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2024.01.15

「昔取った杵柄」とはどんな意味? 使い方や似ていることわざを解説

「昔取った杵柄(きねづか)」とは、「過去に鍛えた腕前。若いころに身につけた技能」のこと。相手に褒められた時に「昔取った杵柄だから…」と謙遜する時などに使います。本記事では、「昔取った杵柄」の意味や使い方、類語、英語表現などを解説します。

職場で年上の人と話している時に、「昔取った杵柄だから…」などと言われたことはありますか? 普段あまり使う機会のないことわざなので、「一体どういう意味?」と疑問に思うこともあるかもしれません。そこで本記事では、「昔取った杵柄」の意味や使い方、注意点、似た意味を持つことわざを解説します。

「昔取った杵柄」とは?

「昔取った杵柄」は、「むかしとったきねづか」と読みます。

過去に鍛えた腕前。若いころに身につけた技能。「―で、泳ぎ方に無理がない」
『デジタル大辞泉』(小学館)より引用

「昔取った杵柄」とは、若い頃に身につけた技能のこと。過去に鍛えた腕前が、未だに衰えていないことを表すことわざです。ちなみに、「杵柄」の「杵」とは、餅つきなどに使う木製の道具のこと。「柄」は、その手で握る棒の部分です。昔よく手にした杵柄ということから、年月を経ても、腕に覚えのある技能にたとえて使われるようになったようですね。

話すビジネスマン
(c)Adobe Stock

使い方を例文でチェック!

「昔取った杵柄」は、相手を褒める場合と自分に対して使う場合の2通りの使い方があります。ここでは、それぞれの使い方を例文で見ていきましょう。

1:元大工のおじいちゃんに、本棚を作って欲しいと頼んだら、あっという間に仕上げてくれた。まさに昔取った杵柄だね。

このように、昔鍛えた腕前が未だ衰えていない人への褒め言葉として使うことができます。無駄のない動作や慣れた様子を見て、「さすが、経験者だね」と褒めるようなニュアンスですね。ただし、中には自分より年下の人に評価されていると感じ、不愉快に思われてしまう可能性もあります。使うのは、ある程度親しい間柄の人のみにした方がいいかもしれませんね。

2:学生の頃、ラグビーをやっていたので。昔取った杵柄というところですね。

「昔取った杵柄」は、この例文のように、自分自身の技能に対しても使うことができます。同僚から「〇〇さんって力持ちなんですね」などと言われた時に、このように返してみては? しばらくスポーツからは遠ざかっているけれど、かつて修練して自信を持っているということを遠回しに伝えることができますよ。

大工仕事
(c)Adobe Stock

類語や言い換え表現

「昔取った杵柄」のように、長い経験を積んだ年長者を敬うことわざは他にもあります。ここでは、「亀の甲より年の劫」と「老いたる馬は路を忘れず」の2つをチェックしていきましょう。

1:亀の甲より年の劫

「亀の甲より年の劫」は、「かめのこうよりとしのこう」と読みます。意味は、以下の通りです。

《「劫」はきわめて長い時間。「甲」と「劫」と音が通じるところからいう》長年の経験が貴重であるということ。亀の甲より年の功。『デジタル大辞泉』(小学館)より引用

「亀の甲より年の劫」とは、「年長者は、長年経験を積んでいるだけに、若者の及ばない知恵がある」という意味のことわざ。さすが年を重ねているだけありますねと、年長者を称賛する時に使われます。「年の功」の「こう」と「亀の甲」が同じ読み方をすることから、語呂合わせとして用いられるようになったと言われています。他にも、「蟹の甲より年の劫」「烏賊(いか)の甲より年の劫」ということわざもありますよ。

(例文)
・おじいちゃんに、わからないことを聞くとなんでも答えてくれる。亀の甲より年の劫だね。
・近所の〇〇さんが作ってくれた生姜湯を飲んだら、たちまち風邪が治ってしまった。亀の甲より年の劫ですね。

2:老いたる馬は路を忘れず

「老いたる馬は路(みち)を忘れず」の意味は、以下の通りです。

《「韓非子」説林から》道に迷ったときは、老馬を放ってそのあとをついて行けば道に出るものだ。経験を積んだ者は、行うべき道を誤らないことのたとえ。老馬の智。老いたる馬は路を知る。
『デジタル大辞泉』(小学館)より引用

「老いたる馬は路を忘れず」とは、「経験を積んだ者は、自分が進むべき道を間違えない」という意味のことわざです。過去の経験や知恵が今も生きていることが「昔取った杵柄」と同じですね。年長者を褒め称える言葉ではありますが、「老いたる」という表現が失礼にあたる可能性もあるため、使う際は配慮が必要かもしれません。

(例文)
・父は、随分前にやっていたことだからと謙遜していたが、料理人としての腕前は健在だった。老いたる馬は路を忘れずとはこのことだ。
・Bさんは、怪我をしてから山に入ることを控えていたが、久々に入ると猟師としての勘が蘇ってきたようだ。まるで、老いたる馬は路を忘れずというように。

辞書
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英語表現

「昔取った杵柄」は、日本特有のことわざなので直訳するのは難しいでしょうい。そこでここでは、「昔取った杵柄」が持っている、「過去の経験を活かす」「練習不足だけれど」というニュアンスを伝える英語表現を紹介します。ぜひ、参考にされてみてくださいね。

・I’m out of practice, but I will try (to do it).(練習不足だが、やってみよう)

「out of practice」は、「練習不足」という意味です。昔はやっていたけれど、しばらくブランクがある場合は、このように表現されてみてはいかがでしょうか?

・Using my experience from the past, I can still keep up with young people.(過去の経験を活かして、まだ若い者には負けない)

「my experience from the past」は、「過去の経験」という意味。長年積み重ねた経験があるから、経験が未熟な若い人には負けないという自信を伝えられますね。

最後に

「昔取った杵柄」とは、「過去に鍛えた腕前」のこと。相手を褒める時と自分に対して使う場合の2通りの使い方があります。もし、目上の人を褒めた時に、「昔取った杵柄だから…」と言われたら、謙遜しているのだと受け取ることができるでしょう。目上の人との会話の中で出てきた時、反応できるように意味を押さえておきたいですね。

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