種類別で見る鮭のカロリー
鮭100gあたりのカロリー
ここでは食卓に出る定番の鮭、「白鮭」「紅鮭」「銀鮭」「キングサーモン」のカロリーを比較してみます。
カロリー | |
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白鮭 | 124kcal |
紅鮭 | 127kcal |
銀鮭 | 188kcal |
キングサーモン | 176kcal |
脂が多い銀鮭やキングサーモンがやはり比較的高カロリーです。
鮭1切れあたりのカロリー
小さめの切り身なら70g前後、大きめの切り身なら120g前後と差がありますが、ここでは一般的な1切れの重さと言われる80gを例に見ていきます。
カロリー | |
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白鮭 | 99kcal |
紅鮭 | 102kcal |
銀鮭 | 150kcal |
キングサーモン | 141kcal |
調理別で見る鮭のカロリー
塩焼きや水煮、燻製など、調理を変えるとカロリーはどう変化するのかチェックしてみます(すべて100gあたりで比較)。
白鮭
カロリー | |
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焼き | 160kcal |
水煮 | 142kcal |
新巻き(生) | 138kcal |
新巻き(焼き) | 177kcal |
紅鮭
カロリー | |
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焼き | 163kcal |
燻製 | 143kcal |
銀鮭
カロリー | |
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焼き | 236kcal |
キングサーモン
カロリー | |
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焼き | 238kcal |
焼くことで鮭の水分が抜け、その分100がたりのカロリーは高くなります。
鮭とその他魚類のカロリー比較
鮭は種類によって脂のつき方が異なるためカロリーに差が出ますが、他の魚と比べると低カロリーなのか高カロリーなのか気になりますよね。ここでは白鮭とその他魚類を100gあたりで比べてみます。
カロリー | |
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鮭 | 124kcal |
アジ | 122kcal |
イワシ | 156kcal |
カツオ(春獲り) | 108kcal |
カツオ(秋獲り) | 150kcal |
サバ | 211kcal |
タイ | 129kcal |
ブリ | 222kcal |
ホッケ | 103kcal |
マグロ | 139kcal |
私たち日本人の食卓に一般的に流通している魚の種類で比較しましたが、鮭同様、獲れる時期や場所、養殖か天然かで脂ののり方が異なり、カロリーにも違いが出ます。
鮭に含まれる注目の栄養素
タンパク質
鮭にはタンパク質が多く含まれています。例えば白鮭なら100gあたり22.3g、紅鮭なら22.5g、銀鮭なら19.6g、キングサーモンなら19.5gです。
これはタンパク質の王様と言っても過言ではない鶏むね肉の24.4g、ささみの24.6gに迫る数値。食品に含まれるアミノ酸のバランスを数値で評価した「アミノ酸スコア」も、鮭は100点です。
100に近いほど良質なタンパク質食品であると判断できるので、鮭はタンパク質の摂取に非常におすすめの食材なのです。
アスタキサンチン
アスタキサンチンとは強力な抗酸化作用を持ち、酸化ストレスから体を守ってくれる赤色の天然色素のこと。鮭にはこのアスタキサンチンが含まれており、紫外線によるシワやシミを予防したり、生活習慣病や老化の元凶である活性酸素を除去したり、筋疲労・眼精疲労・脳疲労を改善したりする効果が見込まれています。
健康はもちろん、アンチエイジングのために食事を気をつけたいという方にも最適な食材です。
ビタミンB群
鮭にはビタミンB群も豊富に含まれています。ビタミンB群にはビタミンB1やB2、ナイアシン、ビタミンB12、葉酸などさまざまありますが、鮭はこのビタミンB群すべてを含んでいます。
効果はそれぞれ異なりますが、ビタミンB群の補給はエネルギー代謝を高め、疲れやストレス、免疫力の低下を解消してくれる役割が。
ビタミンB群はどれかひとつを単体で摂取するよりも、まとめて摂ることでその効果を最大限発揮します。このビタミンB群のチームが存在している鮭を、健康や美容をキープする食材として活用しない手はありません。
DHA・EPA
DHAとはドコサヘキサエン酸、EPAとはエイコサペンタエン酸とも呼ばれ、どちらも必須脂肪酸の一種です。
脂肪と聞いて「悪」と決めつけてはいけません。これらは人間の体内でほとんど作ることができない、とても貴重なもの。血液の流れをよくし、高血圧や動脈硬化、認知症の予防などさまざまな効果が期待できるのにも関わらず、普段の食事だけでは不足しがちな成分なのです。
カロリー面だけを考えると脂はできるだけ落としたいと考えるかもしれませんが、健康面も考えるなら脂を逃さない調理法でいただくのがおすすめです。
ダイエット中の効果的な食べ方
調理法を工夫する
ダイエット中なら鮭の調理法を工夫しましょう。例えば油で揚げたり、バターをたっぷり使ってソテーしたりは避けたほうが無難。せっかく低カロリーで体によい栄養素をたっぷり含んでいても、使用する調味料や調理方法によっては体重アップの原因になってしまうことも。
ただし、鮭には健康によい脂が含まれています。カロリーオフを狙って脂をカットしすぎるのももったいないこと。
そこでできるだけ脂を逃さずヘルシーに食べるため、野菜やきのこをたっぷり入れた、さっぱり味付けのホイル焼きをおすすめします。アルミホイルに材料をすべて入れて加熱するだけなので、魚調理で面倒なグリルの後片付けもありません。
白米の量に注意する
鮭といえばお供は白米。焼き鮭にごはんとお味噌汁のセットは、日本人であることを思い出させてくれる懐かしい食事です。
ここで注意してほしいのは、白米の量。焼き鮭や鮭フレークでついついごはんが進んでしまい、気づいたら過剰に糖質摂取してしまっていた…ということになりかねません。
白米=太るわけではありませんが、ごはんと相性抜群な鮭との食事は食べ過ぎないよう注意すべきです。
白米の食べ過ぎを防ぐおすすめの方法は「おかゆ」にすること。おかゆは水でかさ増しできるので、米の量が少なくてもしっかりとした満足感が得られます。
鮭は積極的に食べたい食材
下処理や調理、後片付けの面倒くささから魚離れが進んでいますが、鮭は健康にもダイエットにも有効な栄養素をたっぷり含む食材です。毎日食べるとまではいかなくても、できるだけ積極的に食べるのを推奨します。鮭フレークでもよいので、ぜひ日々の食卓にプラスして健康的で美しい体を目指しましょう。
りの
栄養士・運動実践指導者・ダイビングインストラクターとしてフィットネス業界に10年勤務。趣味は筋トレと海外旅行(渡航国数50カ国以上)。現在はWebライターとして世界中でノマドライフを満喫中。著書『拝啓、世界であわてふためく女子たちへ』。