞泉』(小学館)より引用

「正鵠を得る」と「正鵠を射る」は、同義語です。意味や使い方は同じと考えてください。もちろん、どちらの言葉を使ってもOK。誤用にはなりません。

もともとは「正鵠を得る」と言っていましたが、「正鵠」に「的」の意味があるため、「正鵠を射る」と表すようになったとする説があります。「正鵠を得る」を誤用とすることがありますが、この言葉も正しい表現であると考えてください。

「正鵠」と似ている言葉をチェック

ここからは「正鵠」と似ている言葉を見ていきましょう。物事の急所や要点を表す「正鵠」を、日常的に使っている人はそれほどいないでしょう。どのような言葉に言い換えることができるか紹介します。

「標的」

射撃や弓術などに使う的を意味するのが「標的」。この意味が転じて、攻撃目標などの対象を表す際にも用いられています。英語表現では「ターゲット」と言いますが、この言葉も根づいていますよね。「標的をしぼる」「標的に照準を合わせる」のように使います。

「黒星」

的の中央にある黒い丸のことを意味する「黒星」。この意味が転じて、狙ったところや急所、図星の意味でも使われています。読み方は「くろぼし」。

相撲で負けた際、「黒星がついた」と表現するのを聞いたことがあるかもしれません。これは、相撲の星取り表で負けを表す際に用いられるのが、「黒い丸」だから。これが転じて、負けることや失敗することを表すようになりました。

「狙い所」

「ねらいどころ」と読みます。「狙い所」は、目標とする点や、狙いとする点を表す言葉。「狙い所を定める」「狙い所のいい製品」のような使い方をする言葉です。

考える女性
(c) Adobe Stock

「矢所」

「矢所」とは、矢を射るときに狙いを定めるところを表します。読み方は「やどころ」。「矢壺(やつぼ)」と表現することもあります。弓道で使われる言葉で、「矢が飛んでいったところ」を指すと考えてください。

「正鵠を射る」に似た言葉

ここからは「正鵠を射る」と似た言葉を見ていきましょう。例文を紹介しますので、参考にしてくださいね。

「痛い所を突く」

弱点を指摘して、鋭く攻めたてることを表すのが、「痛い所を突く」です。「痛い所」とは弱点や不十分な部分のこと。なお、「痛い所をつつく」という表現は誤りとされていますので注意してください。

《例文》プレゼンで出た質問は、痛い所を突くことばかりで参ってしまった

「核心を突く」

「核心を突く」とは、物事のもっとも重要な部分について、ピンポイントに攻めることを意味する言葉です。読み方は「かくしんをつく」。根幹となる部分に言及する、内容の要となる部分を追求するという意味合いで用いられています。

《例文》彼女は核心を突く質問を繰り返したが、すべてはぐらかされてしまった

最後に

「正鵠を射る」という言葉の意味や使い方、似ている言葉などをまとめました。「正鵠を得る」と表現することもありますが、どちらの言葉を使ってもよいとされています。誤用にはなりませんので、注意してください。「正鵠を射る」という言葉を日常的に使うことはあまりないかもしれません。だからこそ、正しい意味や使い方を把握しておきたいですね。

TOP画像/(c)Adobe Stock

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